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第二章 中二病には罹りません ー中学校ー
第259話 第三回逃走王決定戦、視聴
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おはよ~っす、皆さん今日も元気でご飯は旨かった?
我が家の朝食は優雅にユーロピアントーストざます。牛乳と卵そして砂糖の絶妙な配合と焼き加減、ウチのメイド半端ないです。
おいっす木村君、昨日のテレビ見た?中央都テレビの第三回逃走王決定戦、地方予選。ものの見事にイケメンばかりが予選通過してやんの、俺ってテレビ番組の撮影技術に逆に感心しちゃったよ。どう見ても大した事なさそうな奴が凄い迫力で走っている様に見えるんだもん。
鬼側のヘッドカメラも良かったよね、あれで臨場感爆上げだし。後定点カメラでの下からの撮影、逃走側はともかく鬼は絶対意識して走ってたよね、イイ感じでギリギリを走り抜けてたし。
始まる前はかなり馬鹿にしてたけど、あんなやり方もあるんだね。あと編集の妙って奴、嫌、見事としか言いようがなかったよ。あれってウチの動画でも使えそうなアイディアが結構あったし、そういう意味では勉強になったかな。
ウチって体力馬鹿だから要求されれば出来ちゃうじゃん?だからああいった撮影の工夫ってのが足りなかったんだよ。必要は発明の母って言うけどまさにそれ、リアルファイトとプロレスの違い。
あれが逃走王だって言われるとイラっとするけど、バラエティー番組だって考えたらあれはあれでありじゃないかな?少なくとも数年前の男性タレントがやってた代物よりは数段上だしね。
「なるほど、佐々木はそういう目線であの番組を見てたんだな。そういう風に言われると確かに良く出来た番組ではあったな。
うん、俺ももう一度違った目線で見てみるとする。お前はヨウツーベの番組企画もする様になって、かなり視野が広がったんじゃないか?
今の話、放課後の部活でもぜひ後輩たちにしてやってくれ。あいつら自分が出れないのになんでこんな奴らがって息巻いてるだろうからな。」
お、おぅ。なんか木村君に褒められるとむず痒くなるな。
まぁいいや。それで俺思ったんだけど、広いスペースを走り回るのもいいんだけど狭いスペースで短期決戦させるってのもいいんじゃないかって。
ボクシングみたいに三分交代で一対一で走り回るの、障害物とか設置して。
完全に瞬発力の勝負になると思うじゃん?でも駆け引き次第では持久力の勝負になるとも思うんだよね。
ラウンド制にして先に五ラウンド先取とか三ラウンド先取とか勝利条件を変えてもいいよね。
どう?面白そうじゃない?
「あの番組を見ながらお前はそんな事を考えてたのか。いや、本当に鬼ごっこに関してはお前に勝てる気がしないよ。やっぱりお前こそが逃走王だ。」
当たり前じゃん、元祖逃走王はこの俺だよ?
この称号に命を懸けたこの俺を舐めるなよ?
(side:??)
”なんで?なんで逃走王の予選会にSaki様が出ていらっしゃらないの?
中央都テレビから渡されたゲスト枠一覧には、Saki様の名前は載ってなかったじゃない。一体どう言う事よ。
次回予告って本選の予告って事?
永世名誉逃走王Sakiって何よ、刻まれし男の名って何勝手にSaki様を過去のモノにしようとしちゃってるのよ、Saki様はまだまだ強くなる、歴代最強の逃走王なのよ!”
「チョッと待ってよ、ディレクター植松さんじゃないじゃない。あの伝説の番組第二回逃走王決定戦本選を作り上げた人物を下すの?中央都テレビ馬鹿なの?」
テレビ局より渡された番組資料を握りしめ、ソファーにドカンと腰を落とす。
「アハハハ、馬鹿にして馬鹿にして馬鹿にして馬鹿にして!ふざけんなよ!!」
“バンッ”
壁に投げつけられた紙の束。
彼女はゆっくりそれを拾い上げる。
”えぇ、分ってるわ。私も一人の社会人ですもの、オーダーは承ったわ。
でもそこに至るまでの道筋はこちらの自由なのよね。
じゃあ、好きにさせて貰うとするわ。”
彼女は拾い上げた番組資料をゴミ箱へと投げ捨てた。
我が家の朝食は優雅にユーロピアントーストざます。牛乳と卵そして砂糖の絶妙な配合と焼き加減、ウチのメイド半端ないです。
おいっす木村君、昨日のテレビ見た?中央都テレビの第三回逃走王決定戦、地方予選。ものの見事にイケメンばかりが予選通過してやんの、俺ってテレビ番組の撮影技術に逆に感心しちゃったよ。どう見ても大した事なさそうな奴が凄い迫力で走っている様に見えるんだもん。
鬼側のヘッドカメラも良かったよね、あれで臨場感爆上げだし。後定点カメラでの下からの撮影、逃走側はともかく鬼は絶対意識して走ってたよね、イイ感じでギリギリを走り抜けてたし。
始まる前はかなり馬鹿にしてたけど、あんなやり方もあるんだね。あと編集の妙って奴、嫌、見事としか言いようがなかったよ。あれってウチの動画でも使えそうなアイディアが結構あったし、そういう意味では勉強になったかな。
ウチって体力馬鹿だから要求されれば出来ちゃうじゃん?だからああいった撮影の工夫ってのが足りなかったんだよ。必要は発明の母って言うけどまさにそれ、リアルファイトとプロレスの違い。
あれが逃走王だって言われるとイラっとするけど、バラエティー番組だって考えたらあれはあれでありじゃないかな?少なくとも数年前の男性タレントがやってた代物よりは数段上だしね。
「なるほど、佐々木はそういう目線であの番組を見てたんだな。そういう風に言われると確かに良く出来た番組ではあったな。
うん、俺ももう一度違った目線で見てみるとする。お前はヨウツーベの番組企画もする様になって、かなり視野が広がったんじゃないか?
今の話、放課後の部活でもぜひ後輩たちにしてやってくれ。あいつら自分が出れないのになんでこんな奴らがって息巻いてるだろうからな。」
お、おぅ。なんか木村君に褒められるとむず痒くなるな。
まぁいいや。それで俺思ったんだけど、広いスペースを走り回るのもいいんだけど狭いスペースで短期決戦させるってのもいいんじゃないかって。
ボクシングみたいに三分交代で一対一で走り回るの、障害物とか設置して。
完全に瞬発力の勝負になると思うじゃん?でも駆け引き次第では持久力の勝負になるとも思うんだよね。
ラウンド制にして先に五ラウンド先取とか三ラウンド先取とか勝利条件を変えてもいいよね。
どう?面白そうじゃない?
「あの番組を見ながらお前はそんな事を考えてたのか。いや、本当に鬼ごっこに関してはお前に勝てる気がしないよ。やっぱりお前こそが逃走王だ。」
当たり前じゃん、元祖逃走王はこの俺だよ?
この称号に命を懸けたこの俺を舐めるなよ?
(side:??)
”なんで?なんで逃走王の予選会にSaki様が出ていらっしゃらないの?
中央都テレビから渡されたゲスト枠一覧には、Saki様の名前は載ってなかったじゃない。一体どう言う事よ。
次回予告って本選の予告って事?
永世名誉逃走王Sakiって何よ、刻まれし男の名って何勝手にSaki様を過去のモノにしようとしちゃってるのよ、Saki様はまだまだ強くなる、歴代最強の逃走王なのよ!”
「チョッと待ってよ、ディレクター植松さんじゃないじゃない。あの伝説の番組第二回逃走王決定戦本選を作り上げた人物を下すの?中央都テレビ馬鹿なの?」
テレビ局より渡された番組資料を握りしめ、ソファーにドカンと腰を落とす。
「アハハハ、馬鹿にして馬鹿にして馬鹿にして馬鹿にして!ふざけんなよ!!」
“バンッ”
壁に投げつけられた紙の束。
彼女はゆっくりそれを拾い上げる。
”えぇ、分ってるわ。私も一人の社会人ですもの、オーダーは承ったわ。
でもそこに至るまでの道筋はこちらの自由なのよね。
じゃあ、好きにさせて貰うとするわ。”
彼女は拾い上げた番組資料をゴミ箱へと投げ捨てた。
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