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第二章 中二病には罹りません ー中学校ー
第241話 いい旅、湯め気分♨️2 (3)
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「着いたぞ~!老舗だ~。」
"スパーン"
両手を上げ感動を全身で表現するのっぺりに容赦のない張り扇。
「喧しい、ここまでどれだけ寄り道するんだお前は、高木の奴がグッタリしてしまったじゃないか。」
"アハハハ"と乾いた笑いを浮かべる康太君、その様を見て"疲れた表情のイケメン、イイ"と呟くマネージャーさん。
この世界の女性は業が深い。
「だって~、伊集院ミホちゃん大人気なんだもん。地元のみんなに愛される大女優、お茶の間の皆さんに届けたいじゃん。」
「大女優だなんて、のっぺりは口が上手いね~♪温泉饅頭をお食べ。」
「あざ~っす。」
この二人、完全にパシリと先輩状態。
のっぺりの下っ端根性全開である。
「いらっしゃいませお客様。ご予約の方はございましたでしょうか?
あら?ミホちゃんじゃない!?
あなた帰ってきたの?
って言うか帰って来て大丈夫なの?あなた今もの凄く忙しいんじゃなかった?」
「たっだいま~!我が家よ、私は帰って来た。」
両手を上げ高らかに宣言する伊集院。突っ込みたいのを必死に堪える木村君&康太君。
「この子たちテレビの収録なんだけど、問題無いよね?」
「え、えぇ、あなたの紹介なら嫌はないけど、って"のっぺり"?
もしかして"いい旅、湯め気分♨️"の御一行様でいらっしゃいますか?」
「「「はい、Let's go 湯め気分。」」」
「みんな~!のっぺりが来たわよ~。イケメンも一緒よ~!」
「「あー、本当にのっぺりだー。イケメンが二人に増えてる~!」」
わらわら集まる仲居さんズ、何ともカオスな状態。
「ハイハイみんな落ち着いて、彼がのっぺりならこの後の展開は分かるわね。男性露天風呂の利用状況は?」
「はい、只今利用者はおりません。何時でも行けます。」
「では改めまして、箱崎温泉郷白滝旅館へようこそ。女将を務めさせて頂いております、伊集院蕾と申します。
ごゆるりとご滞在下さい。」
「「「いらっしゃいませ。」」」
「「「ポカ~ン」」」
怒涛の展開にお口あんぐりのイケメンズと植松さんなのでした。
"ザバ~ッ"
「「「あ~、極楽だ~。」」」
湯め気分♨️名物、露天風呂。映像はお見せ出来ません。
「どうよ康太君、露天風呂最高でしょ?」
「確かにこれはいいかも。初めて入ったけど、癖になるね。」
「だろう、俺は失われつつあるこの文化を何とか後世に伝えたい。これからも番組を通じて露天風呂の良さを広めて行くつもりだ。」
木村君は立ち上がり拳を握り締める。目指すは旅館業組合公認温泉大使、頑張れ木村君。
それにしても二人とも凄い身体付きだね。僕もそんなにひょろひょろじゃない方だけど、二人には敵わないよ。
全身イケメン木村英雄、肉体イケメンのっぺり佐々木。
女性垂涎の芸術品である。
"ジョロジョロジョロ、カコンッ"
露天風呂の時間はゆっくり流れるのであった。
「いや~、イイ露天風呂だったわ~。」
宿の浴衣に袖を通し、連れ立って歩く(肉体が)イイ男達。今時の男性にはあり得ない発言に、旅館関係者もニッコリである。
「ちょっと、あなた達、男娼が呼べないってどう言う事よ、ここは老舗旅館なんでしょ、何とかしなさいよ!」
"ブフォ"
行き成り耳に飛び込んで来たパワーワードに吹き出す佐々木。
"男娼!?男娼ってあれだよね、この国でそれってアリなの!?
いやいやいや、完全にダンカン案件じゃん、ヤバいなんてもんじゃないじゃん!"
蘇る前世の知識に大混乱、そこに救いの手を差し伸べてくれたのは康太君であった。
「えっ、箱崎温泉郷って男娼さんがいるんだ。僕男娼さんって古都の固有文化だと思ってた。」
聞くは一瞬の恥、佐々木は康太君に男娼について聞いて見る事にした。
聞けば納得であった。要は芸者さんの男性版、古い時代にはそれこそ"男娼"と同じくした事もあったそうだが、現代では完全に芸者さん。舞妓さんの男性版、踊り奴と言うものも有るらしい。
「ごめんね、何か騒がしくて。」
そこには仲居さんの格好をした伊集院ミホさんが立っていた。
「えっ、ミホちゃんなんで仲居さんやってるの?」
「私ここの娘でしょ?家に帰ったら必ず手伝いをするって決めてるのよ~。
それよりごめんね、あのお客さん大手芸能事務所のお偉方なんだけど、なんでもテレビ局のお偉方を接待しようとしてたらしくてね。
この温泉郷でも組合の旦那衆がイベントの時とかに男娼さんの格好をする事があるけど、流石に本物はいないわよ~。無茶振りもいいところよね~。」
心底困った顔のミホちゃん。
立派な旅館の娘さんの顔である。
ふむ。
顔を見合わせるチーム行き当たりばったり。
「ミホちゃん、それってお酒の接待とか無しですよね?」
「え、えぇ、それはそうだけど、えぇ!?」
サムズアップを決める三人の男達。
今宵の舞台は決まった。
"スパーン"
両手を上げ感動を全身で表現するのっぺりに容赦のない張り扇。
「喧しい、ここまでどれだけ寄り道するんだお前は、高木の奴がグッタリしてしまったじゃないか。」
"アハハハ"と乾いた笑いを浮かべる康太君、その様を見て"疲れた表情のイケメン、イイ"と呟くマネージャーさん。
この世界の女性は業が深い。
「だって~、伊集院ミホちゃん大人気なんだもん。地元のみんなに愛される大女優、お茶の間の皆さんに届けたいじゃん。」
「大女優だなんて、のっぺりは口が上手いね~♪温泉饅頭をお食べ。」
「あざ~っす。」
この二人、完全にパシリと先輩状態。
のっぺりの下っ端根性全開である。
「いらっしゃいませお客様。ご予約の方はございましたでしょうか?
あら?ミホちゃんじゃない!?
あなた帰ってきたの?
って言うか帰って来て大丈夫なの?あなた今もの凄く忙しいんじゃなかった?」
「たっだいま~!我が家よ、私は帰って来た。」
両手を上げ高らかに宣言する伊集院。突っ込みたいのを必死に堪える木村君&康太君。
「この子たちテレビの収録なんだけど、問題無いよね?」
「え、えぇ、あなたの紹介なら嫌はないけど、って"のっぺり"?
もしかして"いい旅、湯め気分♨️"の御一行様でいらっしゃいますか?」
「「「はい、Let's go 湯め気分。」」」
「みんな~!のっぺりが来たわよ~。イケメンも一緒よ~!」
「「あー、本当にのっぺりだー。イケメンが二人に増えてる~!」」
わらわら集まる仲居さんズ、何ともカオスな状態。
「ハイハイみんな落ち着いて、彼がのっぺりならこの後の展開は分かるわね。男性露天風呂の利用状況は?」
「はい、只今利用者はおりません。何時でも行けます。」
「では改めまして、箱崎温泉郷白滝旅館へようこそ。女将を務めさせて頂いております、伊集院蕾と申します。
ごゆるりとご滞在下さい。」
「「「いらっしゃいませ。」」」
「「「ポカ~ン」」」
怒涛の展開にお口あんぐりのイケメンズと植松さんなのでした。
"ザバ~ッ"
「「「あ~、極楽だ~。」」」
湯め気分♨️名物、露天風呂。映像はお見せ出来ません。
「どうよ康太君、露天風呂最高でしょ?」
「確かにこれはいいかも。初めて入ったけど、癖になるね。」
「だろう、俺は失われつつあるこの文化を何とか後世に伝えたい。これからも番組を通じて露天風呂の良さを広めて行くつもりだ。」
木村君は立ち上がり拳を握り締める。目指すは旅館業組合公認温泉大使、頑張れ木村君。
それにしても二人とも凄い身体付きだね。僕もそんなにひょろひょろじゃない方だけど、二人には敵わないよ。
全身イケメン木村英雄、肉体イケメンのっぺり佐々木。
女性垂涎の芸術品である。
"ジョロジョロジョロ、カコンッ"
露天風呂の時間はゆっくり流れるのであった。
「いや~、イイ露天風呂だったわ~。」
宿の浴衣に袖を通し、連れ立って歩く(肉体が)イイ男達。今時の男性にはあり得ない発言に、旅館関係者もニッコリである。
「ちょっと、あなた達、男娼が呼べないってどう言う事よ、ここは老舗旅館なんでしょ、何とかしなさいよ!」
"ブフォ"
行き成り耳に飛び込んで来たパワーワードに吹き出す佐々木。
"男娼!?男娼ってあれだよね、この国でそれってアリなの!?
いやいやいや、完全にダンカン案件じゃん、ヤバいなんてもんじゃないじゃん!"
蘇る前世の知識に大混乱、そこに救いの手を差し伸べてくれたのは康太君であった。
「えっ、箱崎温泉郷って男娼さんがいるんだ。僕男娼さんって古都の固有文化だと思ってた。」
聞くは一瞬の恥、佐々木は康太君に男娼について聞いて見る事にした。
聞けば納得であった。要は芸者さんの男性版、古い時代にはそれこそ"男娼"と同じくした事もあったそうだが、現代では完全に芸者さん。舞妓さんの男性版、踊り奴と言うものも有るらしい。
「ごめんね、何か騒がしくて。」
そこには仲居さんの格好をした伊集院ミホさんが立っていた。
「えっ、ミホちゃんなんで仲居さんやってるの?」
「私ここの娘でしょ?家に帰ったら必ず手伝いをするって決めてるのよ~。
それよりごめんね、あのお客さん大手芸能事務所のお偉方なんだけど、なんでもテレビ局のお偉方を接待しようとしてたらしくてね。
この温泉郷でも組合の旦那衆がイベントの時とかに男娼さんの格好をする事があるけど、流石に本物はいないわよ~。無茶振りもいいところよね~。」
心底困った顔のミホちゃん。
立派な旅館の娘さんの顔である。
ふむ。
顔を見合わせるチーム行き当たりばったり。
「ミホちゃん、それってお酒の接待とか無しですよね?」
「え、えぇ、それはそうだけど、えぇ!?」
サムズアップを決める三人の男達。
今宵の舞台は決まった。
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