195 / 525
第二章 中二病には罹りません ー中学校ー
第193話 今度は海ですか・・・ (5)
しおりを挟む
朝がやって来た。
重い足取りで集う者たち。
ある者は己の運命を呪い、
ある者は嘆き悲しみ、
またある者は全てを諦めていた。
「総員、整列。装備の確認は大丈夫か?地図を確認しろ、それぞれの持ち場を間違えるなよ。状況はすでに動き出した、我々は指示に従い行動するのみ。非常時の対処は各自の判断に任されている。
余計な事は言わない、五日後ここで会おう。
各自、散開!」
覚悟は決まった。
どこか吹っ切れたような顔をして散っていく殉教者たち。
”五日後ここで会おう。”
その言葉だけを胸に秘めて。
「坊主、こんな事に付き合わせちまって悪かった。無理にでも置いて来るべきだったんだが、すでに状況は動き出した。下手に変更すればこの島がどうなるか分からん。恨み言はあの世で聞いてやる、全力で生き残ってくれ。
俺も逝く、五日後この場所で。」
去っていく男の背中。
そこには悲壮にも似た決意が感じられた。
何これ?
高々五日間のサバイバルだよね?そりゃ全部一人でやるのは大変だけど、あんたら去年経験してるじゃん。なんか無茶苦茶雰囲気作ってたんですけど、あれですか、ロープレですか、着いて行けてないの俺だけって奴ですか?
やっぱり今の時代に滝行するような人たちって、重度の中二病に罹かかってない?おそらく末期的な奴で。
う~ん、付き合い考えようかな、俺。
まあいいや、それじゃわたくしも参りますか、我がベースキャンプに♪
おぉ、宿のおばちゃんズ、完璧な仕事ぶり。
水のポリタンクにテントに食料、ここで一月は暮らせるぞこれ。
やはり世の中コネと金、配信者知名度とマネーパワー最高。
離島でも使える電子決済の便利さよ、情報化社会万歳。
キャンプ♪キャンプ♪キャンプと言ったら焚火でしょう~♪
まずは簡単な竈作りだね、火事になったら大変だぞっと。
”ガサゴソガサゴソ、ザクザク、パンパンパン”
完成~。
薪でも拾いに行きますか~、ってお猿さん?
あぁ~、宿のおばちゃん言ってたわ、この山サルの群れがいるんだった。
なんでも伝承のサルたちの子孫で、めちゃくちゃ頭がいいって話だったよな。
これから五日間お世話になります。
”キキッ“
はい、それで私薪集めの後釣りに行くんですけど、お猿さんはどうします?
”キッ?キキキッ”
”キキキキキッ”
おぉ、増えたぞ。猿軍団ですか。釣りに行く人挙手!
”バッ”
すげ~、こいつら挙手しやがった、頭良すぎでしょ。
そんじゃ、悪いんだけど薪集め手伝ってくれる?その後で釣りね。
”キキッ”
それじゃ~、みんな行くよ~。
釣り、釣り釣り楽しい海釣り、ひょいっと投げれば爆釣だ~♪
”キッキキ~ッ♪“
「来た~、フィッシュ!」
”キキ~ッ、キ~ッ!”
やるな、猿軍団。
私、只今釣り勝負の真っ最中。
結果、俺四匹。猿軍団、七匹。
勝者、猿軍団。くそ~、負けた~!!
何で猿が釣りしてるのかって?
移動中お猿さんたちが釣竿をもの欲しそうに見てたから、途中の竹やぶで良さげな竹を拝借。海姫さんがおまけでくれた針とウキを使って、お猿さんたち用に一本こさえてみました。
エサは宿のおばちゃんたちに用意してもらってるので問題なし。
ビバ、マネーパワー!
そんじゃ、そろそろ帰るよ~。釣りの基本は”釣るのは食べれる分だけ”だからね。
うゎ~、なんかいっぱいお猿がいるんですけど!?
もしかしてお前たちも魚欲しいの?
「「「キキキーッ!」」」
仕方がない、一人一匹だからな!
猿軍団、協力を頼む。
”キキキキ~ッ♪”
釣って釣って釣りまくるぞ~!”キ~ッ“
(side:増山五郎)
ちくしょう、なんだってこんな事に。
緊急の呼び出しかと思えば姐さんの所の坊主と島に行け、着いてみれば山に入って五日間すごせ。意味の分からない指令だったが上からの命令じゃ仕方がないと従っていたが、まさかここが特級怪異”海の大猿“が封印されし島だなんて誰が思うんだよ。
作戦決行前夜に聞かされてどんな準備をしろってんだ、呪符なんざ最低限しか持ってねえぞ。五日間?生き残れる分けねえだろう!
本部は俺たちを囮にして討伐を行うつもりだろうが、ふざけんな。
お前たちがやらなければこの島どころか周囲一帯が滅ぶだと、だったら始めから手出ししてんじゃねーよ。
俺や本郷、九条の姉ちゃんはいいさ。この業界長いしヤバい秘密も知り過ぎている。何時かはこんな日も来るとは思っていたさ。
でも橘の嬢ちゃんと姐さんの所の坊主は違うだろ、アイツらまだ中坊だぞ。
坊主に至っては完全部外者だろうが。
”頼む、どうか五日間生き残ってくれ。”
増山は、叶う事のない願いと知りながら、祈らずにはいられないのであった。
重い足取りで集う者たち。
ある者は己の運命を呪い、
ある者は嘆き悲しみ、
またある者は全てを諦めていた。
「総員、整列。装備の確認は大丈夫か?地図を確認しろ、それぞれの持ち場を間違えるなよ。状況はすでに動き出した、我々は指示に従い行動するのみ。非常時の対処は各自の判断に任されている。
余計な事は言わない、五日後ここで会おう。
各自、散開!」
覚悟は決まった。
どこか吹っ切れたような顔をして散っていく殉教者たち。
”五日後ここで会おう。”
その言葉だけを胸に秘めて。
「坊主、こんな事に付き合わせちまって悪かった。無理にでも置いて来るべきだったんだが、すでに状況は動き出した。下手に変更すればこの島がどうなるか分からん。恨み言はあの世で聞いてやる、全力で生き残ってくれ。
俺も逝く、五日後この場所で。」
去っていく男の背中。
そこには悲壮にも似た決意が感じられた。
何これ?
高々五日間のサバイバルだよね?そりゃ全部一人でやるのは大変だけど、あんたら去年経験してるじゃん。なんか無茶苦茶雰囲気作ってたんですけど、あれですか、ロープレですか、着いて行けてないの俺だけって奴ですか?
やっぱり今の時代に滝行するような人たちって、重度の中二病に罹かかってない?おそらく末期的な奴で。
う~ん、付き合い考えようかな、俺。
まあいいや、それじゃわたくしも参りますか、我がベースキャンプに♪
おぉ、宿のおばちゃんズ、完璧な仕事ぶり。
水のポリタンクにテントに食料、ここで一月は暮らせるぞこれ。
やはり世の中コネと金、配信者知名度とマネーパワー最高。
離島でも使える電子決済の便利さよ、情報化社会万歳。
キャンプ♪キャンプ♪キャンプと言ったら焚火でしょう~♪
まずは簡単な竈作りだね、火事になったら大変だぞっと。
”ガサゴソガサゴソ、ザクザク、パンパンパン”
完成~。
薪でも拾いに行きますか~、ってお猿さん?
あぁ~、宿のおばちゃん言ってたわ、この山サルの群れがいるんだった。
なんでも伝承のサルたちの子孫で、めちゃくちゃ頭がいいって話だったよな。
これから五日間お世話になります。
”キキッ“
はい、それで私薪集めの後釣りに行くんですけど、お猿さんはどうします?
”キッ?キキキッ”
”キキキキキッ”
おぉ、増えたぞ。猿軍団ですか。釣りに行く人挙手!
”バッ”
すげ~、こいつら挙手しやがった、頭良すぎでしょ。
そんじゃ、悪いんだけど薪集め手伝ってくれる?その後で釣りね。
”キキッ”
それじゃ~、みんな行くよ~。
釣り、釣り釣り楽しい海釣り、ひょいっと投げれば爆釣だ~♪
”キッキキ~ッ♪“
「来た~、フィッシュ!」
”キキ~ッ、キ~ッ!”
やるな、猿軍団。
私、只今釣り勝負の真っ最中。
結果、俺四匹。猿軍団、七匹。
勝者、猿軍団。くそ~、負けた~!!
何で猿が釣りしてるのかって?
移動中お猿さんたちが釣竿をもの欲しそうに見てたから、途中の竹やぶで良さげな竹を拝借。海姫さんがおまけでくれた針とウキを使って、お猿さんたち用に一本こさえてみました。
エサは宿のおばちゃんたちに用意してもらってるので問題なし。
ビバ、マネーパワー!
そんじゃ、そろそろ帰るよ~。釣りの基本は”釣るのは食べれる分だけ”だからね。
うゎ~、なんかいっぱいお猿がいるんですけど!?
もしかしてお前たちも魚欲しいの?
「「「キキキーッ!」」」
仕方がない、一人一匹だからな!
猿軍団、協力を頼む。
”キキキキ~ッ♪”
釣って釣って釣りまくるぞ~!”キ~ッ“
(side:増山五郎)
ちくしょう、なんだってこんな事に。
緊急の呼び出しかと思えば姐さんの所の坊主と島に行け、着いてみれば山に入って五日間すごせ。意味の分からない指令だったが上からの命令じゃ仕方がないと従っていたが、まさかここが特級怪異”海の大猿“が封印されし島だなんて誰が思うんだよ。
作戦決行前夜に聞かされてどんな準備をしろってんだ、呪符なんざ最低限しか持ってねえぞ。五日間?生き残れる分けねえだろう!
本部は俺たちを囮にして討伐を行うつもりだろうが、ふざけんな。
お前たちがやらなければこの島どころか周囲一帯が滅ぶだと、だったら始めから手出ししてんじゃねーよ。
俺や本郷、九条の姉ちゃんはいいさ。この業界長いしヤバい秘密も知り過ぎている。何時かはこんな日も来るとは思っていたさ。
でも橘の嬢ちゃんと姐さんの所の坊主は違うだろ、アイツらまだ中坊だぞ。
坊主に至っては完全部外者だろうが。
”頼む、どうか五日間生き残ってくれ。”
増山は、叶う事のない願いと知りながら、祈らずにはいられないのであった。
1
お気に入りに追加
57
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

男女比の狂った世界で愛を振りまく
キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。
その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。
直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。
生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。
デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。
本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。
※カクヨムにも掲載中の作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる