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第二章 中二病には罹りません ー中学校ー
第187話 夏だ、合宿だ、走れ走れ! (5) (side : 野口絵実)
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「はい、みんな集合。
これで今回の合宿の訓練は全て終了した、みんなよく頑張ってくれた。
特に一年、お前たちの頑張りは称賛に値する。胸を張れ!
小学校時代引き籠りだった奴もいるだろう、俺様風を吹かせていた奴もいるだろう。
でも今のお前らは立派な鬼ごっこ同好会部員だ、誰に何を言われようが関係ない、俺がお前たちを認めてやる。
桜町っ子ども、どうだ、この合宿は凄かっただろう?
これが鬼ごっこ同好会だ、十分歯ごたえあっただろう!
お前らはこれでさらなる”なまはげ”に進化した。
恐れるな、狩り尽くせ。
年末には第二回逃走王決定戦が企画されていると聞く、今度の主役はお前たちだ!
二年生ども、今度の大会はガチだ、一般参加から勝ち上がれ。これは部長命令だ。
三年生の先輩方、どうですか、人生変わりましたか?ここからは受験生として、鬼ごっこ同好会魂を見せつけてやって下さい。
これでこの夏の合宿を終了とする。お疲れさまでした!」
「「「お疲れさまでした!!」」」
終わっちゃったな~、夏合宿。大変だったけど何か物悲しい。
祭りの後の寂しさってこういう事を言うんだろうか。
一人砂浜にラインを引く佐々木君。やっぱり今年もやるのね、例のあれを。
「ではそこの砂浜に引いたラインに並んでください。
ルールは昨年と一緒、女子が追い込んで男子を捕まえる、捕まったらその人とコンビ組むと言う事で。
では一分間の作戦タイム、始め。」
合図とともに真っ直ぐ女子の元へ向かう木村君と西山君。
西城さんの前、木村君は優雅に片膝を付くとそっと右の手を差し出した。
「こういう事は何度やっても緊張するものだな。西城、改めて言おう。俺のパートナーはお前しか考えられない。これからも共に歩んではくれないか。」
「はい、西城は生涯英雄様のパートナーでございます。」
手を取り合い寄り添う二人。
「みっちゃん、くみちゃん、今年は僕が守るから!」
「「うん、私たちを守って、西山君♪」」
互いの手を繋ぎ去っていく三人。
その後も続々と集まる男子、決まる組み合わせ。
呆然とその光景を見守る一年生たち。
草食獣の危機察知能力は高かった。
走りだし、安全地帯を確保するインパラたち。
打ちひしがれる女子生徒敗北者。
”クイッ”
”コクコク”
差し出される桜町っ子の救済。
いつ見ても壮絶だな~。
”先生、良かったらご一緒してくれませんか?”
”えっ、私が一緒に行っていいの?でも私おばさんだし。”
”何言ってるんですか、先生は全然若いじゃないですか。それでいいよね?”
”うん、先生一緒に行こう?”
”う、うん。ありがとう、吉田君、鈴木さん。”
先生今年はボッチじゃないんですね。おめでとうございます。(涙)
”クイクイ“
「ん?あぁ、絵実か。どうした?」
「今年もあんた残っちゃったじゃない。何余裕の顔をしてるのよ。」
「あぁ、絵実が来てくれるって信じてたからな。捕まえてくれてありがとう。
今年もよろしくな。(ニコッ)」
あぁ、もう。サラッとそんな事言っちゃってこの女誑しが~!
私の複雑な気持ちを返してよ~!!
「お前らあんまり浮かれてケガするなよ~。一旦宿に帰って飯にするぞ~。」
本当にいつも飄々としてるんだから、待ちなさいよね。
これで今回の合宿の訓練は全て終了した、みんなよく頑張ってくれた。
特に一年、お前たちの頑張りは称賛に値する。胸を張れ!
小学校時代引き籠りだった奴もいるだろう、俺様風を吹かせていた奴もいるだろう。
でも今のお前らは立派な鬼ごっこ同好会部員だ、誰に何を言われようが関係ない、俺がお前たちを認めてやる。
桜町っ子ども、どうだ、この合宿は凄かっただろう?
これが鬼ごっこ同好会だ、十分歯ごたえあっただろう!
お前らはこれでさらなる”なまはげ”に進化した。
恐れるな、狩り尽くせ。
年末には第二回逃走王決定戦が企画されていると聞く、今度の主役はお前たちだ!
二年生ども、今度の大会はガチだ、一般参加から勝ち上がれ。これは部長命令だ。
三年生の先輩方、どうですか、人生変わりましたか?ここからは受験生として、鬼ごっこ同好会魂を見せつけてやって下さい。
これでこの夏の合宿を終了とする。お疲れさまでした!」
「「「お疲れさまでした!!」」」
終わっちゃったな~、夏合宿。大変だったけど何か物悲しい。
祭りの後の寂しさってこういう事を言うんだろうか。
一人砂浜にラインを引く佐々木君。やっぱり今年もやるのね、例のあれを。
「ではそこの砂浜に引いたラインに並んでください。
ルールは昨年と一緒、女子が追い込んで男子を捕まえる、捕まったらその人とコンビ組むと言う事で。
では一分間の作戦タイム、始め。」
合図とともに真っ直ぐ女子の元へ向かう木村君と西山君。
西城さんの前、木村君は優雅に片膝を付くとそっと右の手を差し出した。
「こういう事は何度やっても緊張するものだな。西城、改めて言おう。俺のパートナーはお前しか考えられない。これからも共に歩んではくれないか。」
「はい、西城は生涯英雄様のパートナーでございます。」
手を取り合い寄り添う二人。
「みっちゃん、くみちゃん、今年は僕が守るから!」
「「うん、私たちを守って、西山君♪」」
互いの手を繋ぎ去っていく三人。
その後も続々と集まる男子、決まる組み合わせ。
呆然とその光景を見守る一年生たち。
草食獣の危機察知能力は高かった。
走りだし、安全地帯を確保するインパラたち。
打ちひしがれる女子生徒敗北者。
”クイッ”
”コクコク”
差し出される桜町っ子の救済。
いつ見ても壮絶だな~。
”先生、良かったらご一緒してくれませんか?”
”えっ、私が一緒に行っていいの?でも私おばさんだし。”
”何言ってるんですか、先生は全然若いじゃないですか。それでいいよね?”
”うん、先生一緒に行こう?”
”う、うん。ありがとう、吉田君、鈴木さん。”
先生今年はボッチじゃないんですね。おめでとうございます。(涙)
”クイクイ“
「ん?あぁ、絵実か。どうした?」
「今年もあんた残っちゃったじゃない。何余裕の顔をしてるのよ。」
「あぁ、絵実が来てくれるって信じてたからな。捕まえてくれてありがとう。
今年もよろしくな。(ニコッ)」
あぁ、もう。サラッとそんな事言っちゃってこの女誑しが~!
私の複雑な気持ちを返してよ~!!
「お前らあんまり浮かれてケガするなよ~。一旦宿に帰って飯にするぞ~。」
本当にいつも飄々としてるんだから、待ちなさいよね。
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