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第二章 中二病には罹りません ー中学校ー
第178話 現地視察
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「お待たせ~。木村君、朝早くから悪かったね。」
「あぁ、佐々木か。他の二人ももう来てるぞ。」
「「ちっす、おはようございます!」」
「おいっす、吉田、林。それじゃ、行こうか。」
俺はスマホで電車の乗り換え案内を確認しながら、駅の改札口へ向かった。
事の興りは木村君の一言だった。
「なぁ、佐々木。夏の合宿だが、何か考えはあるか?」
木村君は鬼ごっこ同好会の更なるレベルアップをこの合宿で行いたい様だ。
俺?無論賛成。そこで一つ以前から温めていたプランを話し、一度現地視察をして考えようと言う事になったのだ。
(side : 林)
「ほい、到着。なかなか雰囲気のある場所でしょ?」
電車に揺られて一時間半、駅からバスで三十分。地元では有名なハイキングの聖地、御劔山が今回の目的地だ。
この山のハイキングコースは初級・中級・上級に分かれており、今回向かうのは上級コースになる。
「先輩、凄い木々ですね。まさに修行って感じじゃないですか。」
「まぁ、山はどんな場所でも嘗めて掛かると大きな事故に繋がるからな。気を引き締めていくぞ!」
「「「おう!」」」
澄み渡った青空、木々を吹き抜ける爽やかな風、絶好のハイキング日和。
徐々に険しさを増すコースに自然と気分は高揚してくる。
「ねぇ、先輩。さっき完全にハイキングコースから外れましたよね。本当にこっちで大丈夫何ですか?」
辺りにはごろごろと大きな岩が転がり足元は不安定。ココは本当に道なんだろうか?
「大丈夫、大丈夫。こっちで合ってるから。」
あの人絶対頭おかしい、なんであんな不安定な場所でヒョイヒョイ移動出来るんだよ。それについて行ってる木村先輩凄過ぎだろう。こっちは必死だってのに。
「ハッ、ハッ、ハッ、先輩、目の前に鎖が下がった壁が見えるんですが、ハッ、ハッ、これを登るとか言いませんよね。」
目の前に聳え立つ巨大な壁。崖と言えばいいのかとにかくデカイ。それにこのゴツイ鎖。山岳信仰の修験者が掴まって崖を登ってるの、テレビで見たことあるんだけど。
「な~に、大した事無いって。イケるイケる。」
「ゼッゼッゼッゼッ、先輩、
ゼッゼッ、登り切りましたけど。」
「はい、それじゃ十分休憩。その間に呼吸を整えておいて。
ココから先はしばらくなだらかだから。」
「先輩、ココって崖ですよね。道なんてないじゃないですか。」
「道あるよ?あそこに。」
先輩の指さす方向には崖に沿って申し訳程度の道?が。
「先輩、アレって現代人は道とは言いませんよね、俺たちどこの山岳民族ですか。部族ですか、部族になれって言うんですか!?」
「どうどう、案外しっかりしてるから、安全だから。イケるイケる。」
「木村先輩も何とか言って下さいよ。」
「林、人間諦めも肝心だぞ。諦めろ。」
どこか遠い目をした木村先輩。この人も苦労してるんだな~。
ハーッ、ハーッ、ハーッ、めちゃくちゃ怖かった。未だに足が震えるんですけど。しっかりとした大地、最高。
「お疲れお疲れ、やっぱりお前たちは優秀だな~。俺なんて初めて来たときは、この場所でぶっ倒れてたもんな。流石鬼ごっこ同好会。
後はなだらかな道だから、ゆっくり進むぞー。」
だんだんと大きくなる水の音、木々の隙間が大きく開いたその先には。
滝だ~。
「到着~。ココが今回の目的地、修行の滝です。ココまでのルート、岩場あり、崖ありで訓練にはもってこいだと思うんだけど。お前たちはどう思う?」
「「「死ぬわー!お前は俺たちを殺す気かー!」」」
やっぱり駄目だこの人、どうにかしないと。
「あぁ、佐々木か。他の二人ももう来てるぞ。」
「「ちっす、おはようございます!」」
「おいっす、吉田、林。それじゃ、行こうか。」
俺はスマホで電車の乗り換え案内を確認しながら、駅の改札口へ向かった。
事の興りは木村君の一言だった。
「なぁ、佐々木。夏の合宿だが、何か考えはあるか?」
木村君は鬼ごっこ同好会の更なるレベルアップをこの合宿で行いたい様だ。
俺?無論賛成。そこで一つ以前から温めていたプランを話し、一度現地視察をして考えようと言う事になったのだ。
(side : 林)
「ほい、到着。なかなか雰囲気のある場所でしょ?」
電車に揺られて一時間半、駅からバスで三十分。地元では有名なハイキングの聖地、御劔山が今回の目的地だ。
この山のハイキングコースは初級・中級・上級に分かれており、今回向かうのは上級コースになる。
「先輩、凄い木々ですね。まさに修行って感じじゃないですか。」
「まぁ、山はどんな場所でも嘗めて掛かると大きな事故に繋がるからな。気を引き締めていくぞ!」
「「「おう!」」」
澄み渡った青空、木々を吹き抜ける爽やかな風、絶好のハイキング日和。
徐々に険しさを増すコースに自然と気分は高揚してくる。
「ねぇ、先輩。さっき完全にハイキングコースから外れましたよね。本当にこっちで大丈夫何ですか?」
辺りにはごろごろと大きな岩が転がり足元は不安定。ココは本当に道なんだろうか?
「大丈夫、大丈夫。こっちで合ってるから。」
あの人絶対頭おかしい、なんであんな不安定な場所でヒョイヒョイ移動出来るんだよ。それについて行ってる木村先輩凄過ぎだろう。こっちは必死だってのに。
「ハッ、ハッ、ハッ、先輩、目の前に鎖が下がった壁が見えるんですが、ハッ、ハッ、これを登るとか言いませんよね。」
目の前に聳え立つ巨大な壁。崖と言えばいいのかとにかくデカイ。それにこのゴツイ鎖。山岳信仰の修験者が掴まって崖を登ってるの、テレビで見たことあるんだけど。
「な~に、大した事無いって。イケるイケる。」
「ゼッゼッゼッゼッ、先輩、
ゼッゼッ、登り切りましたけど。」
「はい、それじゃ十分休憩。その間に呼吸を整えておいて。
ココから先はしばらくなだらかだから。」
「先輩、ココって崖ですよね。道なんてないじゃないですか。」
「道あるよ?あそこに。」
先輩の指さす方向には崖に沿って申し訳程度の道?が。
「先輩、アレって現代人は道とは言いませんよね、俺たちどこの山岳民族ですか。部族ですか、部族になれって言うんですか!?」
「どうどう、案外しっかりしてるから、安全だから。イケるイケる。」
「木村先輩も何とか言って下さいよ。」
「林、人間諦めも肝心だぞ。諦めろ。」
どこか遠い目をした木村先輩。この人も苦労してるんだな~。
ハーッ、ハーッ、ハーッ、めちゃくちゃ怖かった。未だに足が震えるんですけど。しっかりとした大地、最高。
「お疲れお疲れ、やっぱりお前たちは優秀だな~。俺なんて初めて来たときは、この場所でぶっ倒れてたもんな。流石鬼ごっこ同好会。
後はなだらかな道だから、ゆっくり進むぞー。」
だんだんと大きくなる水の音、木々の隙間が大きく開いたその先には。
滝だ~。
「到着~。ココが今回の目的地、修行の滝です。ココまでのルート、岩場あり、崖ありで訓練にはもってこいだと思うんだけど。お前たちはどう思う?」
「「「死ぬわー!お前は俺たちを殺す気かー!」」」
やっぱり駄目だこの人、どうにかしないと。
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