男女比世界は大変らしい。(ただしイケメンに限る)

@aozora

文字の大きさ
上 下
96 / 525
第二章 中二病には罹りません ー中学校ー

第96話 夏だ、海だ、合宿だ! (3)

しおりを挟む
いや~、大変だったわ。
わたくしの不用意な発言により、夏の砂浜がカオスと化して納めるのが本当にもう。
危機を感じた洋一君はダッシュで逃げるし、ひそかに洋一君を思っていた映像研究会の女子は追いかけるし(超早かった)、部長さんは残りの女子に(みっちゃんたちを含む)囲まれて自慢げに語り出すし、残りの男子は(映像研究会の男子を含む)”え、マジかよ。部長ってマジ基地オタだよ、いいのそれで?”とか言ってるし、もうね。

「はい、十分経ったら休憩終了ね。カラーコーン用意して、回避ダッシュやるよ~。
今日の練習頑張ったら、明日は一日海で遊べるぞ!
気合入れてくぞ!!」

「「「はい!」」」

強引に話題を変えて胡麻化すしかありませんでした。
洋一君はどうしたかって?
映像研究会の女子と自主練してるんでいいんじゃないんですか?(遠い目)


「「「ごちそうさまでした!」」」

うん、今日のご飯もおいしかった。ハマグリの醬油焼き、シンプルだけどうまうま。
一人鍋用コンロ考えた人って天才じゃないだろうか。
どうしたら使い捨ての着火剤に行きつくかな、発想が素晴らしい。
前世ではよくテーブルに卓上コンロ乗せて家族鍋をやったけど、あれの進化版だよね。向こうでも旅館で初めて見た時ビックリしたもん。着火剤持ち帰って処分に困ったの覚えてるわ~。
今世こっちでも同じ事考える人っているのね。

お風呂は大浴場。
男少女多のこの世でもちゃんと男性用露天風呂ってありました、覗き対策が逆になってるけど。
周りがすだれに囲まれていて、海が見えない。
波の音と夜空の星が見えるんで雰囲気は最高なんだけど、ちょっと残念。

「なんだ佐々木、こっち入ってたのか。」

「あ、洋一君に英雄っち、お疲れっす。」

「誰が英雄っちだ、誰が。変な呼び方するな、品位が疑われる。」

「木村君は相変わらず木村君だね~。まあ西城さんが付いてるから大丈夫だろうけど。そんでもって他の連中は内風呂ですか。さっきも桜町っ子しかこっち来なかったんだよね、露天気持ちいいのにもったいない。」

「まぁ、そう言うな。最近は露天風呂を嫌がる男性が多いからな。大浴場すら拒否するらしい。旅館の中には男性露天風呂をなくしている所も多いと聞くぞ、ここは珍しい部類になるんじゃないか?」

ほう、洋一君やけに詳しい。
趣味が温泉巡りとかだったりするのかな、なかなか渋い趣味です事。

「いや、斉藤がそう言う事が好きでな、色々教えてもらったんだ。」

斎藤って映像研究会の部長さんじゃないですか~、嫌だな~、そこんところ詳しく教えてくださいよ。

「なんだお前、急に真面目な顔をして。お前が考えてるような関係じゃないっての。ちょっと話をしたりたまに買い物に行ったりって、まあ、それくらいの関係だっての。」

おやおや、少々逆上のぼせてしまいましたかな、暑い暑い。

「お前ふざけるなよ、って木村もさっきから関係ないって顔しやがって、お前は西城さんとどうなってるんだよ。」

「ふん、何を言っている。俺と西城の関係は俺と西城の関係だ。それ以上でもそれ以下でもない。」

「だからそうじゃなくて、そうだな、恋人とか将来のパートナーだとかそう言った話でな。」

「あぁ、そういった話か。西城なら妻として申し分ないと思っている。まだ俺の方が彼女にふさわしいとは思えんがな。」

ほほ~、これはこれは。

「だそうですよ、西城さ~ん!!」

”ガシャン!ガタガタガタッ”
あ~あ、女子風呂となりがやけに静かだと思ったらやっぱり聞き耳立ててたか。
あの反応だと西城さんも聞いてたかな?

「おいなんだ、女子風呂となりから凄い音がしなかったか?」

「誰か転んだんじゃないですか?風呂桶の音みたいでしたし、西城さんがいるだろうし大丈夫だと思いますよ。」
(したり顔)
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

貞操観念逆転世界におけるニートの日常

猫丸
恋愛
男女比1:100。 女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。 夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。 ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。 しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく…… 『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』 『ないでしょw』 『ないと思うけど……え、マジ?』 これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。 貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます

neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。 松本は新しい世界で会社員となり働くこととなる。 ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

処理中です...