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第二章 中二病には罹りません ー中学校ー

第88話 進化する鬼ごっこ同好会

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「ほらほら走れ~!鬼ごっこは一に体力二に体力、難しい事はぶっ倒れてから考えろ!今は無心に走れ走れ!」

鬼ごっこ同好会は、今日も元気に走り回っております。
同好会設立から一月半、部員も順調に増え、部活としての体裁も整いつつあります。
新入部員のほとんどが不登校生徒だったんで、体力がない事。小学校低学年でももっとましってレベル。
でも大丈夫、ひたすら走ってればいずれ変わる。桜町小学校の伝統はそうして受け継がれてきたのだから。
それにこいつらいい笑顔でぶっ倒れてるしね。結果じゃないのよ、その充実感こそが鬼ごっこの原点なのよ。
君たちもいずれなまはげに成れる、俺が保証しよう。

女子の部員も増えました。
女子の部員、いいよね。これぞ青春だよね。
これまでの学校生活、女子との接点なんて授業以外皆無だったからな。
男女比世界に行ったらモテモテウハウハになるって、絶対嘘だよ。完全スルーかデットオアアライブの二択って何なん?
ちなみに自分、完全スルー一択でしたが。
今頃桜泉学園の男子生徒、寂しい青春送っているんだろうな~。(ざまぁ)
新人女子部員はみっちゃんとくみちゃん、それと野口さん。
みっちゃんとくみちゃんは始め男子バスケ部のマネージャーをやろうとしてたらしいんだけど、競争が激しくて辞めたんだって。陸上部はさらに競争率高くて断念、あそこは男女混合だし。んで、サッカー部(笑)はと聞けば、「被虐趣味は無いので」と怒られてしまった。
そうだよね~、女子から見ても酷いよね~。でも一定の需要はあるんだと、女子の業も深いな~。(遠い目)
そんで我が鬼ごっこ同好会、躍動する肉体、ほとばしる汗、彼女たちの性癖にダイレクトアタック。血走った目でお願いされちゃいました。
やっぱ肉食系女子って怖い。
でもこのままの導入は引き籠り組に刺激が強すぎる為、急遽英雄君に頼んで西城さんを召喚。一週間の「引き籠り男子との正しい接し方」講座を受講してもらい、マネージャーデビューと相成りました。
流石は西城さん、元専門家の指導は伊達じゃない。今もみっちゃんがクラスメートの元引き籠り、西山琢磨君にタオルを渡しに行ってるんだけど聖母のような優しい微笑みに琢磨君顔赤くしてやんの。
でも琢磨君、そこにいるのは聖母の皮を被った野獣だからね。一応手綱は握ってるけど油断しちゃだめだからね。
そんで野口さん、こっちは例の変身メイク術で仲良くなりました。せっかく西城さんがいるんでって事で、私と英雄君と西城さんと野口さんの四人で変身メイクの講習会。野口さん、最初は警戒していたんだけど、西城さんのすっぴん見て超びっくり。
西城さん、実はめちゃくちゃ美人だからね。普段は変身メイクで隠しているから超地味だけど。
そんで俺がメイクを施した自分の顔を見てさらに驚いてた。
なんたってマイマザー直伝の魔改造技術だからね。
”自分でも出来る簡単メイク”を教えたら次の日からマスクなしで登校してきたよ。
オサゲと黒縁メガネはそのままで、頬に雀斑そばかすトッピングしてた。
なんでも赤毛の女の子の絵本に憧れてたんだって。
それって前世の子供の頃、アニメで見てたわ。世界名作劇場、懐かし~。
前世のアニメで雀斑娘って言えばキャ〇ディキャン〇ィってのもあった、あれは良かった。アン〇ニー様超イケメン(当時の感想です)、最高だった。
雀斑って言うと元気っ娘ってイメージがあるのは、前世の記憶が影響してるんかね~。
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