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第二章 中二病には罹りません ー中学校ー

第64話 これが本物の『俺様系わがまま男子』だ (3)

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うゎ~、マジか~。
先ほどのアンケートの結果、”ビック・ジョー(笑)“は割とどこにでもいる”俺様系わがまま男子”であることが判明いたしました。(T T)
本当、嘘でしょう?この国の男性終わってるじゃん。
余りの事態に信じられなくて先生に再確認したところ、”毎年何人かはああいう生徒がいる。この学校は比較的まし、別の赴任先ではもっと酷かった。”ってもうね。
おじさんのHPはレッドゾーンよ、条件型の必殺技が出せる状態よ。

出しちゃう?必殺技。
って事で英雄君、いや英雄様。
君、ひろし様になるつもりはないかい?
ちょいとお耳を拝借。
<以下ひそひそ声>
”先ずは擬態を解いてですね、更にマイマザーの超絶テクニックでバージョンアップを図ればあら不思議、超絶イケメンの出来上がりって寸法でゲス。
そんでもって学校中の”俺様系わがまま男子”を駆逐して頂ければ、後はこちらで。
まあ、あの手のやからは自分から死にたいって思うほど走らせればどうとでもなりますし~♪(ゲス顔)
うん、大丈夫、君なら出来るって。”

「は、何を馬鹿な事を言ってるんだ、嫌に決まっているだろう。それに俺が何でそんな事をしなければならない。」

いや~、それはその、ノブレスオブリ-ジュ?みたいな?

「ふざけるな、俺のどこが貴族だ。それに俺が何で今だに通院してると思っているんだ。お前は俺を殺す気か、月子姉さんに報告するぞ!」

う~ん、行けると思ったんだけどな~。それに木村の話し方って、なんかラノベで見た貴族様って感じだし?
でも通院の件はマジで済まない、考えなしだった。
本当にごめんなさい。
ですんで月子さんへのご報告は勘弁してください、あの人の説教マジできついんで。

でもどうするかな~、面倒だし、しばらく放置でいいか。
”ガラガラッ、ビタンッ”
「おい、男ども!
なんで俺様と一緒に来ない!
これは俺たち男の尊厳の問題だぞ、学校長には責任者としての説明義務がある。
そこで俺様がわざわざ先頭に立って動いてやっているんだ、お前たちは俺に感謝して黙って従っていればいいんだ!」

あ、うん、無理。
前のえっと、佐久間さんだっけ?ん?美千代って呼んで?お、おう、みっちゃんね。
んでちょっと悪いんだけど、少しの間ブラインドになってくれる?
うんそう、俺がしゃがんで移動するから。

そおっとそおっと、”カタッ、カラカラッ”
ゆっくり静か~に

「おいお前たち、聞いているのか!
俺様は今後の学校生活において大事な話を<ガシッ、キュッ>

”フッ、たわいもない。討伐任務完了。”

「先生、大塚君が興奮のし過ぎで具合が悪いみたいです。俺ちょっと保健室まで連れて行きますんで、この後抜けてもいいですか~?」

「えっ、ええ、それは大変ね。申し訳ないけどお願いしていいかしら。」

「了解です。俺こういうの慣れてるんで、任せて下さい。」
あらよっと、俵抱きからの荷物運び。小学校で竹田先生から鍛えられたのは伊達じゃないっすよ?
あっと言う間に保健室に到着っと。
あ、先生、ウチのクラスの生徒なんですけど、なんかえらく興奮してわめきたててたらこうなっちゃって。ええそうです、いわゆるアレです。
え、この時期多いんですか?毎年新入生が運ばれてくると、へ~。
俺の出身校ですか?桜町小です。
桜町小は救護訓練でもしてるのかですか?いえ、そんな話は聞いた事ないですけど。
いつも桜町小出身者が連れて来てくれると、ほほう、そうですか。まあ、あそこの男子は仲間想いの奴が多いですからね。(冷や汗)
じゃあ後はよろしくお願いします、失礼しました。

やべ~っ、焦った焦った。
何やってんの先輩方、まあ俺も人の事言えないけど。
しかし考えることは一緒なのね、流石”桜町小魂”。
それじゃ、マイマザーもお待ちかねの様だし、カバン持ってさっさと帰りますか。
「ただいま戻りました。大塚君は保健室の先生にお願いしてきました。」

「えっ、ええ、お疲れさまでした。それではHRを終わります。
皆さん、保護者の方が待っていますので、昇降口へ向かってください。
では気を付けて、さようなら。」

ん?先生、なんかそそくさしてなかった?
木村君、頭抱えてどうしたの?
んで、なんでみんなして目を逸らす?

解せん。
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