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第一章 男女比世界へようこそ
第58話 私とご主人様
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「西城さん、長い期間ご苦労様。お蔭で彼も無事卒業出来たわ。これからも定期的な診察は必要だけど、一応の終了と見て良いわね。」
鈴木医師は、今までの苦労を労う様に優しく語り掛けた。
「では、こちらが今週の状態観察レポートになります。派遣期間の終了は何時頃になりますでしょうか。」
「そうね、容態も安定している様だし、今月いっぱいとしましょう。親御さんにはこちらから連絡を入れておくわ。」
ひかるは軽く礼をし、鈴木医師の診察室を後にした。
ナースの仕事の内、報告書の作成はかなりのウエイトを占める。密な情報共有こそが、より良い治療に繋がるからだ。それは現在外部診療に携わっている彼女も例外ではない。殊更に彼女の抱える患者が特殊な事例であるからこそ、蔑ろにする事は出来ないのだ。
「ふぅ~、ではお先に失礼いたします。」
ひかるは本日の作業報告書を仕上げると、ナースステーションを後にした。
ひかるは思う、この一年は本当に色々な事があったと。
始まりは、一人の男の子が緊急入院した事であった。
男性の治療は大変デリケートなものだ。言葉の使い方、接する態度、醸し出す雰囲気。
そのどれもが男性の心を乱し、治療の妨げになりかねない。その為、ナースには強い忍耐力と感情制御能力が求められる。表面上の所作などは、その助けになる技術の一つに過ぎない。
落ち着きのある態度と物事に対する洞察力、西城ひかるはそうした点を多くの医師に高く評価され、度々男性患者の治療に携わってきた。
今回のケースは患者が多感な少年である事から、実績のある彼女が抜擢されたのだ。
入院当初の彼は、多分に漏れず自尊心の高い神経質な性格をしていた。だがそれは、ある意味彼の病状が変えて行く事になった。
「ただいま。」
返事をするものはいない。誰もいないアパートの自室、お風呂の自動お湯張りのスイッチを着ける。
「[ひかる、帰ってる?]」
スマホの画面には、友人からのメッセージが入っていた。思えば最近余り友人に会っていない、すぐに返事を返すと案の定お酒の誘いであった。
「ひかる久しぶり~!最近付き合い悪いんだから、たまには付き合いなさいよ~。」
彼女との付き合いは長い。私が高校生の頃からであり、気の置けぬ友人と言うやつだ。
「急に飲みに誘うなんてどうしたの、いつもは何日か前に連絡してくれるじゃない?」
「ひかる~、聞いてよ~。」
多忙な彼女の事だ、ストレスを抱える事も多いのだろう。
まずは乾杯とばかりに、注文したビールを飲み干した。
「それでね、ひどいのよ~。」
なんの事はない。彼女の悩みは、今お付き合いのある男性との事であった。
なぜ私に?と思う事もある。大体男性との付き合い等無い私に、そんな事を聞かれても答え様はないのだ。
「でもひかるしか相談出来る相手なんていないじゃない。男性との接点があるのなんて、貴女しか思い付かないし。」
彼女の言う事も尤もだ。ひかる自身患者以外に男性との接点があるのかと聞かれれば皆無なのだから。
今思えば、学生の頃のクラスに数名でも男性がいるという環境は、かなり特殊だったのだろう。社会に出て初めて今の世の実態を痛感した。”ビジネスマン”はドラマの中の存在なのだと。
「ひかるって高校の頃もクラスの男子から声を掛けられてたじゃない?あなたくらいしか男性の機微っていうの?そういうのって分からないと思って。」
確かにひかるはよく男性に声を掛けられていた。彼女の容姿は今の世の男性たちから見ても、魅力的に映るのだろう。しかし彼女はそんな彼らに興味を惹かれる事は無かった。
現在の職業に就いてからさらに思う、世の男性は二つに分かれると。
一つは極端に女性を恐れる男性。過去現在において女性に被害を受け、精神的に追い詰められた存在。彼女の患者の中にもそうした男性は多く見られた。中には治療すら受け付けようとしない患者もいた。そうした患者にどう接すればいいのか、日夜勉強する日々であった。
もう一つが酷く女性を見下し、支配者の様に振る舞う男性。幼い頃から甘やかされ、モノの善悪を学ばないまま成長した為、他人の心情を全く考慮せず、ただ己の感情のみ優先する。ある種怪物の様だと彼女は思っていた。
学生時代に彼女に声を掛ける男性は圧倒的後者であり、彼女の最も忌避する存在でもあった。
「そう言えば貴女の方はどうなのよ。もしかしてあれ?患者さんとの禁断の恋とか?芽生えちゃってる感じ~?
ちょっとそこの所詳しく聞かせなさいよ~。」
まったく彼女は恋愛脳で困る。”一介のナースが男性患者と恋に落ちる”。
確かに物語としては一般受けしそうな話だ。ひと昔前にもそんなドラマが一世風靡したとか。当時は看護師不足だったのがドラマ放映後一躍人気職になったと先輩ナースに聞いたことがある。実際はそんな恋愛に繋がるどころか男性患者と知り合う機会などほぼ皆無。現実に打ちひしがれて涙したと酒の席で零こぼしていた。
”私はどうなのだろうか。”
ふと、脳裏にある少年の姿が浮かんだ。
言葉使いも横柄で、えらそうな態度の少年。
とある事件で心に傷を負い、女性をひどく恐れる少年。
そんな中でも、家族を気遣い、何とか関係を持とうとする少年。
鈴木医師の言葉を心から信頼し、警戒心無く甘える少年。
私に頼り、常に声を掛けてくれる少年。
「ひかる、ねえ、ひかる?
いきなりどうしちゃったの?急に黙り込んだと思ったら、貴女泣いてるじゃない。
仕事で嫌なことでもあった?我慢はよくないわ、私が何でも話聞くからこの際全部話しちゃいなさいよ。」
”泣いている、私が?”
彼女は何を言っているのだろう。
頬に手を添えると、一筋の涙が零れていた。
”私、泣いているんだ。”
自覚した涙はもう止める事が出来なかった。心配する友人を余所に、ひかるは唯々泣き続けたのであった。
翌朝の目覚めは最悪であった。洗面所の鏡に映るのは、泣き疲れ目の周りが腫れ上がった自分の顔。今日が久々の休みであったことが唯一の救いと言えた。
”キンコンッ“
朝から何だろう?
スマホのメッセージアプリの通知音に、訝しげに目を遣る。
「[お休みの日にごめんなさい。鈴木先生から治療終了の件についてお話を聞きました。つきましては今後の事についてご相談したいことがあるので、都合がつけば午後にでもお会い出来ないかしら。
―木村紗枝―]」
それは普段お世話になっている木村英雄君のご家族からのモノであった。
治療期間終了の話は、早速鈴木医師から伝えられたのだろう。彼女はいつもながら仕事が早い。でも今後の話とは何だろう?
午後からならば急ぐ事は無い。スマホに了解した旨の返信を送り、とりあえず身支度を整え普段おざなりになっている部屋の片付けを行うのであった。
「あら?これってばまだ持ってたんだ。」
部屋の掃除もほぼ終わり、本棚の整理を行っていると、ふと懐かしい本が目についた。小学生の頃、親にせがんで買ってもらった、当時流行った漫画の単行本。
”自分がナースの道に進んだのは、もしかしたらこの本が原点だったのかもしれない。”
久しぶりに見る漫画に、懐かしさと共に何か暖かな気持ちが広がる。
”でもこのヒーローの顔って”
漫画のヒーローの顔と、とある少年の顔を重ねている自分に気付き、急に恥ずかしくなったひかるは、それをそそくさと本棚に戻し午後に出かける準備をするのだった。
タイトル『私とご主人様』
作画 松本すずめ
原作 平田恵子
鈴木医師は、今までの苦労を労う様に優しく語り掛けた。
「では、こちらが今週の状態観察レポートになります。派遣期間の終了は何時頃になりますでしょうか。」
「そうね、容態も安定している様だし、今月いっぱいとしましょう。親御さんにはこちらから連絡を入れておくわ。」
ひかるは軽く礼をし、鈴木医師の診察室を後にした。
ナースの仕事の内、報告書の作成はかなりのウエイトを占める。密な情報共有こそが、より良い治療に繋がるからだ。それは現在外部診療に携わっている彼女も例外ではない。殊更に彼女の抱える患者が特殊な事例であるからこそ、蔑ろにする事は出来ないのだ。
「ふぅ~、ではお先に失礼いたします。」
ひかるは本日の作業報告書を仕上げると、ナースステーションを後にした。
ひかるは思う、この一年は本当に色々な事があったと。
始まりは、一人の男の子が緊急入院した事であった。
男性の治療は大変デリケートなものだ。言葉の使い方、接する態度、醸し出す雰囲気。
そのどれもが男性の心を乱し、治療の妨げになりかねない。その為、ナースには強い忍耐力と感情制御能力が求められる。表面上の所作などは、その助けになる技術の一つに過ぎない。
落ち着きのある態度と物事に対する洞察力、西城ひかるはそうした点を多くの医師に高く評価され、度々男性患者の治療に携わってきた。
今回のケースは患者が多感な少年である事から、実績のある彼女が抜擢されたのだ。
入院当初の彼は、多分に漏れず自尊心の高い神経質な性格をしていた。だがそれは、ある意味彼の病状が変えて行く事になった。
「ただいま。」
返事をするものはいない。誰もいないアパートの自室、お風呂の自動お湯張りのスイッチを着ける。
「[ひかる、帰ってる?]」
スマホの画面には、友人からのメッセージが入っていた。思えば最近余り友人に会っていない、すぐに返事を返すと案の定お酒の誘いであった。
「ひかる久しぶり~!最近付き合い悪いんだから、たまには付き合いなさいよ~。」
彼女との付き合いは長い。私が高校生の頃からであり、気の置けぬ友人と言うやつだ。
「急に飲みに誘うなんてどうしたの、いつもは何日か前に連絡してくれるじゃない?」
「ひかる~、聞いてよ~。」
多忙な彼女の事だ、ストレスを抱える事も多いのだろう。
まずは乾杯とばかりに、注文したビールを飲み干した。
「それでね、ひどいのよ~。」
なんの事はない。彼女の悩みは、今お付き合いのある男性との事であった。
なぜ私に?と思う事もある。大体男性との付き合い等無い私に、そんな事を聞かれても答え様はないのだ。
「でもひかるしか相談出来る相手なんていないじゃない。男性との接点があるのなんて、貴女しか思い付かないし。」
彼女の言う事も尤もだ。ひかる自身患者以外に男性との接点があるのかと聞かれれば皆無なのだから。
今思えば、学生の頃のクラスに数名でも男性がいるという環境は、かなり特殊だったのだろう。社会に出て初めて今の世の実態を痛感した。”ビジネスマン”はドラマの中の存在なのだと。
「ひかるって高校の頃もクラスの男子から声を掛けられてたじゃない?あなたくらいしか男性の機微っていうの?そういうのって分からないと思って。」
確かにひかるはよく男性に声を掛けられていた。彼女の容姿は今の世の男性たちから見ても、魅力的に映るのだろう。しかし彼女はそんな彼らに興味を惹かれる事は無かった。
現在の職業に就いてからさらに思う、世の男性は二つに分かれると。
一つは極端に女性を恐れる男性。過去現在において女性に被害を受け、精神的に追い詰められた存在。彼女の患者の中にもそうした男性は多く見られた。中には治療すら受け付けようとしない患者もいた。そうした患者にどう接すればいいのか、日夜勉強する日々であった。
もう一つが酷く女性を見下し、支配者の様に振る舞う男性。幼い頃から甘やかされ、モノの善悪を学ばないまま成長した為、他人の心情を全く考慮せず、ただ己の感情のみ優先する。ある種怪物の様だと彼女は思っていた。
学生時代に彼女に声を掛ける男性は圧倒的後者であり、彼女の最も忌避する存在でもあった。
「そう言えば貴女の方はどうなのよ。もしかしてあれ?患者さんとの禁断の恋とか?芽生えちゃってる感じ~?
ちょっとそこの所詳しく聞かせなさいよ~。」
まったく彼女は恋愛脳で困る。”一介のナースが男性患者と恋に落ちる”。
確かに物語としては一般受けしそうな話だ。ひと昔前にもそんなドラマが一世風靡したとか。当時は看護師不足だったのがドラマ放映後一躍人気職になったと先輩ナースに聞いたことがある。実際はそんな恋愛に繋がるどころか男性患者と知り合う機会などほぼ皆無。現実に打ちひしがれて涙したと酒の席で零こぼしていた。
”私はどうなのだろうか。”
ふと、脳裏にある少年の姿が浮かんだ。
言葉使いも横柄で、えらそうな態度の少年。
とある事件で心に傷を負い、女性をひどく恐れる少年。
そんな中でも、家族を気遣い、何とか関係を持とうとする少年。
鈴木医師の言葉を心から信頼し、警戒心無く甘える少年。
私に頼り、常に声を掛けてくれる少年。
「ひかる、ねえ、ひかる?
いきなりどうしちゃったの?急に黙り込んだと思ったら、貴女泣いてるじゃない。
仕事で嫌なことでもあった?我慢はよくないわ、私が何でも話聞くからこの際全部話しちゃいなさいよ。」
”泣いている、私が?”
彼女は何を言っているのだろう。
頬に手を添えると、一筋の涙が零れていた。
”私、泣いているんだ。”
自覚した涙はもう止める事が出来なかった。心配する友人を余所に、ひかるは唯々泣き続けたのであった。
翌朝の目覚めは最悪であった。洗面所の鏡に映るのは、泣き疲れ目の周りが腫れ上がった自分の顔。今日が久々の休みであったことが唯一の救いと言えた。
”キンコンッ“
朝から何だろう?
スマホのメッセージアプリの通知音に、訝しげに目を遣る。
「[お休みの日にごめんなさい。鈴木先生から治療終了の件についてお話を聞きました。つきましては今後の事についてご相談したいことがあるので、都合がつけば午後にでもお会い出来ないかしら。
―木村紗枝―]」
それは普段お世話になっている木村英雄君のご家族からのモノであった。
治療期間終了の話は、早速鈴木医師から伝えられたのだろう。彼女はいつもながら仕事が早い。でも今後の話とは何だろう?
午後からならば急ぐ事は無い。スマホに了解した旨の返信を送り、とりあえず身支度を整え普段おざなりになっている部屋の片付けを行うのであった。
「あら?これってばまだ持ってたんだ。」
部屋の掃除もほぼ終わり、本棚の整理を行っていると、ふと懐かしい本が目についた。小学生の頃、親にせがんで買ってもらった、当時流行った漫画の単行本。
”自分がナースの道に進んだのは、もしかしたらこの本が原点だったのかもしれない。”
久しぶりに見る漫画に、懐かしさと共に何か暖かな気持ちが広がる。
”でもこのヒーローの顔って”
漫画のヒーローの顔と、とある少年の顔を重ねている自分に気付き、急に恥ずかしくなったひかるは、それをそそくさと本棚に戻し午後に出かける準備をするのだった。
タイトル『私とご主人様』
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原作 平田恵子
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