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第一章 男女比世界へようこそ

第37話 夏休みはまだまだ続く (こうた君と駄菓子屋で)

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今日はこうた君と駄菓子屋です。
おばちゃんが最近もんじゃ焼き始めたそうなんで、それならばと二人して”もんじゃパーティー”と洒落込みました♪

夏休みどこか行ったかって?行ったよ…、修行…。
”は?”じゃなくて、滝行に行きましたです、はい。
マイマザーが突然ね、そう、いつもの奴。あの人時々常軌を逸する時有るじゃん?今回はさすがに正気を疑うレベルだったけどね。
滝行だけならまだいいのよ、他に参加者いたし。中には俺と同じ年頃の女子もいたしね。なんやかんや言って安全には配慮されてた訳ですよ。やっていいかどうかは別として。
でもさ、”やっぱり夏のメインは海だよね♪”とか言ってこっちのテンション爆上げしといて、いざ到着したら”無人島サバイバル一週間”ってどういう事?
俺売り出し中の芸人じゃないんだけど!?
船に乗せられたときは”これってクルージングって奴じゃね?俺もついにセレブの仲間入り?”ってもう大変だったんだけどね、上げてから落とす落とす。
いや一応食料は用意されてたよ、切り詰めれば一週間なら何とかなる程度には。さすがに水のペットボトルはたんまりあったけどね。
置き去りにされたときは”え、もしかして自力で脱出しろと?ペットボトルで筏を作れと?”って本気で心配したけどね。食料の段ボールに「一週間たったら迎えに来るから頑張ってね~。」って手紙と白紙のスケジュール帳が入ってたの見つけて漸く安心したけどね。
安心できる要素がどこにもないってそうなんだけどさ、スケジュール帳入れるくらいだし、このノート自由研究で出せばいいかなと思って。

あ、こうた君もう焼けたよ。
これヘラで掬って食べるから。まだ生焼けじゃないかって?もんじゃ焼きってのがこんなもんなんだって。騙されたと思って食べてみなよ、一緒に食べるからさ~。
ジュース用意しといた方がいいよ、結構熱いから。
火傷しないようにって、ほら言ったそばから…。
「おばちゃん、氷頂戴~。」


そんじゃ、続きね。
家とかどうしたかって?当然無いよ。
銛と水中眼鏡、鉈と虫刺されの薬、腹痛の薬、毒消し、ツナギの作業着なんかは入ってたかな。ツナギ、マジ役に立ったわ。ツナギと手袋、帽子とタオル、夏の無人島ではこれ必須ね。暑くないかって、当然暑いよ。でも日焼けよりまし。以前強烈な日焼け体験したことあるけど、身体から熱出ていかないの。三日寝込んだから。無人島でそんなの自殺行為だからね。
日焼けと熱中症、超怖い。

んで、頑張ったわけですよ10日間…。
一週間じゃないのかって?ちょっと前に台風が来たでしょ、ちょうど迎えが来る予定日が重なって、船出港出来ず。
マジシャレにならんからね、本気のサバイバル。食料無いんだもん。海荒れてて魚も取れないし。たまたま見つけた野蒜と味噌が命綱だったわ。
台風の前じゃテントの何と心細い事か、しっかりした屋根のある生活って本当に素晴らしい。(感涙)

「おばちゃん、次は豚玉もんじゃお願い!」
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