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第一章 男女比世界へようこそ
第28話 鬼ごっこの洗礼 (2)
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「「囲め~!!奴を逃がすなー!!」」
ここは俺たちの戦場、油断したものは一瞬で狩られる”男たちの夢舞台”。
そんな戦場に今、一匹の獣が放たれた。
「ははははっ、どうした、どうした!そんな走りでこの俺を捕まえられると思ってか!全員で掛かって来い、一人残らず蹴散らしてくれるわ!」
「くそー、なめやがって!
一年二年三年、奴を追い詰めろ!四年五年六年、追い詰めたところで取り囲め!
作戦B、全方位からのジェッ〇ストリームアタックだ!!」
「「ラジャー!!」」
お~お~、やってますな~。木村君、煽る煽る。
我が校の全勢力(男子限定)を相手取って、全く意に介していないじゃないですか。
イケメンの上にハイスペック。”ポストひろし君”の登場ですか?
いや、それはないか。だってひろし様、同学年だもん。
ひろし様卒業と同時に木村君も卒業だし。
しかもウチの女子、長年ひろし様を見ているからか、他の男子なんか目にもくれないしね。キャーキャー騒ぐのって新しく入った一年生の女の子くらいじゃない?
そこの所大丈夫なんですかね、西城さん?
俺は背後のベンチに腰掛け、木村君の様子を伺っている西城さんへと話し掛けた。
俺は鬼ごっこに加わらなくっていいのかって?あぁ~、大丈夫ですよ。さっきあいつ等から”作戦A 封殺陣”を仕掛けられて華麗に回避してきた所ですから。あいつら完全に俺を見失ってますしね♪
”逃走王”の名は伊達じゃないですよ。
それに今は標的を木村君に絞ったみたいですし。
それよりも今は木村君の事ですよ。
あいつ、おそらく女性恐怖症でしょ?しかも女児限定の。
なに”ぽか~ん”とした顔してるんです?
え、何で解ったかって?あいつの事見てれば解りますって。
木村って、比較的背の低い女子が近づいた時の方が、体調崩すことが多いですよね。
教室で背の高い女子が近くを通っても平気な顔をしていましたし。
これあまり話題に出さないように言われているんですが、おそらく倒れた時の原因が影響したんじゃないかと。
例の”ワンパン事件”です。あの子、クラスで一番背の低い女子なんですよね。
四年生の女子平均と同じくらいって聞いたことあります。
あと熱砂スパランドの時。
女の子が近づいたらすごい顔色悪くしてたじゃないですか。あの時西城さんもいましたよね。格好が違うからすぐには気が付きませんでしたけど、木村が”西城”って呟いてたの聞いてたんで、もしかしたらって思って。
それに西城さんの話し方が同じでしたからね。
昼休みなんかで一年生の女の子が来るって可能性はあるんですけど、何とかなると思いますよ。
この情報は、あそこで鬼ごっこをしている連中にも共有していますんで。
ほら、今も高学年男子がうまいことブラインドに入ったでしょ?
ここの男子連中、こうしたことには結束力強いんですよ。
え、何でここまでしてくれるのかって?
いや、大した理由じゃないんですけどね。
熱砂スパランドで助けてもらった少年がいたじゃないですか。
彼、俺の親友なんですよね。
だから木村君には借りがあるって言うか、恩返し?みたいなもんですかね。
「わっははははっ、どうだ、逃げ切って見せたぞ。
俺の体力は限界知らずだ、昼休みいっぱい逃げ切って見せようぞ!!」
「「くそ~、このバケモンが~!」」
おお、上手いこと逃げ切ったみたいですね。
じゃ、俺も参戦してきますんで、ここで失礼します。
「おらおら、お前ら、新人相手にへばってるんじゃないぞ!!
そんなんだからいつまでもこの俺に土をつけられないんだ。
悔しかったらこの逃走王を捕まえてみろー!!」
ここは俺たちの戦場、油断したものは一瞬で狩られる”男たちの夢舞台”。
そんな戦場に今、一匹の獣が放たれた。
「ははははっ、どうした、どうした!そんな走りでこの俺を捕まえられると思ってか!全員で掛かって来い、一人残らず蹴散らしてくれるわ!」
「くそー、なめやがって!
一年二年三年、奴を追い詰めろ!四年五年六年、追い詰めたところで取り囲め!
作戦B、全方位からのジェッ〇ストリームアタックだ!!」
「「ラジャー!!」」
お~お~、やってますな~。木村君、煽る煽る。
我が校の全勢力(男子限定)を相手取って、全く意に介していないじゃないですか。
イケメンの上にハイスペック。”ポストひろし君”の登場ですか?
いや、それはないか。だってひろし様、同学年だもん。
ひろし様卒業と同時に木村君も卒業だし。
しかもウチの女子、長年ひろし様を見ているからか、他の男子なんか目にもくれないしね。キャーキャー騒ぐのって新しく入った一年生の女の子くらいじゃない?
そこの所大丈夫なんですかね、西城さん?
俺は背後のベンチに腰掛け、木村君の様子を伺っている西城さんへと話し掛けた。
俺は鬼ごっこに加わらなくっていいのかって?あぁ~、大丈夫ですよ。さっきあいつ等から”作戦A 封殺陣”を仕掛けられて華麗に回避してきた所ですから。あいつら完全に俺を見失ってますしね♪
”逃走王”の名は伊達じゃないですよ。
それに今は標的を木村君に絞ったみたいですし。
それよりも今は木村君の事ですよ。
あいつ、おそらく女性恐怖症でしょ?しかも女児限定の。
なに”ぽか~ん”とした顔してるんです?
え、何で解ったかって?あいつの事見てれば解りますって。
木村って、比較的背の低い女子が近づいた時の方が、体調崩すことが多いですよね。
教室で背の高い女子が近くを通っても平気な顔をしていましたし。
これあまり話題に出さないように言われているんですが、おそらく倒れた時の原因が影響したんじゃないかと。
例の”ワンパン事件”です。あの子、クラスで一番背の低い女子なんですよね。
四年生の女子平均と同じくらいって聞いたことあります。
あと熱砂スパランドの時。
女の子が近づいたらすごい顔色悪くしてたじゃないですか。あの時西城さんもいましたよね。格好が違うからすぐには気が付きませんでしたけど、木村が”西城”って呟いてたの聞いてたんで、もしかしたらって思って。
それに西城さんの話し方が同じでしたからね。
昼休みなんかで一年生の女の子が来るって可能性はあるんですけど、何とかなると思いますよ。
この情報は、あそこで鬼ごっこをしている連中にも共有していますんで。
ほら、今も高学年男子がうまいことブラインドに入ったでしょ?
ここの男子連中、こうしたことには結束力強いんですよ。
え、何でここまでしてくれるのかって?
いや、大した理由じゃないんですけどね。
熱砂スパランドで助けてもらった少年がいたじゃないですか。
彼、俺の親友なんですよね。
だから木村君には借りがあるって言うか、恩返し?みたいなもんですかね。
「わっははははっ、どうだ、逃げ切って見せたぞ。
俺の体力は限界知らずだ、昼休みいっぱい逃げ切って見せようぞ!!」
「「くそ~、このバケモンが~!」」
おお、上手いこと逃げ切ったみたいですね。
じゃ、俺も参戦してきますんで、ここで失礼します。
「おらおら、お前ら、新人相手にへばってるんじゃないぞ!!
そんなんだからいつまでもこの俺に土をつけられないんだ。
悔しかったらこの逃走王を捕まえてみろー!!」
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