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第一章 男女比世界へようこそ

第14話 "俺様"はメンタル強者

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「皆さん、おはようございます。
今日も良いお天気ですね。」
女子の皆さんを刺激しない様にしつつも、しっかり朝のご挨拶♪
これをやらないと、何かモヤモヤするんだよな~。
そう言えば、職員室の辺りがバタバタしてたんだけど、何かあったんかな?
美穂先生、頭下げまくってたんだけど。

お、噂をすればナンとやら、美穂先生ご登場です。

先生、何か最近痩せたよね。どちらかと言うとやつれた?ここの所の騒ぎで胃に来てるとか?
あれだけ騒がれたんだから、美穂先生にも何らかの処分があったのかもな~。
昼休み、低学年のお友達に、「走れ走れ、鬼ごっこは体力だ!そんなひょろひょろした身体じゃ、"モヤシっ子"って言われるぞ!」って激飛ばしてたら、先生、死んだ魚の目して見つめてきたんだけど!
小声で"モヤシ、モヤシ"って呟くのめっさ怖いんですけど!
なんだったら、教頭先生に相談に乗ってもらえる様、進言しておこうか?
教頭先生中々のイケオジだから、美穂先生もニッコリじゃない?(100%善意)

「はい、皆さん席に着いて下さい。
今日から新しいお友達が加わります。余所から来た男の子です、かなり戸惑うと思いますが、皆さん優しく迎えてあげて下さいね。」

お、男子の新入りですと。これは期待が持てますな。
学業に邁進されてる女子たちも、一斉に顔をあげたぞ!
この行動、DNAに刻まれた本能じゃね?
うわっ、目の隈凄い、眼光だけがギラギラしてるんですけど。
これ、転校生トラウマにならない?

「ふん、仕方がないからこれから俺様の世話をさせてやる。光栄におもうんだな。」



は?


何か不審者入ってきたんだけど!
女子が一斉に勉強を再開させたんですけど!

え、あの不審者俺たちが相手するの?美穂先生、胃を押さえながら俺の事見つめるの止めていただけません?
おい、クラスメート男子、こっち見ろ。目を反らすな。

「なんだこの学校のメスどもは、礼儀ってものを知らないのか?
俺様が特別に世話をさせてやると言ってるんだ、自ら歩み出て挨拶をするのが当然だろう。」

はい、終了~。
いやいやいや、無い無い無い!
なにあれ、馬鹿なの、狂ってるの、良い病院紹介しようか?
女子ガン無視、男子ドン引きなんですけど。
美穂先生も、こっち拝まない!
あんた教師だろ!

「あー、なんだ解った解った。
お前たち、恥ずかしがらなくてもよいぞ。クラスの男どもと比べたら、俺様がイケメン過ぎたのが悪かった。みんなして勉強する振りをして顔を伏せるなんて、可愛い所も有るじゃないか。」

"俺様"メンタル強。
この状況で女子が恥ずかしがってるって、聞いてるこっちが恥ずかしいわ。
所で"男どもと比べたら"って言った時、俺の事見てなかった?
男子諸君、何故に目を反らす。
さっきからお前ら肩が震えているんだが?何故に涙目?

「ふむ、何とも慎ましいものだな。この様な経験は初めてだ。しかし、これでは自ら申し出るのも難しかろう。前の席の女、お前で良い。俺様の席まで案内せよ。」

あ、今の女子に触れるのはデンジャーよ。そんなに強引に肩を掴んじゃ、

"ドゴンッ"

って遅かったか~。
右斜め下からのアッパーカット、肩を掴み掛かった動作にクロスカウンター決めてんじゃん。
腰入れて上体ひねったから、机も一緒にぶっ飛んだんですけど。
なにあの子、あの右世界狙ってんの?
周りもチラッと一瞥だけって、女子ってあれが普通なの?
男子全員ガクブルよ。

「は~い、元気なご挨拶でしたね。
彼が今日からみんなのお友達になる"木村英雄"君です。仲良くしてあげて下さいね。
特に男子は面倒見てあげてね。」

うわっ、この先生、何事もなかった様に流しやがった。

「う~ん、木村君、
緊張と疲れでおねむかな?
男子のみんなも何か顔色悪いわね、あまり夜更かししちゃダメだぞ♪
じゃあ、男子のみんなで木村君を保健室に連れて行ってくれる?
みんなもそのまま休んで来てくれて良いからね。」





うん、理解した。
俺たちは訓練された兵士、
負傷者の搬送任務、確かに承りました!(敬礼)
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