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先輩、こんなゲームしませんか?ver.カラフル弁当with you
③
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それを広げてみせるともう奪おうとはしなかったが、先輩は慌てたように「なんで学校に持ってきてんだよ!」と言った。
「本当は額に入れて飾ろうと思ったんですけど、なんか肌身離さず持ってたいな、って」
「良いから仕舞っとけよ」
「分かりました。――それで、先輩がこの契約を破ったときの罰を考えてないことに気付いたんで、俺、考えました」
先輩に言われた通り契約書を元あった場所に戻し、俺は彼の方を向き直した。
「考えたんなら、どうするって聞くなよ。どうせ俺は契約を破るようなことする気ねぇから、お前が決めたやつでいいよ」
また面倒臭そうに先輩が食べ終わった弁当箱を片付け始めた。
――先輩、その発言、後悔しませんか? すると思いますけど、言いますね?
「じゃあ、先輩がこの契約を破った場合、先輩からのキスまたは愛の告白を求めます」
俺は満面の笑みを先輩に向けた。
「はぁ!? お前、俺の顔が好みとかそういうの冗談だったんじゃ……」
最初声のボリュームがバグってしまった先輩だったが、ここがどこかを思い出したらしく、声がどんどん小さくなった。
――やっぱり冗談だと思われてたか。正真正銘、俺の本音なんですけど。
「冗談なんかじゃないですよ。俺は先輩を好きになったんです。外面も内面も。だから、契約を破ったら俺の決めた罰を受けてもらいます。先輩がそれでいいって言ったんですからね?」
至って真面目な口調で言った。それが珍しかったのか、先輩は事の重大さに気が付いたようで、何か言葉を探すように口をあわあわと動かしている。
「それ、拒否したら……」
「もうその段階で契約違反ですね」
さっと血の気が引いたような顔をする先輩に、思わずニヤリと笑って追い打ちを掛けてしまった。だって、その反応さえ可愛いと思ってしまったから。
「分かった! 分かったよ! 俺は絶対に契約違反なんかしないからな!」
五秒後、先輩は決心したように強い口調で言った。
――変なところ男らしいな、先輩。というか、俺が好きでいるのは何か文句言ったりしないんだ。
「ありがとうございます。あとで先輩の前で書き足しますね? お弁当ごちそうさまでした! 全部美味かったです! また放課後に」
片付けた弁当箱を手に立ち上がり、嬉しさを隠せずに俺が言うと、先輩はくっという顔をして視線を逸らした。何を考えているのか全く分からない。でも、今はそれでいい。
「本当は額に入れて飾ろうと思ったんですけど、なんか肌身離さず持ってたいな、って」
「良いから仕舞っとけよ」
「分かりました。――それで、先輩がこの契約を破ったときの罰を考えてないことに気付いたんで、俺、考えました」
先輩に言われた通り契約書を元あった場所に戻し、俺は彼の方を向き直した。
「考えたんなら、どうするって聞くなよ。どうせ俺は契約を破るようなことする気ねぇから、お前が決めたやつでいいよ」
また面倒臭そうに先輩が食べ終わった弁当箱を片付け始めた。
――先輩、その発言、後悔しませんか? すると思いますけど、言いますね?
「じゃあ、先輩がこの契約を破った場合、先輩からのキスまたは愛の告白を求めます」
俺は満面の笑みを先輩に向けた。
「はぁ!? お前、俺の顔が好みとかそういうの冗談だったんじゃ……」
最初声のボリュームがバグってしまった先輩だったが、ここがどこかを思い出したらしく、声がどんどん小さくなった。
――やっぱり冗談だと思われてたか。正真正銘、俺の本音なんですけど。
「冗談なんかじゃないですよ。俺は先輩を好きになったんです。外面も内面も。だから、契約を破ったら俺の決めた罰を受けてもらいます。先輩がそれでいいって言ったんですからね?」
至って真面目な口調で言った。それが珍しかったのか、先輩は事の重大さに気が付いたようで、何か言葉を探すように口をあわあわと動かしている。
「それ、拒否したら……」
「もうその段階で契約違反ですね」
さっと血の気が引いたような顔をする先輩に、思わずニヤリと笑って追い打ちを掛けてしまった。だって、その反応さえ可愛いと思ってしまったから。
「分かった! 分かったよ! 俺は絶対に契約違反なんかしないからな!」
五秒後、先輩は決心したように強い口調で言った。
――変なところ男らしいな、先輩。というか、俺が好きでいるのは何か文句言ったりしないんだ。
「ありがとうございます。あとで先輩の前で書き足しますね? お弁当ごちそうさまでした! 全部美味かったです! また放課後に」
片付けた弁当箱を手に立ち上がり、嬉しさを隠せずに俺が言うと、先輩はくっという顔をして視線を逸らした。何を考えているのか全く分からない。でも、今はそれでいい。
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