獅子王の番は雪国の海賊に恋をする

純鈍

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死の予知夢

02

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 ◆ ◆ ◆

 気付くと、僕はモタカーメル号の船首に立っていた。静かな夜の海に雪がチラついている。残念ながら、今日はオーロラは見えないみたいだ。

 でも、なんだかおかしい。空には雪雲が張っていて月明かりもなく、辺りは真っ暗で何も見えないはずなのに全てがハッキリと見える。ほんのりと赤い明かりが僕の背後から全てを照らして……。

「ナキ」

 自分を呼ぶ声に後ろを振り向くと、そこには燃えるマストの前に両膝を着くアキークの姿があった。その隣に誰かが立っている。それはシャラールさんではなく……

「ルマン様……」

「ナキ」

 僕を呼んだのはアキークではなかったのだ。アルシャムスの王、僕の番であるルマン王がアキークの隣に立ち僕を呼んでいた。手には剣を持ち、その切っ先は目にも留まらぬ速さで上から下に移動した。

 ────そんな……!
 
「愛してる」

 アキークは声に出さなかった。静かに身体が前に倒れて行く。何も言わなかったのは僕のこれからのことを考えたからだろう。でも、そうじゃない。僕が欲しかったのは、あなたの言葉だった。あなたからの愛情だった。あなた自身だった。

 あなたの居ないこれからの人生なんて要らない。
 
「アキーク……」

 ────あとで会いましょう。
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