33 / 87
第2話 駄菓子化し
11
しおりを挟む
でも、僕の心配をよそに、森田はすぐに棒状のスナック菓子を手に持って店から出てきた。
「おじさん、ありがとう」
「ここに来たことは誰にも言ってはいけないよ?」
満足気にお礼を言う森田におじさんはそんなことを言った。
「え? なんで?」
僕が思ったことと同じことを森田が尋ねる。
「また君にタダで駄菓子をあげるためさ。そんなにたくさん子にはタダであげられないからね」
優しい口調のままでおじさんが答えたのが聞こえた。
――なんだ、そういうことか。
今さら、僕ももらっておけば良かったかな? なんて思ったけれど、過ぎたことは過ぎたことだ。森田が逆の方に去っていくのを待って、僕は散歩を再開した。
散歩を終えてお昼頃に寮に帰ると先生も帰ってきていた。なので、一緒にカレーライスを食べた。先生のほうで情報はなかったみたいだけど、僕にとってはとても平和な一日だった思う。
「おじさん、ありがとう」
「ここに来たことは誰にも言ってはいけないよ?」
満足気にお礼を言う森田におじさんはそんなことを言った。
「え? なんで?」
僕が思ったことと同じことを森田が尋ねる。
「また君にタダで駄菓子をあげるためさ。そんなにたくさん子にはタダであげられないからね」
優しい口調のままでおじさんが答えたのが聞こえた。
――なんだ、そういうことか。
今さら、僕ももらっておけば良かったかな? なんて思ったけれど、過ぎたことは過ぎたことだ。森田が逆の方に去っていくのを待って、僕は散歩を再開した。
散歩を終えてお昼頃に寮に帰ると先生も帰ってきていた。なので、一緒にカレーライスを食べた。先生のほうで情報はなかったみたいだけど、僕にとってはとても平和な一日だった思う。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/horror.png?id=d742d2f035dd0b8efefe)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/contemporary.png?id=0dd465581c48dda76bd4)
体育座りでスカートを汚してしまったあの日々
yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる