天乃ジャック先生は放課後あやかしポリス

純鈍

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第2話 駄菓子化し

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 でも、僕の心配をよそに、森田はすぐに棒状のスナック菓子を手に持って店から出てきた。

「おじさん、ありがとう」
「ここに来たことは誰にも言ってはいけないよ?」

 満足気にお礼を言う森田におじさんはそんなことを言った。

「え? なんで?」

 僕が思ったことと同じことを森田が尋ねる。

「また君にタダで駄菓子をあげるためさ。そんなにたくさん子にはタダであげられないからね」

 優しい口調のままでおじさんが答えたのが聞こえた。

 ――なんだ、そういうことか。

 今さら、僕ももらっておけば良かったかな? なんて思ったけれど、過ぎたことは過ぎたことだ。森田が逆の方に去っていくのを待って、僕は散歩を再開した。

 散歩を終えてお昼頃に寮に帰ると先生も帰ってきていた。なので、一緒にカレーライスを食べた。先生のほうで情報はなかったみたいだけど、僕にとってはとても平和な一日だった思う。
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