8 / 9
”またね”と「おはよう」
しおりを挟む
りゅうのすけに連れられてたどり着いたのは二階の右端の部屋。中は生活のできる最小限のものだけ置かれている。
「部屋の家具とかは好きなように変えても大丈夫だからね。元の場所から好きなぬいぐるみとか…本とか、なんでもも持ってきていいよ!」
『どうやって持ってくるの?』
「………………まぁ……いろいろ試せば何とかなるんじゃないかな?」
『……うん』(やり方知らないんだ)
「何とかなるさ!」と言って設置されているベットに座りおいで、と手招きをする。
「さ、そろそろおねんねの時間だよ。おいで。」
『もしかして寝かしつけるつもり?』
「?そうだけど??」
『別にいらないよ、一人で寝れるし。』
「そんなこと言わずに!ほらほら!!」
押しに弱い私は言われるがままりゅうのすけの隣に座った。
「膝枕した方がいい?」
『いや、いらない』
「辛辣なことを言わないでよ~、それじゃあ添い寝はOK?」
『まぁ、それくらいなら……』
「わーい!!じゃ、早く寝よ!!」
そういって自分がいる方に飛び込んできて押し倒される。びっくりして固まっていると、抱き枕の要領で抱き着かれた。
「こうすれば温かくなって眠くなるでしょ?」
『少し…苦しい……』
「あぁ、ゴメンゴメン!」
そういって寝やすいように体制を崩してくれた。
「こんな感じで大丈夫?」
『………………………うん』
「眠たそうだね、相当疲れてたんだね」
私自身今まであった出来事に疲れていたことに気づいていなかった。久々に人の体温を直に感じて心地よい感覚と突然な睡魔にすでに瞼は閉じかけていた。
「安心して眠っていいんだよ、もう君を傷つけるヒトはいないから。………………………”またね”、無罪ちゃん。」
--------------------------------------------------------------------------------
カーテンの隙間から差し込む光がまぶしくて目が覚める。今日は春休み最終日で明日の入学式の準備をしないといけないが、まだ起きたくない。二度寝をしようと目をつぶろうとした時。
「グットモーニング☆さぁ!清々しい朝だよ~~~!!」プピーーー!!!
近所迷惑になりそうな声量と頭に響くおもちゃのラッパの音で現実に引き戻される。
『んえ!何?!てか、何でいるの??!!』
「だってボクちゃんカミサマだよ?このくらいちょちょいのちょいだよ!!」
『………………』
「ちょっとちょっと!反応くらいしてほしいよ~泣いちゃうでしょ?」
そういってウソ泣きをする呪に対して疑問に思ったことをぶつけてみる。
『ここにいるってことは私に何か用があるの?』
「そうそう!いろいろと渡したいものとか話したいこととが………まぁたくさんあるから他のことしながら聞いてちょーだい!」
『…………分かった。だけど後ろを向いてて、服着替えたいから』
「おけおけ!ボクちゃんはな~んもみてな~いよ。」
呪がこちらを向いていないことを確認してからパジャマから部屋着に着替える。着替えながらの呪の話に耳を傾ける。
「初めにカミングアウトしちゃうけど…無罪ちゃんの見ている夢はただの夢じゃないんだ。」
『………………え?』
「君が見ているのは遥か先の未来なんだ。」
衝撃すぎて思わず着替えていた手が止まる。
「君は眠っている時だけ何らかの異常現象で感覚と意識、そして魂と肉体以外のものが勝手に転送されてるってこと。原因はまだ分かっていないんだけどね。」
『………………』
今の呪が話していることを真剣に聞くために急いで着替える。が昨日の夜は食欲がなかったため何もお食べていないこともあってお腹がすいていた。何か食べるため移動していいか呪に許可を取り部屋を出て階段を降りてキッチンで朝食を作りながら話を聞く。
「君にはやってもらいたいことがあってね~。それが~簡単に言うと”七人の命を助ける”こと!」
『七人の…………命?』
「そうそう!特定の日にその七人は同時に亡くなっちゃう。その子たちを救う、それが君にとっての重要な役割なんだ~!」
『”役割”ってどういう事?』
「あ~~………………ごほんごほん!そこに関しては気にしなくていいよ!とにかく!!七人の命を救えばいいってこと!」
簡単な目標を聞いたが今さっきの説明だけじゃ納得のいかないところだらけだ。
『もし全員を助けれたらどうなるの?』
「君にとって利益のある報酬を上げるよ!内容はなんでもあり、そうだね………………例えるなら~~~」
「君にとっての変な夢を消してあげるとか☆?」
「部屋の家具とかは好きなように変えても大丈夫だからね。元の場所から好きなぬいぐるみとか…本とか、なんでもも持ってきていいよ!」
『どうやって持ってくるの?』
「………………まぁ……いろいろ試せば何とかなるんじゃないかな?」
『……うん』(やり方知らないんだ)
「何とかなるさ!」と言って設置されているベットに座りおいで、と手招きをする。
「さ、そろそろおねんねの時間だよ。おいで。」
『もしかして寝かしつけるつもり?』
「?そうだけど??」
『別にいらないよ、一人で寝れるし。』
「そんなこと言わずに!ほらほら!!」
押しに弱い私は言われるがままりゅうのすけの隣に座った。
「膝枕した方がいい?」
『いや、いらない』
「辛辣なことを言わないでよ~、それじゃあ添い寝はOK?」
『まぁ、それくらいなら……』
「わーい!!じゃ、早く寝よ!!」
そういって自分がいる方に飛び込んできて押し倒される。びっくりして固まっていると、抱き枕の要領で抱き着かれた。
「こうすれば温かくなって眠くなるでしょ?」
『少し…苦しい……』
「あぁ、ゴメンゴメン!」
そういって寝やすいように体制を崩してくれた。
「こんな感じで大丈夫?」
『………………………うん』
「眠たそうだね、相当疲れてたんだね」
私自身今まであった出来事に疲れていたことに気づいていなかった。久々に人の体温を直に感じて心地よい感覚と突然な睡魔にすでに瞼は閉じかけていた。
「安心して眠っていいんだよ、もう君を傷つけるヒトはいないから。………………………”またね”、無罪ちゃん。」
--------------------------------------------------------------------------------
カーテンの隙間から差し込む光がまぶしくて目が覚める。今日は春休み最終日で明日の入学式の準備をしないといけないが、まだ起きたくない。二度寝をしようと目をつぶろうとした時。
「グットモーニング☆さぁ!清々しい朝だよ~~~!!」プピーーー!!!
近所迷惑になりそうな声量と頭に響くおもちゃのラッパの音で現実に引き戻される。
『んえ!何?!てか、何でいるの??!!』
「だってボクちゃんカミサマだよ?このくらいちょちょいのちょいだよ!!」
『………………』
「ちょっとちょっと!反応くらいしてほしいよ~泣いちゃうでしょ?」
そういってウソ泣きをする呪に対して疑問に思ったことをぶつけてみる。
『ここにいるってことは私に何か用があるの?』
「そうそう!いろいろと渡したいものとか話したいこととが………まぁたくさんあるから他のことしながら聞いてちょーだい!」
『…………分かった。だけど後ろを向いてて、服着替えたいから』
「おけおけ!ボクちゃんはな~んもみてな~いよ。」
呪がこちらを向いていないことを確認してからパジャマから部屋着に着替える。着替えながらの呪の話に耳を傾ける。
「初めにカミングアウトしちゃうけど…無罪ちゃんの見ている夢はただの夢じゃないんだ。」
『………………え?』
「君が見ているのは遥か先の未来なんだ。」
衝撃すぎて思わず着替えていた手が止まる。
「君は眠っている時だけ何らかの異常現象で感覚と意識、そして魂と肉体以外のものが勝手に転送されてるってこと。原因はまだ分かっていないんだけどね。」
『………………』
今の呪が話していることを真剣に聞くために急いで着替える。が昨日の夜は食欲がなかったため何もお食べていないこともあってお腹がすいていた。何か食べるため移動していいか呪に許可を取り部屋を出て階段を降りてキッチンで朝食を作りながら話を聞く。
「君にはやってもらいたいことがあってね~。それが~簡単に言うと”七人の命を助ける”こと!」
『七人の…………命?』
「そうそう!特定の日にその七人は同時に亡くなっちゃう。その子たちを救う、それが君にとっての重要な役割なんだ~!」
『”役割”ってどういう事?』
「あ~~………………ごほんごほん!そこに関しては気にしなくていいよ!とにかく!!七人の命を救えばいいってこと!」
簡単な目標を聞いたが今さっきの説明だけじゃ納得のいかないところだらけだ。
『もし全員を助けれたらどうなるの?』
「君にとって利益のある報酬を上げるよ!内容はなんでもあり、そうだね………………例えるなら~~~」
「君にとっての変な夢を消してあげるとか☆?」
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。
【書籍化進行中、完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化進行中です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
護国の鳥
凪子
ファンタジー
異世界×士官学校×サスペンス!!
サイクロイド士官学校はエスペラント帝国北西にある、国内最高峰の名門校である。
周囲を海に囲われた孤島を学び舎とするのは、十五歳の選りすぐりの少年達だった。
首席の問題児と呼ばれる美貌の少年ルート、天真爛漫で無邪気な子供フィン、軽薄で余裕綽々のレッド、大貴族の令息ユリシス。
同じ班に編成された彼らは、教官のルベリエや医務官のラグランジュ達と共に、士官候補生としての苛酷な訓練生活を送っていた。
外の世界から厳重に隔離され、治外法権下に置かれているサイクロイドでは、生徒の死すら明るみに出ることはない。
ある日同級生の突然死を目の当たりにし、ユリシスは不審を抱く。
校内に潜む闇と秘められた事実に近づいた四人は、否応なしに事件に巻き込まれていく……!
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる