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01 魔法少女!?
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つい先程まではただ抜けるような蒼穹だった空が、見事なまでに鮮やかな橙紅の夕焼けへと変わってゆく様を見せていた。
初夏を過ぎた、夕暮れでも温度が下がらない生暖かさと湿気を含んだ風がゆるりと吹いて、週明けの校庭の軽い砂を巻き上げる。
その中学の校舎からは下校する生徒たちが続々と出てきていた。数人の集団や、同じジャージ姿の一団や、自転車を押してくる者など、様々な中にひと組、男子生徒ばかりで校門にさしかかっている三人組がいた。
ひょろっと細身で背の高い少年と、やや肉付きのいいのが一人、もう一人は小柄で短めのボブカットのような、男子にしては長めの髪型で厚めの眼鏡をしている。
校門から出るか出ないか、というところでその小柄な少年が足を止めた。
「あ――ごめん、忘れ物したから取りに戻るよ」
「待ってようか?」
「いや、探すかも知れないからいいよ。弘章も尚人も、また明日」
「そうか? じゃあ昇、また明日な」
二人に軽く手を挙げてから、昇と呼ばれた少年が振り返って校舎に向かった。
下足ホールでは生徒はもうまばらになっていて、人の流れに逆らって戻ってきた昇はしかし、上履きに履き替えずにいた。
靴箱の並ぶ一角に身を潜めるようにして、学校指定の鞄をぎゅっと抱きしめる。
ループタイの、校章の入った丸いブローチを軽く握って「お、落ち着け……」と自分に言い聞かせるように呟いていた。
通る人はもうほぼなく、昇のそんな様子が不審がられることもない。
日の長いこの季節、部活の時間も終わり下校を促されるアナウンスもすでに過ぎていた。
昇がそうして物陰にしばらく隠れていると、話し声と足音が靴箱の林に届いた。昇の肩がぴくっ、と跳ねる。
そっと昇が首を伸ばして声の主を覗き見て、すぐ引っ込める。
女子ふたりが連れだって歩いてきていた。
一人は長身でショートカット、もう一人は昇よりやや背が高い程度で、ポニーテールにした長めの髪が左右に揺れている。
昇は軽く握った拳を胸に当て、鼓動を数えるように沈黙する。
動悸は足音が近付いて来るにつれそのテンポをあげてゆく。
動けばすぐに気付かれそうな、あるいは手を伸ばせば届くかも知れないくらいの距離になってなお、昇はその姿勢のまま動けずにいた。
談笑しながら靴を履き替えた二人の女子は昇を発見することなく、外へ出ていった。
「あああ……」
昇は声をかけることも姿を見せることもできないまま少し手を挙げたまま、夏服の女子二人――特に、ポニーテールの方を目で追うばかりだった。
その手を、昇はくっと握る。
「さ、作戦変更だっ」
自分に言い聞かせるように言ってから、昇はスニーカーから上履きに履き替えた。
ひと気のすっかりなくなっていた廊下を早足で歩き、階段を上ってさらに進み、やがて三階にある一つの教室の前で足を止めた。
その扉を慎重に、静かに開けて中に滑り込む。
教室は掃除も済み、綺麗に並べられた机を夕陽が照らし、影を伸ばしていた。
「――最初からこうすればよかったんだよ、な」
後ろ手に扉を閉め、返事を求めるでもなく、昇は強がりの滲む声で言っていた。
鞄から可愛らしい柄の封筒を取り出し、教室の中程の机に向かう。
横にいかにも女の子のものらしい花柄とレース飾りの付いた折り畳み傘が吊り下げられているその机に手を置いて、昇はひとつ大きく深呼吸をする。
昇が手にしていた封筒を机に入れようと身をかがめ、物入れの様子を確かめるため覗き込み――息を呑んだ。
一緒に唾も飲み込んだようで、まだ成長していない喉仏が上下に揺れる。
机の物入れには持ち帰る機会の少ない辞書などが整頓して収められており、この机を使っている人物の性格が伺えたが、その常備物の上にあった紺色の布地が昇の視界を占めていた。
何かのバランスを崩したようにその布がするり、と滑り落ちそうになったのを昇は咄嗟に受け止める。
手にしたそれを確認した昇は狼狽えたように一歩下がって隣の列の机に腰をぶつけてしまい、慌てて周囲を見回して小さく息を吐く。
ずれた眼鏡の位置を直して、あらためてそれを見た昇はもう一息ごくりと飲み込む。
昇が持っていたのは、水着だった。
濡れてはいない。水着に包んであったのか白い水泳帽が床に落ちたのを、すぐさま昇は拾う。
女子生徒用の、股部分の布が分割されたダブルフロントタイプの、いわゆる「旧型スクール水着」だった。
名札は白く、名前は入っていない。
昇の目は女子の水着に釘付けになっていた。
「こ、これ、もしかして浅賀さんの……」
そう呟いて、昇は水着の裏表からカップのついた内側まで子細に眺めるが、どこにも持ち主を示すものはない。
昇がその水着に顔を近づけようとした時、廊下で物音がした。
跳ね上がらんばかりの勢いで昇は背筋を伸ばし、すぐに身を屈める。
昇は机の間にじっと、水着を抱いて隠れたまま教室の外に注意を集中させるように、息も潜めて体も動かさないようにして沈黙する。
数分、昇はそのままの姿勢でいたが、先程の音以来何も鳴る様子はない。
昇はそろそろと動き始めた。水着をしっかりと掴んで中腰になって静かに歩いて教室の引き戸に差し掛かる。
その扉を薄く開けて、素早く左右に視線を送る。
誰もいないことを見て取ると、昇はするりと教室から出て後ろ手でその戸を閉めて小走りに教室から離れた。そのまま男子トイレに駆け込み、個室に飛び込む。
学校のトイレにしては整った設備をしている便座の、閉じたままの蓋に座り、ぎゅっと握ったままの水着をあらためて広げた昇の頬は上気し、ズボン越しでも股間が膨らんできているのが明らかだった。
「あっ……浅賀さんっ」
と、昇がその水着に鼻先を近づけた時だった。
水着がほんのりと光りはじめ、昇の視界を白く染めた。
目の前で眩しく輝く水着に驚いたか、昇は腕をいっぱいに伸ばしてその間を取るが、水着の放つ光は更に白く、放していなかった昇の手にまで伸びてきた。
「え、えええっ!?」
光は見る見るうちに水着の形を成さないほどに広がり、昇の全身を包み込んだ。
「ぅわ……っ!」
昇が目を閉じる。
個室に座っていた昇は操られるようにゆるりと立ち上がる。しかもその体は床から数センチ、宙に浮く。
光に溶けるように昇の着ていた制服も眼鏡も消えていた。まだ第二次性徴の兆候はほとんど現れていない、小柄で薄めの昇の裸体に光の帯が巻き付きはじめる。
頭には白い帽子が被せられ、更にその上から見るからに水泳用ゴーグルを形どったものが装着された。もともとボブカット気味の髪はリボンで括られ躍動感のある跳ねたシルエットを作りだし、黒かった色は明るいスカイブルーの艶を纏う。
両腕は肘の上まで指先のあいた白手袋で覆われ、足には同じく白いニーソックスを穿く。
上履きは外見こそ似ているが、型のしっかりした靴に取って換えられる。
体に這った光は再び女子用のスクール水着となって、昇に着せられていた。ふくらみのない胸はカップでやや形が作られ、ふくらんでいた股間はきゅっと締められてダブルフロントのスカート部分で目立ちにくくなっていた。名札は白いまま、何も記されない。
どこからか、長い杖が出現していた。
片方の先端に楕円形で宝石状の石があり、その石は輪で囲まれている。輪は水流のように流れて回っているようにも見えた。
ゆっくりと目を開けると黒に近いこげ茶の瞳は明るい翠になっていた。杖を空中で掴んだ昇は数回、扱いに慣れているように滑らかに回して腰の後ろでぴしっと止める。
もう片方の手を自然な動作で目の前に広げ、ウインクと笑顔を浮かべたところで光は収まり、昇は床にするりと降り立った。
手袋とニーソックス、それに杖はともかくとして、女子水着を着た姿となっていることに初めて気付いた様子で、昇は声を上げた。
「なっ、なな何これぇぇぇっっっ!!??」
杖を取り落としそうになって慌てて持ち直す。
「こ、これって……」
呟く昇の目の前――個室の壁がぐるり、と渦を巻いた。
初夏を過ぎた、夕暮れでも温度が下がらない生暖かさと湿気を含んだ風がゆるりと吹いて、週明けの校庭の軽い砂を巻き上げる。
その中学の校舎からは下校する生徒たちが続々と出てきていた。数人の集団や、同じジャージ姿の一団や、自転車を押してくる者など、様々な中にひと組、男子生徒ばかりで校門にさしかかっている三人組がいた。
ひょろっと細身で背の高い少年と、やや肉付きのいいのが一人、もう一人は小柄で短めのボブカットのような、男子にしては長めの髪型で厚めの眼鏡をしている。
校門から出るか出ないか、というところでその小柄な少年が足を止めた。
「あ――ごめん、忘れ物したから取りに戻るよ」
「待ってようか?」
「いや、探すかも知れないからいいよ。弘章も尚人も、また明日」
「そうか? じゃあ昇、また明日な」
二人に軽く手を挙げてから、昇と呼ばれた少年が振り返って校舎に向かった。
下足ホールでは生徒はもうまばらになっていて、人の流れに逆らって戻ってきた昇はしかし、上履きに履き替えずにいた。
靴箱の並ぶ一角に身を潜めるようにして、学校指定の鞄をぎゅっと抱きしめる。
ループタイの、校章の入った丸いブローチを軽く握って「お、落ち着け……」と自分に言い聞かせるように呟いていた。
通る人はもうほぼなく、昇のそんな様子が不審がられることもない。
日の長いこの季節、部活の時間も終わり下校を促されるアナウンスもすでに過ぎていた。
昇がそうして物陰にしばらく隠れていると、話し声と足音が靴箱の林に届いた。昇の肩がぴくっ、と跳ねる。
そっと昇が首を伸ばして声の主を覗き見て、すぐ引っ込める。
女子ふたりが連れだって歩いてきていた。
一人は長身でショートカット、もう一人は昇よりやや背が高い程度で、ポニーテールにした長めの髪が左右に揺れている。
昇は軽く握った拳を胸に当て、鼓動を数えるように沈黙する。
動悸は足音が近付いて来るにつれそのテンポをあげてゆく。
動けばすぐに気付かれそうな、あるいは手を伸ばせば届くかも知れないくらいの距離になってなお、昇はその姿勢のまま動けずにいた。
談笑しながら靴を履き替えた二人の女子は昇を発見することなく、外へ出ていった。
「あああ……」
昇は声をかけることも姿を見せることもできないまま少し手を挙げたまま、夏服の女子二人――特に、ポニーテールの方を目で追うばかりだった。
その手を、昇はくっと握る。
「さ、作戦変更だっ」
自分に言い聞かせるように言ってから、昇はスニーカーから上履きに履き替えた。
ひと気のすっかりなくなっていた廊下を早足で歩き、階段を上ってさらに進み、やがて三階にある一つの教室の前で足を止めた。
その扉を慎重に、静かに開けて中に滑り込む。
教室は掃除も済み、綺麗に並べられた机を夕陽が照らし、影を伸ばしていた。
「――最初からこうすればよかったんだよ、な」
後ろ手に扉を閉め、返事を求めるでもなく、昇は強がりの滲む声で言っていた。
鞄から可愛らしい柄の封筒を取り出し、教室の中程の机に向かう。
横にいかにも女の子のものらしい花柄とレース飾りの付いた折り畳み傘が吊り下げられているその机に手を置いて、昇はひとつ大きく深呼吸をする。
昇が手にしていた封筒を机に入れようと身をかがめ、物入れの様子を確かめるため覗き込み――息を呑んだ。
一緒に唾も飲み込んだようで、まだ成長していない喉仏が上下に揺れる。
机の物入れには持ち帰る機会の少ない辞書などが整頓して収められており、この机を使っている人物の性格が伺えたが、その常備物の上にあった紺色の布地が昇の視界を占めていた。
何かのバランスを崩したようにその布がするり、と滑り落ちそうになったのを昇は咄嗟に受け止める。
手にしたそれを確認した昇は狼狽えたように一歩下がって隣の列の机に腰をぶつけてしまい、慌てて周囲を見回して小さく息を吐く。
ずれた眼鏡の位置を直して、あらためてそれを見た昇はもう一息ごくりと飲み込む。
昇が持っていたのは、水着だった。
濡れてはいない。水着に包んであったのか白い水泳帽が床に落ちたのを、すぐさま昇は拾う。
女子生徒用の、股部分の布が分割されたダブルフロントタイプの、いわゆる「旧型スクール水着」だった。
名札は白く、名前は入っていない。
昇の目は女子の水着に釘付けになっていた。
「こ、これ、もしかして浅賀さんの……」
そう呟いて、昇は水着の裏表からカップのついた内側まで子細に眺めるが、どこにも持ち主を示すものはない。
昇がその水着に顔を近づけようとした時、廊下で物音がした。
跳ね上がらんばかりの勢いで昇は背筋を伸ばし、すぐに身を屈める。
昇は机の間にじっと、水着を抱いて隠れたまま教室の外に注意を集中させるように、息も潜めて体も動かさないようにして沈黙する。
数分、昇はそのままの姿勢でいたが、先程の音以来何も鳴る様子はない。
昇はそろそろと動き始めた。水着をしっかりと掴んで中腰になって静かに歩いて教室の引き戸に差し掛かる。
その扉を薄く開けて、素早く左右に視線を送る。
誰もいないことを見て取ると、昇はするりと教室から出て後ろ手でその戸を閉めて小走りに教室から離れた。そのまま男子トイレに駆け込み、個室に飛び込む。
学校のトイレにしては整った設備をしている便座の、閉じたままの蓋に座り、ぎゅっと握ったままの水着をあらためて広げた昇の頬は上気し、ズボン越しでも股間が膨らんできているのが明らかだった。
「あっ……浅賀さんっ」
と、昇がその水着に鼻先を近づけた時だった。
水着がほんのりと光りはじめ、昇の視界を白く染めた。
目の前で眩しく輝く水着に驚いたか、昇は腕をいっぱいに伸ばしてその間を取るが、水着の放つ光は更に白く、放していなかった昇の手にまで伸びてきた。
「え、えええっ!?」
光は見る見るうちに水着の形を成さないほどに広がり、昇の全身を包み込んだ。
「ぅわ……っ!」
昇が目を閉じる。
個室に座っていた昇は操られるようにゆるりと立ち上がる。しかもその体は床から数センチ、宙に浮く。
光に溶けるように昇の着ていた制服も眼鏡も消えていた。まだ第二次性徴の兆候はほとんど現れていない、小柄で薄めの昇の裸体に光の帯が巻き付きはじめる。
頭には白い帽子が被せられ、更にその上から見るからに水泳用ゴーグルを形どったものが装着された。もともとボブカット気味の髪はリボンで括られ躍動感のある跳ねたシルエットを作りだし、黒かった色は明るいスカイブルーの艶を纏う。
両腕は肘の上まで指先のあいた白手袋で覆われ、足には同じく白いニーソックスを穿く。
上履きは外見こそ似ているが、型のしっかりした靴に取って換えられる。
体に這った光は再び女子用のスクール水着となって、昇に着せられていた。ふくらみのない胸はカップでやや形が作られ、ふくらんでいた股間はきゅっと締められてダブルフロントのスカート部分で目立ちにくくなっていた。名札は白いまま、何も記されない。
どこからか、長い杖が出現していた。
片方の先端に楕円形で宝石状の石があり、その石は輪で囲まれている。輪は水流のように流れて回っているようにも見えた。
ゆっくりと目を開けると黒に近いこげ茶の瞳は明るい翠になっていた。杖を空中で掴んだ昇は数回、扱いに慣れているように滑らかに回して腰の後ろでぴしっと止める。
もう片方の手を自然な動作で目の前に広げ、ウインクと笑顔を浮かべたところで光は収まり、昇は床にするりと降り立った。
手袋とニーソックス、それに杖はともかくとして、女子水着を着た姿となっていることに初めて気付いた様子で、昇は声を上げた。
「なっ、なな何これぇぇぇっっっ!!??」
杖を取り落としそうになって慌てて持ち直す。
「こ、これって……」
呟く昇の目の前――個室の壁がぐるり、と渦を巻いた。
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