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第ニ帖 菊羽
2-4 萬川集海
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囲炉裏が一基、家の中心で小さめの火をゆらめかせていた。
老人が、脚絆を外した菊羽に座るよう促してから言う。
「いかにも儂は、藤林でよい。名は――そうじゃな、百の地にひとつ足りぬ、白翁とでもしておくか」
生駒の仕業、と言うたな、おぬし」
「はい」
菊羽が頷く。
「甲賀に、生駒という名の一族がおるが――」
菊羽は目を大きくした。
「それでは――」
「そう、はやるな」
老人――藤林白翁と名乗った老いを感じさせぬ身のこなしの老爺が言って、菊羽に近寄る。
菊羽が抗う間もなく腰まで脱がされ、白い肌が晒された。
菊羽は腕で、胸をかばう。
「な――何をっ」
「騒ぐな――ふ、む」
白翁は菊羽の肩に鼻を寄せ、眉をひそめる。
「すっかり、女になっておるな。面妖なことよ」
とん、と老人が軽く押しただけだったが、菊羽は倒されてしまう。
両手が頭の上にあげられ、杖で押さえこまれる。
着物がはらりと開き、腰巻もはだけられ、胸と、腿の付け根までもが明かりに照らされる。
そこにはやはり男のしるしは、ない。
菊羽が体をひねる。
「やっ……めて、ください……っ」
「おなごの仕草ではないか」
からりと白翁は笑い、菊羽を解放した。
跳ね起きた菊羽は衿を掻き寄せて老人をにらむ。
が、白翁がさらりと言う。
「なるほど、術の匂いはする。霾左兵衛のにおいも、な」
菊羽は、肩に入れていた力を緩めた。
「何かご存知なのですかっ」
と言いつつ、浮かんだ疑問も投げて腰を浮かせる。
「こんなところに遁生していて、父の官名を、何故?」
「情報は常に、集めるものよ」
白翁がまた笑う。
「疑いを持つのは、よい心掛けじゃ。
――で、お主にかけられた、という術じゃが」
はっ、と菊羽は座り直した。
「知らぬ」
きっぱりと白翁が言い、菊羽は肩を落とした。
ぎしり、と床が抗議する。
白爺は詰め寄ろうとする菊羽をただ杖の一挙動で制し、続ける。
「ただ、幻術の類は、かけた者を斃せば解けるというのが、定石じゃ。
甲賀の薬であれば、術者が逆の効果を及ぼすものを持っておることもあるいは、あるやもな」
菊羽はがっくりと腰の力を緩める。
甲賀は、和妻手技にすぐれ、薬品の取り扱いに長けている。
現代でも、製薬会社が滋賀県には多い。
「いや、ということは、あの生駒を斃せばあるいは戻る薬が……」
菊羽は己の手を見つめて呟く。
白翁は目を細めて、杖でとんとんと菊羽の肩を叩いた。
「面白い技じゃ、儂も調べてやろう」
「あっ――ありがたきお言葉っ」
菊羽が平伏する。
かか、と白翁が笑声を吐く。
「おぬしの父に何を言われて来たかは知らぬが、まあ、これも縁じゃ」
「――あの」
菊羽が指をさす。
「父上の文は、見ぬのですか」
菊羽の疑問に、白翁は口の形をやや歪める。
玄信め、と小さくこぽしてから、その書状を菊羽に向かって放った。
蝋の重みもあってか、折られた紙は放物線を描いてぴたりと届く。
「開けてみい。――あ奴め、儂を使うつもりか」
菊羽はそれを拾い、小太刀の柄で蝋を割った。
開く。
――中には、何も書かれていなかった。
菊羽は目を丸くして白翁に答を求めるまなざしを向ける。
「おぬしが今割った封、それが玄信からの文じゃ」
真っ二つにしたばかりの蝋を合わせ、菊羽はしげしげと見て――首を傾げた。
「符丁は教わっておらんのか」
あっ、と菊羽は声を上げた。
一部の途切れた、ゆらめく二重丸と、その内側にいくつかの塊となった点の群れがある。
蝋を圧したときの、ごみか道具の跡にしか見えない。
「符丁なのですか、これは――」
「封の形そのものが、おぬしの父であることを表しておる。蝋の中には『我が息子をよしなに』じゃと」
白翁がとん、と杖で床を突いた。
「菊羽、しばらくここで暮らせ」
「はっ――ええっ?」
応えようとして、訊き返していた。
「せっかくじゃ。少し、教えてやる」
にいっ、と白翁が笑う。
菊羽は目を丸くして、それからあらためて頭を下げた。
しばらく、白翁は菊羽を鍛えた。
この小柄な老人は父より強く、また容赦なく菊羽を山じゅう駆け回らせ、また畑の世話をさせた。
時折ふらりと姿を消すこともあるが、ほぼ毎日、菊羽に緊張を――まさに命を取るのではないかという襲撃もあり、体を狙い『女』を意識させるような行為での気の張りをも――強いた。
畑仕事の最中でも、川から――山を少し登ったところに細い清流があり、魚も採れた――水を汲んでいる間でも、風呂を――この老人は酔狂にも山中の小庵に、風呂まで作っていた――使っている時でも、菊羽に刃が迫る日々となった。
白翁より遅く床についても、深夜に襲われることもあった。
着るものはすぐに、膝の上くらいまでの忍び装束の上衣になっていた。
また、白翁は菊羽の素質に何かを見出したようで、体術以外の忍びのわざも伝授した。
そういうところでは、白翁は菊羽を無用に女扱いしないところもあった。
そうかと思えば逆に、菊羽を女忍びかただの娘として弄ぶこともあった。
夜には、白翁は書き物をしていることが多かった。
それを、菊羽は尋ねたことがある。
「お師さま、何を書かれているのですか?」
この庵に来て数日で、菊羽は白翁をそう呼んでいた。白翁は「若い娘に師と呼ばれるのはまた、格別じゃのう」と冗談を言い、菊羽の困るさまを見てまた笑うのだった。
「これか。これは、覚書じゃ」
「おぼえがき?」
白翁は文机に菊羽を呼び寄せた。
すでに、けっこうな紙の束がてきていた。
「これまで見聞きした忍びの術を、纂めておる」
「兵法書のようなもの、ですか」
白翁がにやりと笑う。
「よい喩えじゃ。されば『忍びの兵法』として忍法、とでも呼ぶか」
積まれた束から、ひとつの塊を取り出して菊羽に渡す。
「菊羽、おぬしも読め」
表に『巻ノ二』とあった。あらためてまとめ直す気なのか、丸めて紐を巻いているだけで、書としてはまだ整っていない。
菊羽はその紐を解き、めくってみる。
白翁は『術をあつめて』と言ったが、そこには術のことはなく「仁」「義」「忠」「信」を守る、正心について記されていた。
「お師さま、これは――」
「忍びの術を修める、本源じゃ」
手を止めた白翁が、菊羽に向かって体を回す。
「正心なくば、その技は盗人のものとかわらぬ。忍びの術は悪逆を働くためのものにあらず。ゆえに、それを第一におくものである。
巻ノ一は、目録じゃ」
そう言って、菊羽を覗き込むように見る。
「そのようなことは、あるまいな」
「まさか!」
菊羽が強く首を横に振ると、白翁は笑ってその肩を叩いた。
「さすがは玄信の娘じゃ」
「娘、はやめてください」
白翁はなおも笑い、菊羽の腰から下を撫でる。
「ちょっ――お師さまっ」
「もう娘でもよかろう」
からかうように言いつつ、目は真剣に、菊羽に己の書いているものを読むよう促していた。
「お、お師さま……」
尻にかかる手を避けるように身をよじり、菊羽が問う。
「この書は、名を何というのですか」
「名か。そうじゃな――」
すでに決めていたのであろう。
「天下の河水はことごとく大海に流れ入り、広大なものとなる。
その意を以てこれを『萬川集海』とする」
藤林白翁はあっさりと菊羽から離れ、題字を紙にさらりと書いて見せた。
老人が、脚絆を外した菊羽に座るよう促してから言う。
「いかにも儂は、藤林でよい。名は――そうじゃな、百の地にひとつ足りぬ、白翁とでもしておくか」
生駒の仕業、と言うたな、おぬし」
「はい」
菊羽が頷く。
「甲賀に、生駒という名の一族がおるが――」
菊羽は目を大きくした。
「それでは――」
「そう、はやるな」
老人――藤林白翁と名乗った老いを感じさせぬ身のこなしの老爺が言って、菊羽に近寄る。
菊羽が抗う間もなく腰まで脱がされ、白い肌が晒された。
菊羽は腕で、胸をかばう。
「な――何をっ」
「騒ぐな――ふ、む」
白翁は菊羽の肩に鼻を寄せ、眉をひそめる。
「すっかり、女になっておるな。面妖なことよ」
とん、と老人が軽く押しただけだったが、菊羽は倒されてしまう。
両手が頭の上にあげられ、杖で押さえこまれる。
着物がはらりと開き、腰巻もはだけられ、胸と、腿の付け根までもが明かりに照らされる。
そこにはやはり男のしるしは、ない。
菊羽が体をひねる。
「やっ……めて、ください……っ」
「おなごの仕草ではないか」
からりと白翁は笑い、菊羽を解放した。
跳ね起きた菊羽は衿を掻き寄せて老人をにらむ。
が、白翁がさらりと言う。
「なるほど、術の匂いはする。霾左兵衛のにおいも、な」
菊羽は、肩に入れていた力を緩めた。
「何かご存知なのですかっ」
と言いつつ、浮かんだ疑問も投げて腰を浮かせる。
「こんなところに遁生していて、父の官名を、何故?」
「情報は常に、集めるものよ」
白翁がまた笑う。
「疑いを持つのは、よい心掛けじゃ。
――で、お主にかけられた、という術じゃが」
はっ、と菊羽は座り直した。
「知らぬ」
きっぱりと白翁が言い、菊羽は肩を落とした。
ぎしり、と床が抗議する。
白爺は詰め寄ろうとする菊羽をただ杖の一挙動で制し、続ける。
「ただ、幻術の類は、かけた者を斃せば解けるというのが、定石じゃ。
甲賀の薬であれば、術者が逆の効果を及ぼすものを持っておることもあるいは、あるやもな」
菊羽はがっくりと腰の力を緩める。
甲賀は、和妻手技にすぐれ、薬品の取り扱いに長けている。
現代でも、製薬会社が滋賀県には多い。
「いや、ということは、あの生駒を斃せばあるいは戻る薬が……」
菊羽は己の手を見つめて呟く。
白翁は目を細めて、杖でとんとんと菊羽の肩を叩いた。
「面白い技じゃ、儂も調べてやろう」
「あっ――ありがたきお言葉っ」
菊羽が平伏する。
かか、と白翁が笑声を吐く。
「おぬしの父に何を言われて来たかは知らぬが、まあ、これも縁じゃ」
「――あの」
菊羽が指をさす。
「父上の文は、見ぬのですか」
菊羽の疑問に、白翁は口の形をやや歪める。
玄信め、と小さくこぽしてから、その書状を菊羽に向かって放った。
蝋の重みもあってか、折られた紙は放物線を描いてぴたりと届く。
「開けてみい。――あ奴め、儂を使うつもりか」
菊羽はそれを拾い、小太刀の柄で蝋を割った。
開く。
――中には、何も書かれていなかった。
菊羽は目を丸くして白翁に答を求めるまなざしを向ける。
「おぬしが今割った封、それが玄信からの文じゃ」
真っ二つにしたばかりの蝋を合わせ、菊羽はしげしげと見て――首を傾げた。
「符丁は教わっておらんのか」
あっ、と菊羽は声を上げた。
一部の途切れた、ゆらめく二重丸と、その内側にいくつかの塊となった点の群れがある。
蝋を圧したときの、ごみか道具の跡にしか見えない。
「符丁なのですか、これは――」
「封の形そのものが、おぬしの父であることを表しておる。蝋の中には『我が息子をよしなに』じゃと」
白翁がとん、と杖で床を突いた。
「菊羽、しばらくここで暮らせ」
「はっ――ええっ?」
応えようとして、訊き返していた。
「せっかくじゃ。少し、教えてやる」
にいっ、と白翁が笑う。
菊羽は目を丸くして、それからあらためて頭を下げた。
しばらく、白翁は菊羽を鍛えた。
この小柄な老人は父より強く、また容赦なく菊羽を山じゅう駆け回らせ、また畑の世話をさせた。
時折ふらりと姿を消すこともあるが、ほぼ毎日、菊羽に緊張を――まさに命を取るのではないかという襲撃もあり、体を狙い『女』を意識させるような行為での気の張りをも――強いた。
畑仕事の最中でも、川から――山を少し登ったところに細い清流があり、魚も採れた――水を汲んでいる間でも、風呂を――この老人は酔狂にも山中の小庵に、風呂まで作っていた――使っている時でも、菊羽に刃が迫る日々となった。
白翁より遅く床についても、深夜に襲われることもあった。
着るものはすぐに、膝の上くらいまでの忍び装束の上衣になっていた。
また、白翁は菊羽の素質に何かを見出したようで、体術以外の忍びのわざも伝授した。
そういうところでは、白翁は菊羽を無用に女扱いしないところもあった。
そうかと思えば逆に、菊羽を女忍びかただの娘として弄ぶこともあった。
夜には、白翁は書き物をしていることが多かった。
それを、菊羽は尋ねたことがある。
「お師さま、何を書かれているのですか?」
この庵に来て数日で、菊羽は白翁をそう呼んでいた。白翁は「若い娘に師と呼ばれるのはまた、格別じゃのう」と冗談を言い、菊羽の困るさまを見てまた笑うのだった。
「これか。これは、覚書じゃ」
「おぼえがき?」
白翁は文机に菊羽を呼び寄せた。
すでに、けっこうな紙の束がてきていた。
「これまで見聞きした忍びの術を、纂めておる」
「兵法書のようなもの、ですか」
白翁がにやりと笑う。
「よい喩えじゃ。されば『忍びの兵法』として忍法、とでも呼ぶか」
積まれた束から、ひとつの塊を取り出して菊羽に渡す。
「菊羽、おぬしも読め」
表に『巻ノ二』とあった。あらためてまとめ直す気なのか、丸めて紐を巻いているだけで、書としてはまだ整っていない。
菊羽はその紐を解き、めくってみる。
白翁は『術をあつめて』と言ったが、そこには術のことはなく「仁」「義」「忠」「信」を守る、正心について記されていた。
「お師さま、これは――」
「忍びの術を修める、本源じゃ」
手を止めた白翁が、菊羽に向かって体を回す。
「正心なくば、その技は盗人のものとかわらぬ。忍びの術は悪逆を働くためのものにあらず。ゆえに、それを第一におくものである。
巻ノ一は、目録じゃ」
そう言って、菊羽を覗き込むように見る。
「そのようなことは、あるまいな」
「まさか!」
菊羽が強く首を横に振ると、白翁は笑ってその肩を叩いた。
「さすがは玄信の娘じゃ」
「娘、はやめてください」
白翁はなおも笑い、菊羽の腰から下を撫でる。
「ちょっ――お師さまっ」
「もう娘でもよかろう」
からかうように言いつつ、目は真剣に、菊羽に己の書いているものを読むよう促していた。
「お、お師さま……」
尻にかかる手を避けるように身をよじり、菊羽が問う。
「この書は、名を何というのですか」
「名か。そうじゃな――」
すでに決めていたのであろう。
「天下の河水はことごとく大海に流れ入り、広大なものとなる。
その意を以てこれを『萬川集海』とする」
藤林白翁はあっさりと菊羽から離れ、題字を紙にさらりと書いて見せた。
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