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第2章 亡き公爵の遺言(回帰24時間)
第7話 料理長に確認
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侍女長カミラ・デローテ。
なぜ、直属の部下でもないメイドが、彼女から後ろ盾を得ているような口をきいたのだろうか?
「ケイティ、リアムをここに連れてきてくれない。今の時間帯だったら部屋か訓練所、いなかったら誰かに聞いて、できるだけ早くね。お願い」
アンジュに頼まれたケイティは、部屋を出ていき十数分後リアムを連れて戻ってきた。
「姉さん、いったいどうしたんだ?」
部屋に足を踏み入れつつ、リアムは自分の姉に呼びだした理由を尋ねた。
アンジュより少し瞳の色が濃いが、彼女と同じく端正な顔立ちの少年だった。
そして、すでに食事を終えていたセシルにも気づかう声をかける。
「大丈夫か、セシル! 大変なことになったけど、……」
「『セシル様』でしょ、リアム!」
言い終わる前に姉のアンジュがリアムをたしなめた。
「あっ……」
しまった、と、いう表情をリアムはする。
マールベロー家に引き取られた時、セシルは五歳、リアムは九歳だった。
その時は身分の上下や主従の間柄というのは考えず、子供同士で遊ぶのが許されていた。
しかし、そのリアムももう十三歳、今年から騎士見習いとして訓練を受け始め、十五歳になれば貴族の子弟が通う学園にも通うようになる。
もう今までと同じようにはいかなくなる年なので、リアムのぞんざいな口の利き方をアンジュも耳にするたびたしなめている。
「今から厨房に行ってくるから、私がかえってくるまでセシル様のそばについていてちょうだい。変な絡み方するような奴が入ってきたら追い出していいから」
アンジュは弟リアムに言いつけた。
「変なってなにがあったんだよ。それに今はゆっくりしている時間はないぜ」
リアムがアンジュの言葉に疑問を持ち聞いた。
「とにかくお願いね」
リアムの質問には答えず、食べ終わったセシルの食器を回収し、ワゴンを押してアンジュは部屋を出た。
厨房にアンジュが着くと料理長のデリシュ・ペンバートンが声をかけた。
「おや、アンジュさん。あんたが持ってきてくれたのかい?」
「はい、ペンバートンさん。少しお話よろしいですか?」
「ああ、いま焼き菓子の仕込みが終わったところだからかまわないけど、何だい?」
「この包みの白い粉って何かわかりますか?」
アンジュは先ほどメイドから取り上げた小さな包みを料理長に見せた。
料理長は白い粉を小指ですくって舐めた。
「こりゃミョウバンだね」
「ミョウバン?」
「ああ、あく抜きや、食材の色をきれいにしたり、生ごみのにおい消しにも使うやつさ。厨房に置いてあるよ」
「つまり厨房に出入りする者なら誰でも手に入れられるってことですね」
「これがどうしたんだい?」
「このスープの味をみてください」
アンジュはセシルが残したスープの皿を差し出した。すっかり冷めていたが、料理長はアンジュに言われそのスープを口に入れてみた。
「ぺっ! なんだいこりゃ! ああ、さっきのミョウバンの味か……。誰がいったいこんな?」
「状況からの判断ですが、おそらく厨房からセシル様の部屋に料理を運んできたメイドが、セシル様の食べるスープにわざといれたんです。この包みはメイドのポケットにあったものです」
「なんだって! 料理が台無しじゃないか!」
「食べて毒になることは?」
「それはない、でもいったいどういうつもりで?」
「わかりません。後でじっくり話を聞くつもりですが、それでペンバートンさん、セシル様は好き嫌いが激しいと評判でしたが、もしかして以前も同じようなことがあったのではないかと?」
「う~ん、どうかな? ああ、そうだ。これはセシル様にお出しした料理と食べ残しを記録したノートです。記録を取っていれば、セシル様が苦手な食材や味付けがわかると思いましてね」
それは料理の食材と作ったメニューを食事毎に記録したノートであり、セシルの食べ残しの食材もしっかり記録されていた。
「セシル様はインゲンやニンジンが苦手なのかしら。でもこっちでは完食している?」
「そうですね。そこがわかりにくくて、でも、日によっておなかのすき具合も違うでしょうから、そのせいかなとも考えたのですが……」
「食べ残しの食材にあのスープのように変な味がついていたりしなかったですか?」
「さあね、食べ残しはディータに片づけさせていましたので、あいつよくつまみ食いするから、もしかしてお嬢様のも、おーい、ディータ!」
料理長に呼ばれてディータがやってきた。
15歳の赤毛の少年である。
「なんですか?」
「お前、セシルお嬢様の食べ残しをつまんでいたことがあるだろう。その時に変な味がしなかったか?」
「ああ、お嬢様のね。以前はお嬢様のメニューは俺達が食べられないような上等な材料使っているから、残っていたらラッキーと思ってつまんでいたけど、最近はやらねえよ。だって、お嬢様の食べ残したやつ、変な味がしょっちゅうするから」
「「えっ?」」
ディータの答えにアンジュと料理長のペンバートンは声をそろえて驚いた。
「変な味って例えばどんな?」
アンジュがディータに聞いた。
「ええと、やたらしょっぱかったり、酸っぱかったり、後は……」
ディータは思い出しながら話した。
「このスープのような味とか?」
アンジュが苦い味の付いたスープを差し出した。
ディータはそれを救って口に入れたのち、すぐ吐き出していった。
「ぺっ、なんじゃこりゃ! ああ、でもあった、ありましたよ。こういう味がしたのも」
「なんでそれをすぐ俺に言わない!」
料理長がディータを叱責する。
「いやその、てっきりお嬢様が間違った調味料をかけてまずくして食べられなくなったのかなって思っていたから……」
ディータが頭をかいて言い訳をした。
「お嬢様の食事の様子を見たことがあるけど、自分で調味料をかけて味を変えることはめったにないわ。その変な味がするようになったのはどのくらい前から?」
アンジュはディータに尋ねた。
「う~ん、そうだなあ。数か月、いやもっと前かな。それ以前は食べ残し自体そんなになかったし……」
そういえば、デローテがお嬢様の好き嫌いをやり玉に挙げて、あちこちに言いふらし始めたのもそのくらいだった。
アンジュはもう一度パラパラとノートをめくり確認した。
「このノートの写しをとってもいいですか、ペンバートンさん」
料理長に許可を取ると、アンジュは水属性の『複写』の術を使って写しを取り始めた。
複写は『水鏡の術』ともいわれ、鏡だと像が反転するのでさらにもう一つ鏡を作って写しを作る。その水鏡の中に移した像は自身の魔力ポケットの中に保存していつでも転写することができる。
「ありがとうございます。あ、それから、セシル様の部屋の料理を運ぶメイドっていつも同じですか?」
「いや、数名いたと思うよ。みなわりと若い娘たちだったかな。そこらへんはメイソンさんに聞いた方がいいんじゃないかな」
ペンバートンは思い出しながら答えた。
アンジュは、わかりました、と、返事した。
確認することは以上なので、次はメイド長のメイソンのところに向かうべく、アンジュは厨房を後にした。
なぜ、直属の部下でもないメイドが、彼女から後ろ盾を得ているような口をきいたのだろうか?
「ケイティ、リアムをここに連れてきてくれない。今の時間帯だったら部屋か訓練所、いなかったら誰かに聞いて、できるだけ早くね。お願い」
アンジュに頼まれたケイティは、部屋を出ていき十数分後リアムを連れて戻ってきた。
「姉さん、いったいどうしたんだ?」
部屋に足を踏み入れつつ、リアムは自分の姉に呼びだした理由を尋ねた。
アンジュより少し瞳の色が濃いが、彼女と同じく端正な顔立ちの少年だった。
そして、すでに食事を終えていたセシルにも気づかう声をかける。
「大丈夫か、セシル! 大変なことになったけど、……」
「『セシル様』でしょ、リアム!」
言い終わる前に姉のアンジュがリアムをたしなめた。
「あっ……」
しまった、と、いう表情をリアムはする。
マールベロー家に引き取られた時、セシルは五歳、リアムは九歳だった。
その時は身分の上下や主従の間柄というのは考えず、子供同士で遊ぶのが許されていた。
しかし、そのリアムももう十三歳、今年から騎士見習いとして訓練を受け始め、十五歳になれば貴族の子弟が通う学園にも通うようになる。
もう今までと同じようにはいかなくなる年なので、リアムのぞんざいな口の利き方をアンジュも耳にするたびたしなめている。
「今から厨房に行ってくるから、私がかえってくるまでセシル様のそばについていてちょうだい。変な絡み方するような奴が入ってきたら追い出していいから」
アンジュは弟リアムに言いつけた。
「変なってなにがあったんだよ。それに今はゆっくりしている時間はないぜ」
リアムがアンジュの言葉に疑問を持ち聞いた。
「とにかくお願いね」
リアムの質問には答えず、食べ終わったセシルの食器を回収し、ワゴンを押してアンジュは部屋を出た。
厨房にアンジュが着くと料理長のデリシュ・ペンバートンが声をかけた。
「おや、アンジュさん。あんたが持ってきてくれたのかい?」
「はい、ペンバートンさん。少しお話よろしいですか?」
「ああ、いま焼き菓子の仕込みが終わったところだからかまわないけど、何だい?」
「この包みの白い粉って何かわかりますか?」
アンジュは先ほどメイドから取り上げた小さな包みを料理長に見せた。
料理長は白い粉を小指ですくって舐めた。
「こりゃミョウバンだね」
「ミョウバン?」
「ああ、あく抜きや、食材の色をきれいにしたり、生ごみのにおい消しにも使うやつさ。厨房に置いてあるよ」
「つまり厨房に出入りする者なら誰でも手に入れられるってことですね」
「これがどうしたんだい?」
「このスープの味をみてください」
アンジュはセシルが残したスープの皿を差し出した。すっかり冷めていたが、料理長はアンジュに言われそのスープを口に入れてみた。
「ぺっ! なんだいこりゃ! ああ、さっきのミョウバンの味か……。誰がいったいこんな?」
「状況からの判断ですが、おそらく厨房からセシル様の部屋に料理を運んできたメイドが、セシル様の食べるスープにわざといれたんです。この包みはメイドのポケットにあったものです」
「なんだって! 料理が台無しじゃないか!」
「食べて毒になることは?」
「それはない、でもいったいどういうつもりで?」
「わかりません。後でじっくり話を聞くつもりですが、それでペンバートンさん、セシル様は好き嫌いが激しいと評判でしたが、もしかして以前も同じようなことがあったのではないかと?」
「う~ん、どうかな? ああ、そうだ。これはセシル様にお出しした料理と食べ残しを記録したノートです。記録を取っていれば、セシル様が苦手な食材や味付けがわかると思いましてね」
それは料理の食材と作ったメニューを食事毎に記録したノートであり、セシルの食べ残しの食材もしっかり記録されていた。
「セシル様はインゲンやニンジンが苦手なのかしら。でもこっちでは完食している?」
「そうですね。そこがわかりにくくて、でも、日によっておなかのすき具合も違うでしょうから、そのせいかなとも考えたのですが……」
「食べ残しの食材にあのスープのように変な味がついていたりしなかったですか?」
「さあね、食べ残しはディータに片づけさせていましたので、あいつよくつまみ食いするから、もしかしてお嬢様のも、おーい、ディータ!」
料理長に呼ばれてディータがやってきた。
15歳の赤毛の少年である。
「なんですか?」
「お前、セシルお嬢様の食べ残しをつまんでいたことがあるだろう。その時に変な味がしなかったか?」
「ああ、お嬢様のね。以前はお嬢様のメニューは俺達が食べられないような上等な材料使っているから、残っていたらラッキーと思ってつまんでいたけど、最近はやらねえよ。だって、お嬢様の食べ残したやつ、変な味がしょっちゅうするから」
「「えっ?」」
ディータの答えにアンジュと料理長のペンバートンは声をそろえて驚いた。
「変な味って例えばどんな?」
アンジュがディータに聞いた。
「ええと、やたらしょっぱかったり、酸っぱかったり、後は……」
ディータは思い出しながら話した。
「このスープのような味とか?」
アンジュが苦い味の付いたスープを差し出した。
ディータはそれを救って口に入れたのち、すぐ吐き出していった。
「ぺっ、なんじゃこりゃ! ああ、でもあった、ありましたよ。こういう味がしたのも」
「なんでそれをすぐ俺に言わない!」
料理長がディータを叱責する。
「いやその、てっきりお嬢様が間違った調味料をかけてまずくして食べられなくなったのかなって思っていたから……」
ディータが頭をかいて言い訳をした。
「お嬢様の食事の様子を見たことがあるけど、自分で調味料をかけて味を変えることはめったにないわ。その変な味がするようになったのはどのくらい前から?」
アンジュはディータに尋ねた。
「う~ん、そうだなあ。数か月、いやもっと前かな。それ以前は食べ残し自体そんなになかったし……」
そういえば、デローテがお嬢様の好き嫌いをやり玉に挙げて、あちこちに言いふらし始めたのもそのくらいだった。
アンジュはもう一度パラパラとノートをめくり確認した。
「このノートの写しをとってもいいですか、ペンバートンさん」
料理長に許可を取ると、アンジュは水属性の『複写』の術を使って写しを取り始めた。
複写は『水鏡の術』ともいわれ、鏡だと像が反転するのでさらにもう一つ鏡を作って写しを作る。その水鏡の中に移した像は自身の魔力ポケットの中に保存していつでも転写することができる。
「ありがとうございます。あ、それから、セシル様の部屋の料理を運ぶメイドっていつも同じですか?」
「いや、数名いたと思うよ。みなわりと若い娘たちだったかな。そこらへんはメイソンさんに聞いた方がいいんじゃないかな」
ペンバートンは思い出しながら答えた。
アンジュは、わかりました、と、返事した。
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