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stop! In the Name of Love
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しおりを挟む「ちっ、遅かったか」
は?俺の食べ終わったトレーも一緒に下げた佐川は舌打ちをし、忌々しそうな態度。
近くにいた奴がビビってんじゃん!
「いてっ」
「テメェは周りの迷惑も顧みろ。そんなこと人のいないとこでやれ!」
遠慮なく奴の背中を叩いてやった。
近所迷惑だろが!
「バカ、そんな大声出したらっ」
「誰がバカだって?この……!!」
バカチン!と言いたかった俺は突然の衝撃に最後まで言えずつんのめる。
「見つけた」
ギュッと後ろから抱きつかれ、それは免れた。
え、なに。どーゆうこと?
周りの悲鳴に耳を塞ぎたい。
冷静に考えろ、俺。いまどんな状態なのか。
ふと、嗅いだことのあるフレグランスの香り。
「九鬼、先輩?」
「ん」
大当たり。なんか周りで殺気立ってる奴がいて笑えるな。
「九鬼、一人で何突っ走って……なるほど」
いや、納得しないで助けろよ!
「取り敢えず離れろ九鬼」
俺たちまで近づいた人は九鬼先輩の片腕を掴む。
「いや」
「お前な……、場所を弁えろ」
顔は分からないけどいい人そう。
「離れてください、先輩」
いままで傍観していた佐川も言ってくれた。
「先輩苦しい」
バシバシと後ろから抱きついてる腕を叩いてやる。
「飯は食い終わったのか」
周りで悲鳴が上がる中、九鬼先輩は俺の耳元で息を吹きかけるようにその低く掠れる声を披露した。
ザ、鳥肌。
「ちょっ、擽ったいから!」
「いい加減にしろ」
言って聞かない九鬼先輩に業を煮やしたのか怒気の孕んだ声を出し、先輩から放してくれた人は金髪碧眼のスレンダーな美人さんだった。
背は俺と変わらないくらいかな。ユニセックスな感じがなんだか色っぽい。
「大丈夫か」
ふぅ、と息を吐いた俺に心配気な声を掛けてくれる。
優しい人だなー。
笑って大丈夫だと伝えると頭を撫でられ予想もしなかったことに驚く。
「すまん、嫌だったか」
驚く俺を見ての言葉に首を横に振る。
何だかさっきよりも野太い声が周りから木霊したが、そんなものは無視して彼に笑いかけた。
「全然、嫌じゃないです。寧ろ気持ち良かったし」
だから気にしないでいつでも撫でて、みたいな。
「佐川はなんで俺の頭撫でてんの?」
佐川を見ると首を傾げた。
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