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stop! In the Name of Love
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──!!よりにもよってくりりんて!?
「なに馬鹿にした顔してんだ。こいつはな、デカくなったらゴクウにバージョンアップすんだぞ、聞いて驚け!」
ツッコミどころありすぎて驚くわっ。んで、どっちのパクリなんだよ!
ここは、なんてキャラばっか揃ってんだ。
「ちょっと待ってろ。このおバカさん送り届けたら遊んでやるからなー」
にゃー
なんか悔しい!
英国風ガテン系校医、小田貢(オダミツグ)28歳独身。名前から後半は聞いてもいないのに答えてくれた。
外国名はエバンス・クリストファー・ロイズ。長いうえに覚えられそうもない。
親が帰化したため、漢字の名になった。
あれからハニー(子猫)をジャングル(温室)に入れた小田は後ろ髪を引かれるように子猫を気にしつつ、面倒そうな態度で俺を促した。
校舎の昇降口。
どうやら口や態度の割に、俺のことを考えて寮までの道を教えてくれるようだ。
「意外」
「あ?なんか言ったか」
前を歩く小田は俺を振り返り、立ち止まる。
「いや、なんも」
白衣のポケットに手を突っ込み、気(ケ)だるげに歩く不良校医。
寝癖と無精髭はマイナスポイントかな。あぁ、そこが魅力的って女もいるか。
「ヌオ!」
「……ッ」
小田の後ろを歩きながら道を覚えるのもそっちのけ、人間観察に気を取られていた俺は立ち止まった背中にダイブしてしまった。
「……っと、危ねぇなお前は!」
「あはははっ」
笑って誤魔化せ!
ナイスにも振り返る小田に抱きとめられる。そんな中ふと見上げれば、そこには……。
パチパチと瞬きをし、建物を見上げる。
えー、例えるなら大使館?いや、それにしては縦に長いな。
唖然と寮と思われる建物を見ていると、出入口から誰か出て来て目があった。
未だに小田の肩にブラ下がりながら。
「おまッ、放せ!脱臼させる気か!」
「にゃははー」
さっきの仕返しだったり。やられたまま終わるのも俺のポリシーに反するわけよ。
「アンタら何しとんの」
掛け合い漫才みたいに言い合う俺達を呆れた表情で声をかける、制服を着た男。
目があったのはこの人だ。
「助けろ御厨!」
「……俺には楽しそうに見えんねんけど、なぁ?」
「ねー」
焦る小田にニッコリと笑う俺とニヤリと笑う彼がいる。
方言から関西弁、そのうえ話がわかるナイスなお人!
「ふざけんな糞ガキが!」
「……っ」
あー、条件反射でやっちまった。
小田は業をにやしたのか柔道技か空手なのか、俺を放そうと仕掛けられるがその手を払い、強めに右の膝下を蹴り突けてしまう。
蹴りを入れた時に鈍い音がしたため、今までふざけていた男の顔色が変わった。
「小田っち!」
「騒ぐなバカッ」
慌てて小田に駆け寄る男に痛みを耐えつつ、しゃがんで自分の膝辺りを険しい表情で触診する。
駆け寄った男は向き直り、声を荒げることもなく憮然と立つ俺の胸倉を掴む。
「……詫びの言葉もないんか」
正に地を這う声、とでも表せばいいか。
「なに突っ立っとるんや!」
ただ、小田を見ているだけの俺に苛立ったのか殺気だつのがわかる。
「よせ、御厨」
「何ゆうとんねん!そんなことされといて!」
「お前のためだ」
「……はあ?」
痛みから漸く解放されて立ち上がった小田は軽く息を吐き、御厨という生徒を見る。
「返り討ちに遭うのが落ちだぞ」
「だからって詫びの一つくらい入れるんが筋やろ!」
「こんくらいで済んで、礼を言わなきゃいけないのは俺の方」
「ハァ?」
訳も分からない彼からは素っ頓狂な声が発せられる。
こいつ、頭おかしくなったんか!みたいな。
先生、説明下手すぎるよ!
「落ち着け、説明すっから」
「サクサクせぇ。こっちは訳も分からんわ!」
「……一瞬本気になった俺の殺気を感じ取ったコイツが、蹴りを入れて止めてくれたんだ」
大怪我する前に。
最後は小声で言い終わったあと、なんとも言えない雰囲気にガシガシと頭を掻き毟(ムシ)る大人。
胸倉を掴んでいた手を放してぽかーんとした表情でもって相対する生徒。
そして、苦笑いな少年A
ハーイ、俺です。
「こんのアホ校医ィ!」
我に返った御厨少年は若干震えながらも、殴り掛かるのを我慢している。
まぁ分からなくもない。あれだけな事を見せといて蚊帳の外なんだから。
俺も手加減したとはいえ、ふざけ過ぎたことに変わりはない。
「すまん」
「ごめんなさい」
何故か当人ではなく、俺達二人はアイコンタクトで同意し憤慨する彼に土下座の勢いで謝った。
「なに馬鹿にした顔してんだ。こいつはな、デカくなったらゴクウにバージョンアップすんだぞ、聞いて驚け!」
ツッコミどころありすぎて驚くわっ。んで、どっちのパクリなんだよ!
ここは、なんてキャラばっか揃ってんだ。
「ちょっと待ってろ。このおバカさん送り届けたら遊んでやるからなー」
にゃー
なんか悔しい!
英国風ガテン系校医、小田貢(オダミツグ)28歳独身。名前から後半は聞いてもいないのに答えてくれた。
外国名はエバンス・クリストファー・ロイズ。長いうえに覚えられそうもない。
親が帰化したため、漢字の名になった。
あれからハニー(子猫)をジャングル(温室)に入れた小田は後ろ髪を引かれるように子猫を気にしつつ、面倒そうな態度で俺を促した。
校舎の昇降口。
どうやら口や態度の割に、俺のことを考えて寮までの道を教えてくれるようだ。
「意外」
「あ?なんか言ったか」
前を歩く小田は俺を振り返り、立ち止まる。
「いや、なんも」
白衣のポケットに手を突っ込み、気(ケ)だるげに歩く不良校医。
寝癖と無精髭はマイナスポイントかな。あぁ、そこが魅力的って女もいるか。
「ヌオ!」
「……ッ」
小田の後ろを歩きながら道を覚えるのもそっちのけ、人間観察に気を取られていた俺は立ち止まった背中にダイブしてしまった。
「……っと、危ねぇなお前は!」
「あはははっ」
笑って誤魔化せ!
ナイスにも振り返る小田に抱きとめられる。そんな中ふと見上げれば、そこには……。
パチパチと瞬きをし、建物を見上げる。
えー、例えるなら大使館?いや、それにしては縦に長いな。
唖然と寮と思われる建物を見ていると、出入口から誰か出て来て目があった。
未だに小田の肩にブラ下がりながら。
「おまッ、放せ!脱臼させる気か!」
「にゃははー」
さっきの仕返しだったり。やられたまま終わるのも俺のポリシーに反するわけよ。
「アンタら何しとんの」
掛け合い漫才みたいに言い合う俺達を呆れた表情で声をかける、制服を着た男。
目があったのはこの人だ。
「助けろ御厨!」
「……俺には楽しそうに見えんねんけど、なぁ?」
「ねー」
焦る小田にニッコリと笑う俺とニヤリと笑う彼がいる。
方言から関西弁、そのうえ話がわかるナイスなお人!
「ふざけんな糞ガキが!」
「……っ」
あー、条件反射でやっちまった。
小田は業をにやしたのか柔道技か空手なのか、俺を放そうと仕掛けられるがその手を払い、強めに右の膝下を蹴り突けてしまう。
蹴りを入れた時に鈍い音がしたため、今までふざけていた男の顔色が変わった。
「小田っち!」
「騒ぐなバカッ」
慌てて小田に駆け寄る男に痛みを耐えつつ、しゃがんで自分の膝辺りを険しい表情で触診する。
駆け寄った男は向き直り、声を荒げることもなく憮然と立つ俺の胸倉を掴む。
「……詫びの言葉もないんか」
正に地を這う声、とでも表せばいいか。
「なに突っ立っとるんや!」
ただ、小田を見ているだけの俺に苛立ったのか殺気だつのがわかる。
「よせ、御厨」
「何ゆうとんねん!そんなことされといて!」
「お前のためだ」
「……はあ?」
痛みから漸く解放されて立ち上がった小田は軽く息を吐き、御厨という生徒を見る。
「返り討ちに遭うのが落ちだぞ」
「だからって詫びの一つくらい入れるんが筋やろ!」
「こんくらいで済んで、礼を言わなきゃいけないのは俺の方」
「ハァ?」
訳も分からない彼からは素っ頓狂な声が発せられる。
こいつ、頭おかしくなったんか!みたいな。
先生、説明下手すぎるよ!
「落ち着け、説明すっから」
「サクサクせぇ。こっちは訳も分からんわ!」
「……一瞬本気になった俺の殺気を感じ取ったコイツが、蹴りを入れて止めてくれたんだ」
大怪我する前に。
最後は小声で言い終わったあと、なんとも言えない雰囲気にガシガシと頭を掻き毟(ムシ)る大人。
胸倉を掴んでいた手を放してぽかーんとした表情でもって相対する生徒。
そして、苦笑いな少年A
ハーイ、俺です。
「こんのアホ校医ィ!」
我に返った御厨少年は若干震えながらも、殴り掛かるのを我慢している。
まぁ分からなくもない。あれだけな事を見せといて蚊帳の外なんだから。
俺も手加減したとはいえ、ふざけ過ぎたことに変わりはない。
「すまん」
「ごめんなさい」
何故か当人ではなく、俺達二人はアイコンタクトで同意し憤慨する彼に土下座の勢いで謝った。
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