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利用者さんのお話
さよなら、谷口さん
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勤務して一年目。一年経つといろいろなトラブルや為人が分かってくる。
谷口さんは被害妄想が強く出るようだった。
頓服薬を飲めば、落ち着くのではあるけれど、それがないと症状がひどく出る。
それは金を盗まれた、部屋に勝手に入られた等疑心暗鬼が多かった。
実は谷口さんはいろいろなトラブル?を起こす方だった。ある時は利用者同士で口論になる等。
その中でも2つ大きな出来事があったのだ。
最初の事件。
原因は定かではないが、恐らく処方薬物の過剰摂取、または危険薬物などの使用が疑われる事件であった。
昼食前に利用者さんから谷口さんがおかしい!と言われた。何があったかと、谷口さんのお部屋に行こうとすると2回へ上る階段途中で、谷口さんはズボンを降ろし、「へへへ、事務長先生、今日は天気がいいですねぇ」と焦点がずれ、涎を垂らしながらフラフラと歩いてきた。
驚いて谷口さんに何があったか聞いてみると「今日は空からの信号で、いい報告があったんですよぉ」と会話はできるものの明らかに、危ない状態であった。
なので、一旦居室に戻りましょうと説得し一緒には部屋へ入ると、頓服薬10個ほどの殻がテーブルの上にあった。そしてタバコではない、何かを焼いたよう臭いがあった。
これは脱法ハーブか?大麻か?とにかく部屋から変な香りがした。換気の為、窓を開け谷口さんにはベッドで寝てもらった。
一旦落ち着き状態が状態だったので、通院先へ連絡、相談を入れた。恐らくオーバードーズだろうという事を言われ、過去にも何度かあったようだ。水を飲ませ、落ち着くまで要観察してくださいと言われ、その日は谷口さんに夕方まで付き添った。夕食前になると落ち着いたというか、いつもの不穏気味な症状になりようやく戻ったなと感じた。
それ以降は谷口さんの薬の管理を施設できっちり行うようにした再発防止になるよう対応を変えた、
そして2つ目の事件。
これが谷口さん、強制退去へと繋がってしまった。
それが起こったのは、週末もすぐな金曜日の朝だった。
谷口さんは下着を持って玄関へ走っていった。
「何かありました??」と尋ねると
「あの平岡ってスタッフが俺のパンツに小便ひっかけやがったんだ」
と目をギラつかせ小言のように呟いていた。
それだけならまだ良かった。
谷口さんは自分が失禁したであろうパンツを玄関先で火をつけ始めた!
これはヤバイと上司に報告し、水を被せて消化した。
無事ボヤで済んだが放火未遂という形になってしまった。
谷口さんは少し前に利用者さんの顔を蹴るなど状態がひどく安定していなかった。
上司からは警察に連絡してください、と一言。
これは退去のコースだな、と確信した。
警察がきて現場検証後、谷口さんは警察と一緒にドナドナされていった。
その後の詳しい経緯は把握していないが利用者一覧から消えていったので
恐らく契約解除となったのであろう。
自立支援施設は、障害のある人の自立や、症状と向き合って克服するという面があるが、
その段階まで来ていない人が自治体から押し付けられることもある。
それは病院で手に負えなくなり、仕方ないから施設にいれようという役所の投げやりな姿勢があるのだ。
精神の自立支援施設は原則二年しか利用できないので、やはりきちんと病院でケアを受け、
その後に自立支援を受けるのが望ましい。
状態がひどく安定してないのに施設の入るのは本当の本人にとっても勿体ないし、
なにより施設を利用している他の方への迷惑があり、周りが不穏になってしまう。
とはいうもののこのように酷くなるのはごく一部である、それが谷口さんだった。
もし精神障害の施設やグループホームを見つけても怖がらないでほしい。
一番不安に思ってるのは障害を持っている本人で、そんれに苦しんでいるのだ。
精神障害への不安や偏見が減れば良いなと思い、筆をおいた。
おわり。
谷口さんは被害妄想が強く出るようだった。
頓服薬を飲めば、落ち着くのではあるけれど、それがないと症状がひどく出る。
それは金を盗まれた、部屋に勝手に入られた等疑心暗鬼が多かった。
実は谷口さんはいろいろなトラブル?を起こす方だった。ある時は利用者同士で口論になる等。
その中でも2つ大きな出来事があったのだ。
最初の事件。
原因は定かではないが、恐らく処方薬物の過剰摂取、または危険薬物などの使用が疑われる事件であった。
昼食前に利用者さんから谷口さんがおかしい!と言われた。何があったかと、谷口さんのお部屋に行こうとすると2回へ上る階段途中で、谷口さんはズボンを降ろし、「へへへ、事務長先生、今日は天気がいいですねぇ」と焦点がずれ、涎を垂らしながらフラフラと歩いてきた。
驚いて谷口さんに何があったか聞いてみると「今日は空からの信号で、いい報告があったんですよぉ」と会話はできるものの明らかに、危ない状態であった。
なので、一旦居室に戻りましょうと説得し一緒には部屋へ入ると、頓服薬10個ほどの殻がテーブルの上にあった。そしてタバコではない、何かを焼いたよう臭いがあった。
これは脱法ハーブか?大麻か?とにかく部屋から変な香りがした。換気の為、窓を開け谷口さんにはベッドで寝てもらった。
一旦落ち着き状態が状態だったので、通院先へ連絡、相談を入れた。恐らくオーバードーズだろうという事を言われ、過去にも何度かあったようだ。水を飲ませ、落ち着くまで要観察してくださいと言われ、その日は谷口さんに夕方まで付き添った。夕食前になると落ち着いたというか、いつもの不穏気味な症状になりようやく戻ったなと感じた。
それ以降は谷口さんの薬の管理を施設できっちり行うようにした再発防止になるよう対応を変えた、
そして2つ目の事件。
これが谷口さん、強制退去へと繋がってしまった。
それが起こったのは、週末もすぐな金曜日の朝だった。
谷口さんは下着を持って玄関へ走っていった。
「何かありました??」と尋ねると
「あの平岡ってスタッフが俺のパンツに小便ひっかけやがったんだ」
と目をギラつかせ小言のように呟いていた。
それだけならまだ良かった。
谷口さんは自分が失禁したであろうパンツを玄関先で火をつけ始めた!
これはヤバイと上司に報告し、水を被せて消化した。
無事ボヤで済んだが放火未遂という形になってしまった。
谷口さんは少し前に利用者さんの顔を蹴るなど状態がひどく安定していなかった。
上司からは警察に連絡してください、と一言。
これは退去のコースだな、と確信した。
警察がきて現場検証後、谷口さんは警察と一緒にドナドナされていった。
その後の詳しい経緯は把握していないが利用者一覧から消えていったので
恐らく契約解除となったのであろう。
自立支援施設は、障害のある人の自立や、症状と向き合って克服するという面があるが、
その段階まで来ていない人が自治体から押し付けられることもある。
それは病院で手に負えなくなり、仕方ないから施設にいれようという役所の投げやりな姿勢があるのだ。
精神の自立支援施設は原則二年しか利用できないので、やはりきちんと病院でケアを受け、
その後に自立支援を受けるのが望ましい。
状態がひどく安定してないのに施設の入るのは本当の本人にとっても勿体ないし、
なにより施設を利用している他の方への迷惑があり、周りが不穏になってしまう。
とはいうもののこのように酷くなるのはごく一部である、それが谷口さんだった。
もし精神障害の施設やグループホームを見つけても怖がらないでほしい。
一番不安に思ってるのは障害を持っている本人で、そんれに苦しんでいるのだ。
精神障害への不安や偏見が減れば良いなと思い、筆をおいた。
おわり。
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