74 / 114
CASE3 甘い言葉にはご用心
CASE3-9(『わざと間違えろ』ってサインなんだろうなぁ)
しおりを挟む
それから数日、ダイサリィ・アームズ&アーマーの面々は、平和で平凡な日々を過ごしていた。
もっとも、イクサの機嫌だけはあまり良くはなかったが、彼はマイスから叱られ諭された内容を心に留め、スマラクトはもちろん、他の同僚・上司達へ自分の不機嫌が伝わる事の無いようにと気をつけて日々の業務をこなしていた為、新たなトラブルや諍いに発展する事は無かった。
――一方のスマラクトは、相変わらずの上機嫌だった。彼は、だんだんと肌の色つやが良くなり、私服のオシャレに(違う意味で)磨きがかかっていった。
まあ、今まで身だしなみへの無頓着振りが度外れてマイナス方向に傾いていたスマラクトが、自発的に髪の毛や髭や体臭に対して気を使うようになった事は、彼をカウンターの接客担当として雇用している店側として喜ばしい事なのは確かである。
それに、私服への指摘は、プライバシー的観点で行いづらく……というか、マイスがスマラクトの私服コーディネートのエスカレートっぷりを面白がっていた事もあって、半ば放置されていたのだ。
そして、彼の定時退社も、相変わらずだった。
締め作業を終えたスマラクトは、ウキウキとした顔で日に日にエキセントリックさを増していく私服に着替え、そそくさと店を出て行く。もうその後を尾けなくとも、何処へ向かうのは解っている。
エンマーヤ生花店で花束を買った後、かの小さな公園で彼女と待ち合わせし、一時間ほど公園を散策した後、その場で解散――。
スマラクトと彼女との“デート”は、判を押したように、このタイムスケジュール通りらしい。
「……それって、本当に付き合ってるんですかね、スマ先輩?」
その事実をどうにかして彼から訊き出したマイスから又聞きした際、ふと呟いたシーリカの言葉にイクサも心中で同意したのだが、
「まあ、男女の仲なんて、色々なかたちがあるみたいだからね……。本人が幸せなら、良いんじゃないかしら?」
そう答えたマイスの言葉にも頷けるものがあり、恋愛偏差値が限りなく低いイクサには、もはやどちらが正しいのかすら……解らなかった。
――だから彼は、
この件に関して――考える事を止めた。
◆ ◆ ◆ ◆
そんな、代わり映えのしない、平和で平穏で――退屈な日常を過ごしていたダイサリィ・アームズ&アーマーの面々であったが、ある日の閉店後に一振りの長剣を目の当たりにしたことで、久しぶりにテンションを上げた。
「……これが“ガルムの爪”……」
鞘から抜き放たれた長剣の刀身を見たイクサは、そのあまりの美しさに思わず嘆息した。
「すげえっしょ? さすが、侯爵家の家宝として、崇め奉られるだけある……って感じだよな!」
研ぎ直しと各部調整を終えたショットマイール家の重宝を、まるで己の佩刀かのように抜き差ししながら、作業を担当した工房所属の刀工ギャンガラルは自慢げに言った。
「持ち込まれた時には、かなりの傷みっぷりだったが、このオレ様にかかれば、ほれ、この通り――てな」
「いや……流石ですね、ギャンガラルさん。まるで新品みたいですよ……」
「うわぁ~、本当に刀身がちょっと赤みを帯びているんですね。綺麗……!」
「お! さっすが、シーちゃん、お目が高い!」
工房のむさ苦しい連中からの人気も高いシーリカが目を輝かせるのを見て、彼女の熱烈なファンのひとりでもあるギャンガラルは、自分の持つガルムの爪の刀身と同じ色に頬を染めた。
「し、シーちゃん! シーちゃんは、何でこのガルムの爪の刀身が赤みを帯びているのか……分かるかい?」
「――え? いえ……全然知りません……ごめんなさい」
「あ――! いやいや、シーちゃんが知らなくて当然だよ、うん! 何てったって、ショットマイール侯爵家の家宝の中でも、滅多に表に出す事の無い、文字通りの“秘宝”だからね。刃が赤い事を知る人は多くても、その理由まで知っているヤツは、相当少ない筈だよ」
消沈したシーリカの様子を見て、慌てて彼女をフォローするギャンガラル。彼は、イクサに意味ありげなウインクのサインを飛ばしてから、ゴホンと咳払いをして言った。
「……じゃ、じゃあ、イクサなら解るかな? ガルムの爪の刀身が赤みの理由」
「……え、俺ぇ?」
「そうそう! 修理受付部門の若き主任殿の知識が如何程の物か……見せてもらおうかねェ!」
「え……ええ~! い、いきなり振られてもなぁ……」
無茶振りに狼狽したフリをしてみせるイクサだったが、心中では別の事を考えていた。
ギャンガラルの問題の答えは解っている。今回、侯爵家からオーバーホールを打診された時に一通り調べて、ガルムの爪の由来や特徴は把握しているのだ。
だから、答えを述べるのは簡単だ。
だが、
(……これは、『わざと間違えろ』ってサインなんだろうなぁ)
彼は、さっきから不自然な程に片目をパチパチさせているギャンガラルを白けた目で見ながら、そう漠然と察していた。
ギャンガラルは、『自分の上司ですら知らない知識を、颯爽とスマートに披露するギャンガラルさん……ステキ!』といった良い印象をシーリカに与えたいが為、イクサをダシに使おうと考えているのだ。
正直、いい気分ではないが、
(……まあ、ギャンガラルさんは悪い人じゃないしなぁ。ここはノってあげるべきかな……?)
彼に対しては、先日のスマラクトの足止めの件だけではなく、日頃から無理難題を言ってくるクレーマーの対応の為に、色々な無茶を聞いてもらっている借りも弱味もある。
今後もお世話になる事は間違いない人物なので、ここは恩を売るが吉――イクサは、そう判断した。
「え…えーと……? 何だろうなぁ……」
彼は目を泳がせながら、『武器防具修理工場の受付担当に相応しい間違え方』を、脳内で模索する。ギャンガラルに華を持たせてやる事にやぶさかでは無いが、かといって、部下が自分に抱く印象をあまり下げる事もしたくない。
と――、
「ほほぅ……ソレが先日仰ってらした、ガルムの爪ですナ!」
不意に背後からかけられた声に、イクサは驚いて振り返った。
――そこには、テンガロンハットに、素肌の上から鋲が無数に打たれた袖無しの革ジャンを羽織ったスマラクトが立っていた。
「お、スマラクトさん、お疲れ様っす! ――今日はまた、珍妙な格好で! これからどこの仮装会じょ――ムグゥ……!」
「あ――、お、お疲れ様でーす、スマ先輩」
スマラクトの格好を一瞥するや、笑いを堪えながら声をかけたギャンガラルの口は、突然小さな手で塞がれた。彼はその手を振り払おうとするが、背後から伸びたその手の主がシーリカだと知るや、顔面を紅潮させて、だらしない表情を浮かべる。
一方のスマラクトは、ツカツカと歩み寄ってくると、ずいっと身を乗り出した。
暫しの間、ねっとりとした視線で、舐め回すようにその赤い刀身を眺めていたが、やがて満足したかのように大きく頷く。
「いやはや、素晴らしいですナ! さすが、侯爵家に伝わる聖遺物でありマス! いやぁ、眼福でした」
彼はそう言うと、ガルムの爪の刀身を指さした。
「そうそう! 何故、このガルムの爪の刃が赤みを帯びているか、ご存知ですかな? それはですナ……」
「あ……あ! スマラクトさん、もう出た方がい、良いんじゃないかな? 例の人との待ち合わせが――」
したり顔で話し始めようとするスマラクトの気を逸らさせようと、イクサは声を上げたが、自分の世界に浸ってしまったスマラクトの耳には届かない。彼は、気持ちの悪いニタニタ笑いを浮かべながら、言葉を続ける。
「――この、刃の赤みは、粉末状になるまで細かく砕かれた赤銅龍の鱗に依るものでしてな。本来、剣の鋼に不純物を入れる事は、剣の強度を損なうので御法度なのです」
興奮したスマラクトは、ブフンと鼻を鳴らして先を続ける。
「ただ、赤銅龍の鱗には自己再生機能がありましてな。その鱗を混ぜる事で、刀身に自己修復の特性を付加した訳です。その為、このガルムの爪は、折れたり刃零れしても、すぐに元通りになる、極めて継戦能力に優れた剣となったのです、ハイ!」
(……あー、全部言っちゃったよ、この人……)
自慢げに薀蓄を語り切ったスマラクトのドヤ顔を見ながら、イクサは密かに溜息を吐く。
そっと横目でギャンガラルの方を見る。
せっかくシーリカにいい所を見せられる機会だったのに、それを潰されてしまった彼は怒りに震え……てはおらず、それどころか、彼の口を押さえるシーリカの掌の感触に、顔を茹でダコの様に真っ赤にしながら、その僥倖に存分に味わっている様だった。
イクサは、ひとまず胸を撫で下ろす。
と、聖遺物マニアとしての愉悦に、存分に浸っていたスマラクトは我に返り、慌てた様子で、
「……おや、いけません! 待ち合わせに遅れてしまう! 皆々様、ワタクシはこれで失礼させて頂きますぞ! ちゃお~♪」
と、二本指を立てて額に当てたキザったらしいポーズでウインクしながら、軽やかな足取りで店を出ていった。
――後に残された三人は、突然現れ、嵐の様に過ぎ去ったスマラクトに呑まれ、ただ、お互いの顔を見合わせるだけだった。
もっとも、イクサの機嫌だけはあまり良くはなかったが、彼はマイスから叱られ諭された内容を心に留め、スマラクトはもちろん、他の同僚・上司達へ自分の不機嫌が伝わる事の無いようにと気をつけて日々の業務をこなしていた為、新たなトラブルや諍いに発展する事は無かった。
――一方のスマラクトは、相変わらずの上機嫌だった。彼は、だんだんと肌の色つやが良くなり、私服のオシャレに(違う意味で)磨きがかかっていった。
まあ、今まで身だしなみへの無頓着振りが度外れてマイナス方向に傾いていたスマラクトが、自発的に髪の毛や髭や体臭に対して気を使うようになった事は、彼をカウンターの接客担当として雇用している店側として喜ばしい事なのは確かである。
それに、私服への指摘は、プライバシー的観点で行いづらく……というか、マイスがスマラクトの私服コーディネートのエスカレートっぷりを面白がっていた事もあって、半ば放置されていたのだ。
そして、彼の定時退社も、相変わらずだった。
締め作業を終えたスマラクトは、ウキウキとした顔で日に日にエキセントリックさを増していく私服に着替え、そそくさと店を出て行く。もうその後を尾けなくとも、何処へ向かうのは解っている。
エンマーヤ生花店で花束を買った後、かの小さな公園で彼女と待ち合わせし、一時間ほど公園を散策した後、その場で解散――。
スマラクトと彼女との“デート”は、判を押したように、このタイムスケジュール通りらしい。
「……それって、本当に付き合ってるんですかね、スマ先輩?」
その事実をどうにかして彼から訊き出したマイスから又聞きした際、ふと呟いたシーリカの言葉にイクサも心中で同意したのだが、
「まあ、男女の仲なんて、色々なかたちがあるみたいだからね……。本人が幸せなら、良いんじゃないかしら?」
そう答えたマイスの言葉にも頷けるものがあり、恋愛偏差値が限りなく低いイクサには、もはやどちらが正しいのかすら……解らなかった。
――だから彼は、
この件に関して――考える事を止めた。
◆ ◆ ◆ ◆
そんな、代わり映えのしない、平和で平穏で――退屈な日常を過ごしていたダイサリィ・アームズ&アーマーの面々であったが、ある日の閉店後に一振りの長剣を目の当たりにしたことで、久しぶりにテンションを上げた。
「……これが“ガルムの爪”……」
鞘から抜き放たれた長剣の刀身を見たイクサは、そのあまりの美しさに思わず嘆息した。
「すげえっしょ? さすが、侯爵家の家宝として、崇め奉られるだけある……って感じだよな!」
研ぎ直しと各部調整を終えたショットマイール家の重宝を、まるで己の佩刀かのように抜き差ししながら、作業を担当した工房所属の刀工ギャンガラルは自慢げに言った。
「持ち込まれた時には、かなりの傷みっぷりだったが、このオレ様にかかれば、ほれ、この通り――てな」
「いや……流石ですね、ギャンガラルさん。まるで新品みたいですよ……」
「うわぁ~、本当に刀身がちょっと赤みを帯びているんですね。綺麗……!」
「お! さっすが、シーちゃん、お目が高い!」
工房のむさ苦しい連中からの人気も高いシーリカが目を輝かせるのを見て、彼女の熱烈なファンのひとりでもあるギャンガラルは、自分の持つガルムの爪の刀身と同じ色に頬を染めた。
「し、シーちゃん! シーちゃんは、何でこのガルムの爪の刀身が赤みを帯びているのか……分かるかい?」
「――え? いえ……全然知りません……ごめんなさい」
「あ――! いやいや、シーちゃんが知らなくて当然だよ、うん! 何てったって、ショットマイール侯爵家の家宝の中でも、滅多に表に出す事の無い、文字通りの“秘宝”だからね。刃が赤い事を知る人は多くても、その理由まで知っているヤツは、相当少ない筈だよ」
消沈したシーリカの様子を見て、慌てて彼女をフォローするギャンガラル。彼は、イクサに意味ありげなウインクのサインを飛ばしてから、ゴホンと咳払いをして言った。
「……じゃ、じゃあ、イクサなら解るかな? ガルムの爪の刀身が赤みの理由」
「……え、俺ぇ?」
「そうそう! 修理受付部門の若き主任殿の知識が如何程の物か……見せてもらおうかねェ!」
「え……ええ~! い、いきなり振られてもなぁ……」
無茶振りに狼狽したフリをしてみせるイクサだったが、心中では別の事を考えていた。
ギャンガラルの問題の答えは解っている。今回、侯爵家からオーバーホールを打診された時に一通り調べて、ガルムの爪の由来や特徴は把握しているのだ。
だから、答えを述べるのは簡単だ。
だが、
(……これは、『わざと間違えろ』ってサインなんだろうなぁ)
彼は、さっきから不自然な程に片目をパチパチさせているギャンガラルを白けた目で見ながら、そう漠然と察していた。
ギャンガラルは、『自分の上司ですら知らない知識を、颯爽とスマートに披露するギャンガラルさん……ステキ!』といった良い印象をシーリカに与えたいが為、イクサをダシに使おうと考えているのだ。
正直、いい気分ではないが、
(……まあ、ギャンガラルさんは悪い人じゃないしなぁ。ここはノってあげるべきかな……?)
彼に対しては、先日のスマラクトの足止めの件だけではなく、日頃から無理難題を言ってくるクレーマーの対応の為に、色々な無茶を聞いてもらっている借りも弱味もある。
今後もお世話になる事は間違いない人物なので、ここは恩を売るが吉――イクサは、そう判断した。
「え…えーと……? 何だろうなぁ……」
彼は目を泳がせながら、『武器防具修理工場の受付担当に相応しい間違え方』を、脳内で模索する。ギャンガラルに華を持たせてやる事にやぶさかでは無いが、かといって、部下が自分に抱く印象をあまり下げる事もしたくない。
と――、
「ほほぅ……ソレが先日仰ってらした、ガルムの爪ですナ!」
不意に背後からかけられた声に、イクサは驚いて振り返った。
――そこには、テンガロンハットに、素肌の上から鋲が無数に打たれた袖無しの革ジャンを羽織ったスマラクトが立っていた。
「お、スマラクトさん、お疲れ様っす! ――今日はまた、珍妙な格好で! これからどこの仮装会じょ――ムグゥ……!」
「あ――、お、お疲れ様でーす、スマ先輩」
スマラクトの格好を一瞥するや、笑いを堪えながら声をかけたギャンガラルの口は、突然小さな手で塞がれた。彼はその手を振り払おうとするが、背後から伸びたその手の主がシーリカだと知るや、顔面を紅潮させて、だらしない表情を浮かべる。
一方のスマラクトは、ツカツカと歩み寄ってくると、ずいっと身を乗り出した。
暫しの間、ねっとりとした視線で、舐め回すようにその赤い刀身を眺めていたが、やがて満足したかのように大きく頷く。
「いやはや、素晴らしいですナ! さすが、侯爵家に伝わる聖遺物でありマス! いやぁ、眼福でした」
彼はそう言うと、ガルムの爪の刀身を指さした。
「そうそう! 何故、このガルムの爪の刃が赤みを帯びているか、ご存知ですかな? それはですナ……」
「あ……あ! スマラクトさん、もう出た方がい、良いんじゃないかな? 例の人との待ち合わせが――」
したり顔で話し始めようとするスマラクトの気を逸らさせようと、イクサは声を上げたが、自分の世界に浸ってしまったスマラクトの耳には届かない。彼は、気持ちの悪いニタニタ笑いを浮かべながら、言葉を続ける。
「――この、刃の赤みは、粉末状になるまで細かく砕かれた赤銅龍の鱗に依るものでしてな。本来、剣の鋼に不純物を入れる事は、剣の強度を損なうので御法度なのです」
興奮したスマラクトは、ブフンと鼻を鳴らして先を続ける。
「ただ、赤銅龍の鱗には自己再生機能がありましてな。その鱗を混ぜる事で、刀身に自己修復の特性を付加した訳です。その為、このガルムの爪は、折れたり刃零れしても、すぐに元通りになる、極めて継戦能力に優れた剣となったのです、ハイ!」
(……あー、全部言っちゃったよ、この人……)
自慢げに薀蓄を語り切ったスマラクトのドヤ顔を見ながら、イクサは密かに溜息を吐く。
そっと横目でギャンガラルの方を見る。
せっかくシーリカにいい所を見せられる機会だったのに、それを潰されてしまった彼は怒りに震え……てはおらず、それどころか、彼の口を押さえるシーリカの掌の感触に、顔を茹でダコの様に真っ赤にしながら、その僥倖に存分に味わっている様だった。
イクサは、ひとまず胸を撫で下ろす。
と、聖遺物マニアとしての愉悦に、存分に浸っていたスマラクトは我に返り、慌てた様子で、
「……おや、いけません! 待ち合わせに遅れてしまう! 皆々様、ワタクシはこれで失礼させて頂きますぞ! ちゃお~♪」
と、二本指を立てて額に当てたキザったらしいポーズでウインクしながら、軽やかな足取りで店を出ていった。
――後に残された三人は、突然現れ、嵐の様に過ぎ去ったスマラクトに呑まれ、ただ、お互いの顔を見合わせるだけだった。
0
お気に入りに追加
33
あなたにおすすめの小説
異世界の片隅で引き篭りたい少女。
月芝
ファンタジー
玄関開けたら一分で異世界!
見知らぬオッサンに雑に扱われただけでも腹立たしいのに
初っ端から詰んでいる状況下に放り出されて、
さすがにこれは無理じゃないかな? という出オチ感漂う能力で過ごす新生活。
生態系の最下層から成り上がらずに、こっそりと世界の片隅で心穏やかに過ごしたい。
世界が私を見捨てるのならば、私も世界を見捨ててやろうと森の奥に引き篭った少女。
なのに世界が私を放っておいてくれない。
自分にかまうな、近寄るな、勝手に幻想を押しつけるな。
それから私を聖女と呼ぶんじゃねぇ!
己の平穏のために、ふざけた能力でわりと真面目に頑張る少女の物語。
※本作主人公は極端に他者との関わりを避けます。あとトキメキLOVEもハーレムもありません。
ですので濃厚なヒューマンドラマとか、心の葛藤とか、胸の成長なんかは期待しないで下さい。
狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
私はただ自由に空を飛びたいだけなのに!
hennmiasako
ファンタジー
異世界の田舎の孤児院でごく普通の平民の孤児の女の子として生きていたルリエラは、5歳のときに木から落ちて頭を打ち前世の記憶を見てしまった。
ルリエラの前世の彼女は日本人で、病弱でベッドから降りて自由に動き回る事すら出来ず、ただ窓の向こうの空ばかりの見ていた。そんな彼女の願いは「自由に空を飛びたい」だった。でも、魔法も超能力も無い世界ではそんな願いは叶わず、彼女は事故で転落死した。
魔法も超能力も無い世界だけど、それに似た「理術」という不思議な能力が存在する世界。専門知識が必要だけど、前世の彼女の記憶を使って、独学で「理術」を使い、空を自由に飛ぶ夢を叶えようと人知れず努力することにしたルリエラ。
ただの個人的な趣味として空を自由に飛びたいだけなのに、なぜかいろいろと問題が発生して、なかなか自由に空を飛べない主人公が空を自由に飛ぶためにいろいろがんばるお話です。
おっさん聖女!目指せ夢のスローライフ〜聖女召喚のミスで一緒に来たおっさんが更なるミスで本当の聖女になってしまった
ありあんと
ファンタジー
アラサー社会人、時田時夫は会社からアパートに帰る途中、女子高生が聖女として召喚されるのに巻き込まれて異世界に来てしまった。
そして、女神の更なるミスで、聖女の力は時夫の方に付与された。
そんな事とは知らずに時夫を不要なものと追い出す王室と神殿。
そんな時夫を匿ってくれたのは女神の依代となる美人女神官ルミィであった。
帰りたいと願う時夫に女神がチート能力を授けてくれるというので、色々有耶無耶になりつつ時夫は異世界に残留することに。
活躍したいけど、目立ち過ぎるのは危険だし、でもカリスマとして持て囃されたいし、のんびりと過ごしたいけど、ゆくゆくは日本に帰らないといけない。でも、この世界の人たちと別れたく無い。そんな時夫の冒険譚。
ハッピーエンドの予定。
なろう、カクヨムでも掲載
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
もしかして私ってヒロイン?ざまぁなんてごめんです
もきち
ファンタジー
私は男に肩を抱かれ、真横で婚約破棄を言い渡す瞬間に立ち会っている。
この位置って…もしかして私ってヒロインの位置じゃない?え、やだやだ。だってこの場合のヒロインって最終的にはざまぁされるんでしょうぉぉぉぉぉ
知らない間にヒロインになっていたアリアナ・カビラ
しがない男爵の末娘だったアリアナがなぜ?
3521回目の異世界転生 〜無双人生にも飽き飽きしてきたので目立たぬように生きていきます〜
I.G
ファンタジー
神様と名乗るおじいさんに転生させられること3521回。
レベル、ステータス、その他もろもろ
最強の力を身につけてきた服部隼人いう名の転生者がいた。
彼の役目は異世界の危機を救うこと。
異世界の危機を救っては、また別の異世界へと転生を繰り返す日々を送っていた。
彼はそんな人生で何よりも
人との別れの連続が辛かった。
だから彼は誰とも仲良くならないように、目立たない回復職で、ほそぼそと異世界を救おうと決意する。
しかし、彼は自分の強さを強すぎる
が故に、隠しきることができない。
そしてまた、この異世界でも、
服部隼人の強さが人々にばれていく
のだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる