7 / 17
魔法が使える世界は不安定な世界
家族
しおりを挟む
その夜、大漁の魚をメイドたちが、さばいているとき、メイド長のマグダラが珍しく長時間職場を離れた。もちろん、みんな、その理由を知っているので、誰も追及しない。それより、マグダラとルターが、どうなったのか知りたい。マルタが、報告に来て、マグダラがつらそうな顔をしていると言って来た。こちらでは、全く状況が読めない話にやきもきさせられることになる。そして、一夜明けた。屋敷の庭には、昨日モルツ湖で獲って来た魚の一夜干しが、見事に並んでいた。今朝は、旨そうな魚のおじやが出るに違いない。
「ふぁー、おはようマルタ。父上は?」
「ルターを連れて教練に、お出かけになりました」
「もう?それで、マグダラは」
「上の空です」
「うん?」
「あんなマグダラを見たことがありません。仕事は、慣れているから、勝手に体が動いているの。でも」
「あー、そっか、もしルターが聖騎士に戻ることになると、メイドを辞めないといけないのか。うちは、サラがいるから、仕事的には、問題ないけど。メイも、ずいぶん慣れたし」
「私もいます。でも」
「なんだよ、歯切れの悪い」
「まだ、メイド長には、いろいろ教わりたいのよ」
マルタは、おれの話し相手と、メイドをちゃんと使い分けれなくなっている。メイド長が落ち着かないと、下も大変だね。
「ちょっとマグダラと話してこようか?」
「お願い。今は庭にいると思うの」
この屋敷で一番おれに厳しいのがマグダラだ。礼儀作法も。でも、その分、今だったら、王宮に行っても、困ることはないだろう。
は~、おれ、まだ朝ご飯を食べていない
お茶が飲める小さな休憩所がある庭には、現在、干し魚で一杯だ。天日干しだけでは、長期に保存できないので、大半を燻製にする。庭師のペドロが、燻製小屋にチップを敷き終わった。そこに、ルツとアンナがせっせと魚を吊るしに行っている。ペドロも追加の紐を張っている。そんな中、マグダラが、ぼーっと、庭の百日草を見ていた。
こりゃ、重症だな
おれは、マグダラと並んだ。マグダラは、おれが横に並んだのに気づかない。おれは、おもむろに昨日のルターの話をした。
「昨日さ、おれ、モルツ湖の真ん中に落ちたんだよ。それをルターが助けてくれたんんだ」
マグダラが、ビクッとした。たぶん、話の内容じゃなく、ルターの名前に反応したんだと思う。おれは、かまわず話を続けた。
「ルターが、全快していたのは、知ってたんだ。それを隠していたのもさ。それなのに、昨日、おれを助けに聖騎士の力を全開にしてくれた。でも、それでよかったと思う。ルターの話を聞いたんだろ。決めたのかい」
「わたくしは、聖騎士団の中でも、十指に入るルター様が、馬屋番になったことが、当時、信じられませんでした。旦那様は、ルターは、我が家の馬屋番になったんだから、敬語を使うなと厳しいお達し。当時は、ずいぶん戸惑いました」
「まさか、マグダラの所為だったなんて、思わなかったんでしょ」
「はーーー。その通りでございます」
「一つだけ、話させてよ。父上がルターの話をセバスとしていたのを横で聞いていただけなんだけど、長期に家を空けた時に、セバスに、何かあったらルターを頼れって言ってたんだ。セバスはその時、当たり前だと言う顔をして、心得ておりますって答えていたよ。ルターは、もう、ラルク家の家族だよ」
マグダラは、今度は家族という言葉に反応した。
「ありがとうございます。家族を一人にさせるわけにはいきませんね」
マグダラは、何か決めたようだった。急に元気になって、魚をガッとつかんで、燻製小屋に走って行った。そこに、アリア姉さんがやってきて、元気になったマグダラを見て目を丸くしていた。
「あらーメイド長、元気になっちゃって。タカシ、どんな魔法をメイド長に掛けたの?」
「ルターが、ラルク家の家族だって言っただけですよ」
「へぇ、さすが我が弟。それより、メイが困っているわよ。朝食まだなんでしょ」
「今行きます。腹減ったー」
アリア姉さんも嬉しそうに魚をガッとつかんで、燻製小屋に走った。その日、屋敷の敷地内に、家人の家を建てる話が持ち上がった。どうやら、昨日のルターとの対戦。ルターがおれに勝ったら、何か褒美をやると言われていたみたいだ。つまり、父上も、ルターとマグダラを祝福することになった。アリア姉さんは、嫁ぐ前に、先輩の結婚式を見ることになった。
実はこの時、おれとマルタは、物凄く慌てた。なぜなら、結婚式のプレゼントが、アリア姉さん、マグダラ、ルターと、当初の3倍になったからだ。1つでもちゃんと作れるかチャレンジなのに、ホーロー鍋を二つ作らないといけなくなった。最悪ルターは、この際後回しにしてでも、急いで、ホーロー鍋作りに挑戦しなくてはいけない。アリア姉さんにだけ、いい顔をすることはできない。
おれたちは、その日の午後、クナの里にある鍛冶屋に出かけた。
クナの里にあるサンダー将軍の邸宅と言うのは、もちろん本宅なのだが、公には別宅扱いとなっている。それと言うのも、ちょっと高台にあり、他の領主の町のように、町の中心部にある豪華な屋敷という感じではない。だからと言って、他と見劣りするような屋敷もはない。なので、広いは広いのだが屋敷の後ろは崖になってて目の前には小さな池。まるで天然の要塞といった趣なのだ。将軍は、これを気に入って住まいにするようになった。
その屋敷の見の前に広がるクナ草原は、実は、何もないところだった。しかし、サンダー将軍がいれば、安心だと平民が住み着くようになり、村になり、今では立派な町になった。サンダー邸の池から流れる小川を大切に使い。井戸を掘り、サンダー将軍が遠征している時の防護のために、町は高い塀で囲まれている。立派な町だ。魔獣は、サンダー将軍が狩っているのでほとんど見かけないが、野生動物は、その限りではないが、いずれにしても、ここは平和な土地なのだ。
クナの町に行くと自警団のロイが、さっと立ち上がって駆け寄ってきた。ロイたち自警団は、ルターに鍛えられていて、とても精悍だ。
「マルタ、坊ちゃん、今日は歩きなんですか?。ルター様はどうされました。今朝の教練に来ないんです」
あちゃー、でも、そうだよね。ルターにそんな余裕無かったよ。ペドロ〈庭師〉に言っときゃよかったのに、しかたないか。
おれとマルタは、目を合わせて、「マルタが答えてよ」、「そこはタカシ様でしょ」、と、説明するのをなすり合った。なんせ、この場合、ルターとマグダラより先に、結婚の話をしないと、いけないと勝手に思い込んでいたからだ。
「今日は、父上と聖騎士の朝練に行ったよ。体が全快したみたいなんだ」
「じゃあ、復帰なさるんで」
ロイの不安そうな顔。そう思うよね。
「そんなことないです。屋敷の中に、ルターの家が建つことになると思うし」
マルタのばか、それを言っちゃあ・・・
「へっ、ルター様、結婚なさるんで」
「ごめん、まだ、内緒なんだ。この話は内密にね。とにかく、たまに父上に付き合わないといけなくなったけど、自警団の教練は、今まで通りしてくれると思うから」
「そうですかー、こうしちゃいられない」
おいロイ!おれの話しを聞け!
ロイは、門番そっちのけで、衛視室に駆け込んだ。おれたちは呆れた顔をして、足早にホグの鍜治場に向かった。これ以上、結婚話をしたら二人に怒られる。
「ふぁー、おはようマルタ。父上は?」
「ルターを連れて教練に、お出かけになりました」
「もう?それで、マグダラは」
「上の空です」
「うん?」
「あんなマグダラを見たことがありません。仕事は、慣れているから、勝手に体が動いているの。でも」
「あー、そっか、もしルターが聖騎士に戻ることになると、メイドを辞めないといけないのか。うちは、サラがいるから、仕事的には、問題ないけど。メイも、ずいぶん慣れたし」
「私もいます。でも」
「なんだよ、歯切れの悪い」
「まだ、メイド長には、いろいろ教わりたいのよ」
マルタは、おれの話し相手と、メイドをちゃんと使い分けれなくなっている。メイド長が落ち着かないと、下も大変だね。
「ちょっとマグダラと話してこようか?」
「お願い。今は庭にいると思うの」
この屋敷で一番おれに厳しいのがマグダラだ。礼儀作法も。でも、その分、今だったら、王宮に行っても、困ることはないだろう。
は~、おれ、まだ朝ご飯を食べていない
お茶が飲める小さな休憩所がある庭には、現在、干し魚で一杯だ。天日干しだけでは、長期に保存できないので、大半を燻製にする。庭師のペドロが、燻製小屋にチップを敷き終わった。そこに、ルツとアンナがせっせと魚を吊るしに行っている。ペドロも追加の紐を張っている。そんな中、マグダラが、ぼーっと、庭の百日草を見ていた。
こりゃ、重症だな
おれは、マグダラと並んだ。マグダラは、おれが横に並んだのに気づかない。おれは、おもむろに昨日のルターの話をした。
「昨日さ、おれ、モルツ湖の真ん中に落ちたんだよ。それをルターが助けてくれたんんだ」
マグダラが、ビクッとした。たぶん、話の内容じゃなく、ルターの名前に反応したんだと思う。おれは、かまわず話を続けた。
「ルターが、全快していたのは、知ってたんだ。それを隠していたのもさ。それなのに、昨日、おれを助けに聖騎士の力を全開にしてくれた。でも、それでよかったと思う。ルターの話を聞いたんだろ。決めたのかい」
「わたくしは、聖騎士団の中でも、十指に入るルター様が、馬屋番になったことが、当時、信じられませんでした。旦那様は、ルターは、我が家の馬屋番になったんだから、敬語を使うなと厳しいお達し。当時は、ずいぶん戸惑いました」
「まさか、マグダラの所為だったなんて、思わなかったんでしょ」
「はーーー。その通りでございます」
「一つだけ、話させてよ。父上がルターの話をセバスとしていたのを横で聞いていただけなんだけど、長期に家を空けた時に、セバスに、何かあったらルターを頼れって言ってたんだ。セバスはその時、当たり前だと言う顔をして、心得ておりますって答えていたよ。ルターは、もう、ラルク家の家族だよ」
マグダラは、今度は家族という言葉に反応した。
「ありがとうございます。家族を一人にさせるわけにはいきませんね」
マグダラは、何か決めたようだった。急に元気になって、魚をガッとつかんで、燻製小屋に走って行った。そこに、アリア姉さんがやってきて、元気になったマグダラを見て目を丸くしていた。
「あらーメイド長、元気になっちゃって。タカシ、どんな魔法をメイド長に掛けたの?」
「ルターが、ラルク家の家族だって言っただけですよ」
「へぇ、さすが我が弟。それより、メイが困っているわよ。朝食まだなんでしょ」
「今行きます。腹減ったー」
アリア姉さんも嬉しそうに魚をガッとつかんで、燻製小屋に走った。その日、屋敷の敷地内に、家人の家を建てる話が持ち上がった。どうやら、昨日のルターとの対戦。ルターがおれに勝ったら、何か褒美をやると言われていたみたいだ。つまり、父上も、ルターとマグダラを祝福することになった。アリア姉さんは、嫁ぐ前に、先輩の結婚式を見ることになった。
実はこの時、おれとマルタは、物凄く慌てた。なぜなら、結婚式のプレゼントが、アリア姉さん、マグダラ、ルターと、当初の3倍になったからだ。1つでもちゃんと作れるかチャレンジなのに、ホーロー鍋を二つ作らないといけなくなった。最悪ルターは、この際後回しにしてでも、急いで、ホーロー鍋作りに挑戦しなくてはいけない。アリア姉さんにだけ、いい顔をすることはできない。
おれたちは、その日の午後、クナの里にある鍛冶屋に出かけた。
クナの里にあるサンダー将軍の邸宅と言うのは、もちろん本宅なのだが、公には別宅扱いとなっている。それと言うのも、ちょっと高台にあり、他の領主の町のように、町の中心部にある豪華な屋敷という感じではない。だからと言って、他と見劣りするような屋敷もはない。なので、広いは広いのだが屋敷の後ろは崖になってて目の前には小さな池。まるで天然の要塞といった趣なのだ。将軍は、これを気に入って住まいにするようになった。
その屋敷の見の前に広がるクナ草原は、実は、何もないところだった。しかし、サンダー将軍がいれば、安心だと平民が住み着くようになり、村になり、今では立派な町になった。サンダー邸の池から流れる小川を大切に使い。井戸を掘り、サンダー将軍が遠征している時の防護のために、町は高い塀で囲まれている。立派な町だ。魔獣は、サンダー将軍が狩っているのでほとんど見かけないが、野生動物は、その限りではないが、いずれにしても、ここは平和な土地なのだ。
クナの町に行くと自警団のロイが、さっと立ち上がって駆け寄ってきた。ロイたち自警団は、ルターに鍛えられていて、とても精悍だ。
「マルタ、坊ちゃん、今日は歩きなんですか?。ルター様はどうされました。今朝の教練に来ないんです」
あちゃー、でも、そうだよね。ルターにそんな余裕無かったよ。ペドロ〈庭師〉に言っときゃよかったのに、しかたないか。
おれとマルタは、目を合わせて、「マルタが答えてよ」、「そこはタカシ様でしょ」、と、説明するのをなすり合った。なんせ、この場合、ルターとマグダラより先に、結婚の話をしないと、いけないと勝手に思い込んでいたからだ。
「今日は、父上と聖騎士の朝練に行ったよ。体が全快したみたいなんだ」
「じゃあ、復帰なさるんで」
ロイの不安そうな顔。そう思うよね。
「そんなことないです。屋敷の中に、ルターの家が建つことになると思うし」
マルタのばか、それを言っちゃあ・・・
「へっ、ルター様、結婚なさるんで」
「ごめん、まだ、内緒なんだ。この話は内密にね。とにかく、たまに父上に付き合わないといけなくなったけど、自警団の教練は、今まで通りしてくれると思うから」
「そうですかー、こうしちゃいられない」
おいロイ!おれの話しを聞け!
ロイは、門番そっちのけで、衛視室に駆け込んだ。おれたちは呆れた顔をして、足早にホグの鍜治場に向かった。これ以上、結婚話をしたら二人に怒られる。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。
大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった!
でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、
他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう!
主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!?
はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!?
いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。
色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。
*** 作品について ***
この作品は、真面目なチート物ではありません。
コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております
重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、
この作品をスルーして下さい。
*カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
異世界の片隅で引き篭りたい少女。
月芝
ファンタジー
玄関開けたら一分で異世界!
見知らぬオッサンに雑に扱われただけでも腹立たしいのに
初っ端から詰んでいる状況下に放り出されて、
さすがにこれは無理じゃないかな? という出オチ感漂う能力で過ごす新生活。
生態系の最下層から成り上がらずに、こっそりと世界の片隅で心穏やかに過ごしたい。
世界が私を見捨てるのならば、私も世界を見捨ててやろうと森の奥に引き篭った少女。
なのに世界が私を放っておいてくれない。
自分にかまうな、近寄るな、勝手に幻想を押しつけるな。
それから私を聖女と呼ぶんじゃねぇ!
己の平穏のために、ふざけた能力でわりと真面目に頑張る少女の物語。
※本作主人公は極端に他者との関わりを避けます。あとトキメキLOVEもハーレムもありません。
ですので濃厚なヒューマンドラマとか、心の葛藤とか、胸の成長なんかは期待しないで下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる