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バイト先の新しい上司がクソ過ぎて殺意が湧いた
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「あー、大学入ってすぐここの雑貨屋でバイト始めたけど、ほんとセンス良くて最高だなー。バイト代はそこまで高く無いけど、店長やバイト仲間も皆良い人で仲良しだし、社割で雑貨買えるし」
「大学のすぐそばだから定期使えるし交通費も実質ほぼかからないしね。お客さんも皆良い人だったり面白い人揃いだし、小さい店だからレジから清掃からブログの更新まで色々やらせて貰えて社会勉強にもなるし」
「で、ある程度働いてたら新しい雑貨の仕入れに口出させてもらえるようになって本当に楽しいし、バイト代安いのなんてどうでも良くなるくらい最高だなあ」
「僕取り立てて得意な物とか大した趣味とか無いし、このままここに就職したいくらいなんだけど。…失礼だけどあんまり経営上手くいってないんだよね。店長にも何度か相談したら悪いけどそれは難しいって言われたし」
「…僕今三年だし、そろそろ真剣に就活始めないとなんだけど。でもここ離れないといけないのが本当に残念だなあ。卒業いっぱいまではずっとここに居ようっと」
「…え、急で申し訳無いけど親会社が買収されて店長が変わるって?…ああ、何度か店に出入りしてるのを見かけたけどあの人ですか。…失礼だけどなんか軽そうであんまり好きになれない感じなんですが」
「…ちょっとアレだけど良い人だから大丈夫?…もう会いたくないから今後はここに来ないけど頑張って?…店長がそこまで言うって心配なんですが」
「…あー、やっぱ古株のバイトさんも大半辞めちゃうんだ。まあそうだよね。…仕方ないけど寂しいな」
「…はい、よろしくお願いします。レジとか清掃とか、ブログ更新はほとんど僕の仕事だったので僕やるので」
「…え、やってもらうけど俺文章書くの好きだし俺にも更新させて?…はい、どうぞ」
「…うわ、何このクソダサポエム。もう30過ぎてるのにこんなん公開して恥ずかしくないの」
「…過去の悪さ自慢とか前結構ギリギリな職場に居た事とか平気で書いちゃうし。どういう神経してるの。流石にガチで法に触れるような事は書いて無いけど、ああいう奴だしたぶんやってるよね」
「…やっぱ残ったバイトさんも速攻辞めちゃったし。僕も正直辞めたいけど、大事なこのお店見捨てるの嫌だし、今更他のバイト先探すのも面倒だし」
「…就活、頑張らないとな」
「…数か月我慢したけどほんとにこいつ性格もセンスも最悪だな。怪しい知り合いのクソ悪趣味な品物ばっか入荷するし、元々あった雑貨どんどん処分しちゃうし。男性客中心だから可愛い物なんか売れないでしょってそういう系のやつほとんど処分しちゃったし。今はそういうの好きな男性だってたくさんいるのに、何見て生きて来たの」
「やっぱ話聞いたら全然別の業種ばっかやって来てて雑貨なんて全く興味ないらしいし、嫌々やってるの見え見えだし。アレな言動ばっかするから頭も相当悪いだろうし、たぶん上層部からも島流しにされてここ来たんだろうな。よく元の職場見て来るとか言って数時間以上店空けるし」
「確かに買収されて、上司こいつになってから少しは業績上向きにはなって来たけど大して変わって無いし、やっぱセンス最悪になったせいで昔からのお客さん大半来なくなっちゃったし。ある常連さんなんかお怒りの手紙置いて行ったし。クソ店長ちょっと読んですぐ捨てやがったけど」
「…辞めたいけど、なんかここで逃げたら悔しいし。…どうしようかな」
「…は?レジの金抜き取って着服したろ?退職金無しで即クビ?」
「…いや、僕そんな事する訳無いじゃん。証拠無いでしょ」
「…俺商業高校出てて簿記資格持ってるし分かるぞ、さっさと出てけ?…あーはい、分かりました。さよなら」
「…あいつ、殺してやりたい」
「…嫌だけど年賀状交換して住所知ってるし、闇討ちしてやろうかな」
「あー、近くに百円ショップある。ここで包丁買えるよね。職質されたらまずいからなるべく帰宅ギリギリに買うか」
「…でも、ムカつくけどこんな奴殺して犯罪者になるのも嫌だな」
「…あんまり仲良く無いけど親悲しませるのも嫌だし、友人も悲しむだろうしな」
「…本気でムカつくけど、諦めるか」
「…いつか、あいつに天罰下りますように」
「…数年経ってやっぱり無難に会社員になったけど、特別出来る程では無いけど意外と適正あって良かったな。…やっぱ楽しくは無いけど」
「…あれだけ嫌な事あったから、鬱まではいかないけどあんまり楽しい事する気分にもなれないし。…友人も社会人生活大変だしあんまり重い話したくないし」
「…うわ、何これ地震?大きいな」
「あー、びっくりした。うわー震源地の状況ヤバいな。大丈夫かな」
数か月後。
「ふーん、この前の震災の影響で、あの職場あったビル取り壊されるんだ。まあ相当古かったしね。たぶん耐震基準満たしてないよね」
「あー、当然あの店も潰れるけど、やっぱかなりギリギリ経営だったし他に移転先見つからないんだ。まああいつもやりたく無いだろうしさ」
「…ウケるから、冷やかしに行ってやろうかな」
ちょっと後。
「閉店直前に冷やかしに行ってやったけど、やっぱあいつ相当焦っててウケたな。僕があいつのやらかした事ギリギリまでぼかして他のお客さんの前で言ってやったら相当うろたえて店の奥ひっこんで行ったし」
「で、僕の後に入ったバイトさんに聞いたら、やっぱあいつその後入ったバイトさんの大半からも嫌われてたらしいし。縁故で入ったイエスマンとかもいたけどやっぱそういう奴等は同レベルのクズだし」
「色々教えてくれたあの子裏では相当店長の事バカにしててかなりぶっちゃけてくれたけど、閉店決まった後あいつ酒大して強く無い癖に飲んだくれて泥酔して、他人の庭に上がり込んで暴れて捕まって数日ぶち込まれたらしいし。マジウケる」
「で、なんとか示談成立して釈放されたけどその後クソブログで俺は何もして無いのに無実で捕まったとか書いてたし。ほんとどうしようも無いなこいつ」
「やっぱ親会社からも相当白い目で見られてるだろうし、これだけ不祥事起こしたからたぶんそのままクビだよね。いい気味だな」
もうちょっと後。
「あー、やっぱあいつ転職したのか。まあ当然そうなるよね」
「うっわー。もう胡散臭さしかしない職場でまたクソなブログ書いてるし。まあもう40近いのに店潰してあんな頭と性格じゃまともな就職先じゃないよね。これから一生地獄だろうな」
さらに数年後。
「あー、やっぱクソブログしばらくしたら放置でもう数年更新無しだし。まあお察しだろうね」
「あいつ過去に相当やらかしてるらしいし、借金あるだろうし吊ったり沈められてるかもね。生きてても一生地獄だろうし、まあ天罰だよね」
「僕はまあクビにされた後かなりヤケクソで適当な会社入っちゃったからやっぱ結構ブラックで、その後病んで辞めちゃったけど数年したらだいぶ良くなってもっとまともな会社入れたし。地味なりに真面目に生きて来て良かったな」
「最近は友人もだいぶ余裕出て来たから昔の事ぶっちゃけられるようになったし。やっぱ思い出すとまだ若干しんどいけど」
「新しいまともな企業の上司や同僚は皆良い人だし。…やっぱ神様っているのかもな」
「うん、短気起こして刺しちゃわないで良かった」
「大学のすぐそばだから定期使えるし交通費も実質ほぼかからないしね。お客さんも皆良い人だったり面白い人揃いだし、小さい店だからレジから清掃からブログの更新まで色々やらせて貰えて社会勉強にもなるし」
「で、ある程度働いてたら新しい雑貨の仕入れに口出させてもらえるようになって本当に楽しいし、バイト代安いのなんてどうでも良くなるくらい最高だなあ」
「僕取り立てて得意な物とか大した趣味とか無いし、このままここに就職したいくらいなんだけど。…失礼だけどあんまり経営上手くいってないんだよね。店長にも何度か相談したら悪いけどそれは難しいって言われたし」
「…僕今三年だし、そろそろ真剣に就活始めないとなんだけど。でもここ離れないといけないのが本当に残念だなあ。卒業いっぱいまではずっとここに居ようっと」
「…え、急で申し訳無いけど親会社が買収されて店長が変わるって?…ああ、何度か店に出入りしてるのを見かけたけどあの人ですか。…失礼だけどなんか軽そうであんまり好きになれない感じなんですが」
「…ちょっとアレだけど良い人だから大丈夫?…もう会いたくないから今後はここに来ないけど頑張って?…店長がそこまで言うって心配なんですが」
「…あー、やっぱ古株のバイトさんも大半辞めちゃうんだ。まあそうだよね。…仕方ないけど寂しいな」
「…はい、よろしくお願いします。レジとか清掃とか、ブログ更新はほとんど僕の仕事だったので僕やるので」
「…え、やってもらうけど俺文章書くの好きだし俺にも更新させて?…はい、どうぞ」
「…うわ、何このクソダサポエム。もう30過ぎてるのにこんなん公開して恥ずかしくないの」
「…過去の悪さ自慢とか前結構ギリギリな職場に居た事とか平気で書いちゃうし。どういう神経してるの。流石にガチで法に触れるような事は書いて無いけど、ああいう奴だしたぶんやってるよね」
「…やっぱ残ったバイトさんも速攻辞めちゃったし。僕も正直辞めたいけど、大事なこのお店見捨てるの嫌だし、今更他のバイト先探すのも面倒だし」
「…就活、頑張らないとな」
「…数か月我慢したけどほんとにこいつ性格もセンスも最悪だな。怪しい知り合いのクソ悪趣味な品物ばっか入荷するし、元々あった雑貨どんどん処分しちゃうし。男性客中心だから可愛い物なんか売れないでしょってそういう系のやつほとんど処分しちゃったし。今はそういうの好きな男性だってたくさんいるのに、何見て生きて来たの」
「やっぱ話聞いたら全然別の業種ばっかやって来てて雑貨なんて全く興味ないらしいし、嫌々やってるの見え見えだし。アレな言動ばっかするから頭も相当悪いだろうし、たぶん上層部からも島流しにされてここ来たんだろうな。よく元の職場見て来るとか言って数時間以上店空けるし」
「確かに買収されて、上司こいつになってから少しは業績上向きにはなって来たけど大して変わって無いし、やっぱセンス最悪になったせいで昔からのお客さん大半来なくなっちゃったし。ある常連さんなんかお怒りの手紙置いて行ったし。クソ店長ちょっと読んですぐ捨てやがったけど」
「…辞めたいけど、なんかここで逃げたら悔しいし。…どうしようかな」
「…は?レジの金抜き取って着服したろ?退職金無しで即クビ?」
「…いや、僕そんな事する訳無いじゃん。証拠無いでしょ」
「…俺商業高校出てて簿記資格持ってるし分かるぞ、さっさと出てけ?…あーはい、分かりました。さよなら」
「…あいつ、殺してやりたい」
「…嫌だけど年賀状交換して住所知ってるし、闇討ちしてやろうかな」
「あー、近くに百円ショップある。ここで包丁買えるよね。職質されたらまずいからなるべく帰宅ギリギリに買うか」
「…でも、ムカつくけどこんな奴殺して犯罪者になるのも嫌だな」
「…あんまり仲良く無いけど親悲しませるのも嫌だし、友人も悲しむだろうしな」
「…本気でムカつくけど、諦めるか」
「…いつか、あいつに天罰下りますように」
「…数年経ってやっぱり無難に会社員になったけど、特別出来る程では無いけど意外と適正あって良かったな。…やっぱ楽しくは無いけど」
「…あれだけ嫌な事あったから、鬱まではいかないけどあんまり楽しい事する気分にもなれないし。…友人も社会人生活大変だしあんまり重い話したくないし」
「…うわ、何これ地震?大きいな」
「あー、びっくりした。うわー震源地の状況ヤバいな。大丈夫かな」
数か月後。
「ふーん、この前の震災の影響で、あの職場あったビル取り壊されるんだ。まあ相当古かったしね。たぶん耐震基準満たしてないよね」
「あー、当然あの店も潰れるけど、やっぱかなりギリギリ経営だったし他に移転先見つからないんだ。まああいつもやりたく無いだろうしさ」
「…ウケるから、冷やかしに行ってやろうかな」
ちょっと後。
「閉店直前に冷やかしに行ってやったけど、やっぱあいつ相当焦っててウケたな。僕があいつのやらかした事ギリギリまでぼかして他のお客さんの前で言ってやったら相当うろたえて店の奥ひっこんで行ったし」
「で、僕の後に入ったバイトさんに聞いたら、やっぱあいつその後入ったバイトさんの大半からも嫌われてたらしいし。縁故で入ったイエスマンとかもいたけどやっぱそういう奴等は同レベルのクズだし」
「色々教えてくれたあの子裏では相当店長の事バカにしててかなりぶっちゃけてくれたけど、閉店決まった後あいつ酒大して強く無い癖に飲んだくれて泥酔して、他人の庭に上がり込んで暴れて捕まって数日ぶち込まれたらしいし。マジウケる」
「で、なんとか示談成立して釈放されたけどその後クソブログで俺は何もして無いのに無実で捕まったとか書いてたし。ほんとどうしようも無いなこいつ」
「やっぱ親会社からも相当白い目で見られてるだろうし、これだけ不祥事起こしたからたぶんそのままクビだよね。いい気味だな」
もうちょっと後。
「あー、やっぱあいつ転職したのか。まあ当然そうなるよね」
「うっわー。もう胡散臭さしかしない職場でまたクソなブログ書いてるし。まあもう40近いのに店潰してあんな頭と性格じゃまともな就職先じゃないよね。これから一生地獄だろうな」
さらに数年後。
「あー、やっぱクソブログしばらくしたら放置でもう数年更新無しだし。まあお察しだろうね」
「あいつ過去に相当やらかしてるらしいし、借金あるだろうし吊ったり沈められてるかもね。生きてても一生地獄だろうし、まあ天罰だよね」
「僕はまあクビにされた後かなりヤケクソで適当な会社入っちゃったからやっぱ結構ブラックで、その後病んで辞めちゃったけど数年したらだいぶ良くなってもっとまともな会社入れたし。地味なりに真面目に生きて来て良かったな」
「最近は友人もだいぶ余裕出て来たから昔の事ぶっちゃけられるようになったし。やっぱ思い出すとまだ若干しんどいけど」
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