たっくんとゆうちゃん

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第四章

集団ふたたび

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「あー、最近例の外法集団が本格的に活発になってるみたいやから、皆気を付けてね」

「わかりました、常にお札携帯しておきます。 あ、その集団って、組織名とかあるんですか?」
「あー、まあ通り名とかはいくつかあるけどね。基本的にはそのまま集団って呼んどるよ」
「へー、そうなんですか」

その数日後、ゆうちゃんとの二人仕事をなんなく終えた後。

「やー、今日のヒスババア霊は瞬殺だったねー」
「うん、フルボッコにしてやって痛快だったね。息子さんもちょっとしんどいけど無事だし」


「やあ、君たち。また会ったね」

「…あ、お前ら」

「…また例の集団だね」

「そういう事だよ。では、悪いが早速始めようか」


そう言うなり、四方八方からスリーピースのクラシックスーツを着た男たちが襲い掛かる。

「…うわ。お札いっぱいあるとはいえ、2人でなんとかなるかな」
「…僕も刀強化してあるけど、ちょっとしんどいかも」

「可哀想だが、手加減はしないよ」

義肢や生身部分が傷つきつつ、どうにか少しずつ男たちを減らして行く。
ゆうちゃんも結構消耗しつつ、男たちを一体一体片づけていった。

「…うわ、お札切れちゃった。こいつら固いし、数珠や義肢じゃちょっと弱いかも」
「…う、僕も切っ先ちょっと折れちゃった。これだいぶやばいかも」

「悪いが、これでとどめだよ。君たちの遺体は、霊力が高いから外法に利用させてもらうからね」

「そ、そんな最低な事に利用されてたまるか!」
「うん、僕等の体は僕等だけのもの!」


「心ばかりだが、助太刀するよ」
「私も大した事は出来ないが、手伝うよ」

「あ、お兄さんに物書きさん!」

「うん、偶然任務の帰りでね」
「僕も、打ち合わせの帰りでね」

「では、大した実力は無いが、行くよ」
「僕も、少しばかり力添えするよ」

そう、お兄さんは残りの男たちの首を跳ね、物書きさんは呪言の書かれた半紙を投げつけてくれた。

「…君たち、運が良かったね」

そう言って、男たちは消えていった。

「…お二人とも、本当にありがとうございました」
「いや、礼には及ばないよ」
「君たちには、いつも世話になっているからね」

そう二人と別れ、事務所に戻る。

「…今回、ほんとに危なかったね。義肢すぐメンテして貰えたけど」
「うん、僕も霊刀すぐ直ったけど。今後更に気を付けないとね」

「…うん、でも変だけど、なんか俺わくわくするんだ」
「うん、僕も良く分かんないけどわくわくする!」
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