たっくんとゆうちゃん

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第四章

みんなのメンテ事情

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「たっくん、義肢のメンテしよか。悪いけど2時間ちょいくらいよろしくね」
「はーい、トイレ行っておきます」

当然だが俺達の人工身体は定期的にメンテナンスが必要で、俺の場合は2・3か月に一回くらい、数時間程の全身メンテが必要だった。
麻酔かけてもらえるので寝て起きたらすぐ終わるので、別に何てことは無かった。
麻酔で寝るのも心地よく寝覚めも良かったので、結構好きなくらいだった。

「ほい、じゃ麻酔かけるからね。全然痛くないよ」
「はーい、よろしくお願いします。 あーすぐ眠くなって来た」
うとうとと気持ちの良い眠気に身を任せる。

「はい、たっくんおはよ。メンテ無事終わったよ」
「ありがとうございましたー。寝るのめっちゃ気持ち良かったし快適です」


「お疲れ様、たっくん」
「うん、ありがとゆうちゃん」
「あのさ。悪いんだけど僕、ちっちゃくてころころな手足無いたっくんも好きなんだよね。今度メンテで寝てる時抱っこしててもいい?」
「うん、全然良いよ。ってかその時は部分麻酔にしてもらって起きてよっか」
「あ、そうだねそれ良いね。 あーでさ。ごめん変態なんだけど手足無いたっくんともしてみたいんだよね。過去のトラウマがアレなら絶対しないけどさ」

「あーうん、まあトラウマだけどゆうちゃんにされるなら別に良いよ。じゃあ今度早速しようか」
「うん、めっちゃ優しくするからしよしよ!」


※優しい達磨おせっせの良さに目覚めてからは頻繁にやる。月1くらいでする。


「え、優しくしてもらうとこんなに気持ちいいんだ。めっちゃ良かった」
「うん、僕もだるまのたっくん優しく抱くのすごく気持ち良かった」
「うんこれならだるまも全然アリだわ。まあ手足無いと生活や仕事出来ないけどさ。次もしようよ」
「うん、しよしよ!」
「あーでもごめん。部分麻酔かけてるからやっぱりちょっと眠くなるんだよね。ごめん、寝るね」
「うんいいよ。ゆっくり寝て」
「おやすみー。zzz」
「あーだるまで寝ちゃうたっくん、赤ちゃんみたいで可愛いなー」

※あとやる時は大体ホテルだけどたまに事務所の休憩室でもする。全員察する。


「今日はかぐや君の全身メンテしよっか。やっぱり数時間で終わるし、部分麻酔かけるからね」
「…分かった。トイレを済ませておく」
「んーかぐやさ。メンテだから仕方ないけど一瞬とは言え見えなくなったり、鼻とか耳外されちゃうの嫌じゃない?」
「…すぐ終わるし、外されてる間も自分では分からないのでさほど気にしない」
「そっか、それなら良かったんだけどさ」


「アカネくん。滅多に無いけど人工声帯ちょっとメンテしようか。速攻終わるよ」
「はーい、分かりましたー」
「やっぱり一瞬とはいえ喋れなくなるの困らない?」
「んーまあほんとに一瞬なんで平気ですかねー」
「そっか、それは良かった」


「かんばせはほとんどメンテしなくて良いから楽だよね」
「…まあ時折、人工毛髪のコンディションを見る事はあるが、その程度だな」
「その髪つやつやさらさらで凄く綺麗だもんね」
「ああ、気に入っている」


「ゆうちゃんは定期的にアップグレードされるって言ってたけど、やっぱメンテとかされるの?」
「まあ時々ね。たまに一部組み直されたりもするけど、完全に眠ってるし、半日程度で終わるし全然平気」
「そうなんだ。あのさ、その内ゆうちゃんのメンテも見学に行ってもいい?」
「うーんごめん。僕研究所は好きなんだけど、あの子達いるしたっくんには来て欲しくないかな」
「あーそうかごめんね。じゃあ絶対行かないね」
「うん、ありがと!」
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