たっくんとゆうちゃん

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第四章

初めてのおうちデート

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ある日、かなり早く仕事が終わった帰り道。

「あー、今日超楽勝だったね!」
「うん、数十分で終わったし! あのさ、たっくん」
「ん、どしたの?」

「あのさ。もしたっくんが良かったら、たっくんのお家行って見ても良い?」

「うん、別に良いよ」

そんな訳で早速。


「お邪魔しまーす。初めまして。僕ゆうちゃんって言います」
「あなたがたつ、じゃないたっくんのお友達…じゃなくて恋人なんだよね。よろしくね」
「うん、もう毎日ラブラブな恋人!」
「じゃあ、あまり大したおもてなしは出来ないけど、ゆっくりしていってね」

「お母さんお茶入れてくるから。あっやば、火柱上がってる。きゃー!」
「あー俺消火器持ってくるから。あのくらい平気、母さんゆっくりしてて」
「たっくん、本当いつもいつもごめんねー」


「前お仕事したケーキ屋さん美味しかったから、また買ったんだ。少しおまけして貰えたし」
「うん、僕もあそこのケーキ大好き!」
「あ、この前switch買ったよ。やらない?」
「うん、スプラやりたい!」

「おーし、キルした!」
「あーやられた!僕も轢き殺してやるー」

「あー楽しいね!次何しよっか」
「あーじゃあ僕コマンドー見たいな」
「あーあれ超良いよね。DVDあるし見よ見よ」

「あーやっぱ大三次大戦いいなー」
「死体だけです良いよねー」

「…あー、あのさ。これ俺がアレしてた時にあの子と偶然見て、数少ない楽しかった思い出なんだよね」
「…あー。辛い事思い出させちゃってごめんね」
「ん、いいよ。しんどかったけどあの子との思い出、俺好きだし。顔ぺろぺろし合ったのとか」
「へー、そんな事もしたんだ。じゃ僕もたまにぺろぺろしてあげよっか」
「あ、して欲しいなー。今度お願い」

「あー、ケーキ食べてお茶飲んだらちょっと眠くなって来た。ちょっとだけ寝ていい?30分くらい」
「うん僕もちょっと眠い。アラームかけて一緒に寝よ」
「じゃ、おやすみー」
「うん、おやすみー」

「あーすっきりした!あー、すっかり暗くなってる」
「そうだね、本格的にお腹も空いてきたし」
「じゃあなんか作るけど、何食べたい?」
「あーじゃあ前お仕事で皆で食べた、色んなおにぎりとお味噌汁食べたい!」
「いいね。ちょうどぬか漬けも仕込んであるし。早速作るよ」
「あ、僕もあんまり料理上手くないけど手伝うね。おにぎりくらいなら作れるし」
「うん、ありがと!」

「おーし、種類いっぱいできた!ズッキーニのぬか漬けもあるし!」
「僕もこれ大好き!」

「二人とも、お夕飯作ってくれてありがとね。このおにぎりとお味噌汁、とても美味しいわ」
「へへ、でしょ!」
「うん、これ自信作!」


「あー、すっかり夜だね。ゆうちゃん事務所帰るの?」
「あ、僕もし大丈夫ならお泊りしたいかな」
「うん、良いよ。父さんと母さんに言っておくね」
「うん、じゃ、たっくんのお部屋見せて!」

「へー、たっくんのお部屋可愛いね」
「うん、余裕出来てからは、物増えたしね」
「お母さんは確かに残念だけどすごくこのお家、居心地良いし!」
「へへー、ありがと。…あのさ」
「うん、何?」
「その、せっかくゆうちゃん家に来てくれてるし。その、しない?」
「うん、いいよ。しよ!」
「じゃ、両親には適当に言っておくから」


スズメが鳴く翌朝。


「母さん、おはよー」
「おはようございまーす」
「あらおはよう二人とも。昨日しばらく遊ぶから二人きりにしてってお部屋行って、そのまま寝ちゃったの?」
「うん、すっごく楽しい事してて」
「あらー良いわね。何してたの?」
「へへー、それはひみつ!」
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