たっくんとゆうちゃん

番外編 共闘相手達の物語

穏やかな青年の日常

「さて、今回は。女の子と結ばれず未練を残してしまったお寺のお坊さんか」

僕はその廃寺に入る。

「…おみつちゃん、おみつちゃん。どうして和尚様の侍女をしているの」
「こうしないと僕が修行から戻るまでいられなかったからって、そんな、和尚様ひどいよ」
「もうこんなけがれた体であなたと居られないって、そんな事しないで」

「…かわいそうにね」

僕は剣を若いお坊さんにゆっくりと突き立てた。

「…おみつちゃん。もう一度、やり直せるかな」

「うん、あっちではきっとやり直せるよ」

彼が消えたのを確認して、僕は寺を後にする。

「あの子、最近本当に強くなっているみたいだね。僕も負けてられないな」
「本当はもう少し上のランクに行きたいんだけど。まあ高望みは良くないね」

「これからも、身の程にあった仕事を着実にしていこうね」