27 / 72
第三章
自殺サークル
しおりを挟む
「えーと、今回は久々に結構難しそうなんで、4人で頼むわ」
「わー、ほんとに久しぶりですね」
「事務所の皆でのお仕事久しぶりなんで、なんか嬉しい」
「だよねー」
「ああ、楽しいな」
「4人チームも良いですよねー」
「えーっと、今回はまた学校か」
「…うん、所謂自殺サークルみたいなので集まっちゃってね、複数人で飛び降りちゃったみたい」
「…そうか」
「…かわいそうですね」
「…で、飛び降りた後もやっぱり寂しくて、飛び降り仲間募っちゃってるみたいなの」
「…なるほどね」
「早く、止めないとな」
「そうだね、行こう!」
そうして、深夜の屋上で。
「皆さん、お集まりいただきありがとうございます」
「今生を呪う者同士、仲良く飛び降りましょう」
「こんな最低な人生を終わりにして、楽になりましょう」
「どうか、来世では幸せになりますように」
「あら、貴方たちも来てくれたの?」
「じゃあ、早速一緒に飛び降りましょう」
「皆で逝けば、怖くないですよ」
「じゃあ早速、1.2の3で、はい」
「…すみませんが、俺は行けません」
「うん、僕達最高に今が楽しいんで」
「…辛い事もあったが、今を生きたい」
「うん、今生で頑張りたい」
彼らは強い念動力でフェンスを跳ね飛ばし、引き寄せ飛び降りを誘って来るが、かぐやが呪法で対抗してくれた。
俺達はゆっくりと歩み寄り、彼らにお札を貼り付けていった。
「…ああ、どうして、どうして君、そんなにしんどいのに」
「…手足が無いのに、どうしてそんなに幸せそうなの」
「…なんでそんなに、最高そうなの」
「…僕達は、間違っていたの」
彼らは悲しそうに消えて行った。
「…すみませんが、俺、手足無いけど、今最高に幸せなんで」
「…来世や天国では、きっと幸せになれるよ」
「…じゃ、帰ろっか」
「…あのさ、たっくん」
「ん、何?」
「…ごめん、しんどい事聞いちゃうけどさ。アレされてたり、保護されて僕と会うまで、死にたいと思った事とかないの?」
「…あー、うん。アレの時は、あの子がいてくれたし。…保護された後は、正直何度も死のうと思って、しばらくご飯食べなかったり、舌噛もうとした事もあったんだけどさ」
「…でもやっぱり、残念だけど良い人達だから。親悲しませたくなくて」
「…そっか。たっくんは、本当偉いね」
「…頑張ったな」
「…しんどかったですよね」
「…でもさ、割とそのすぐ後、ゆうちゃんと会って、この手足貰えたし」
「だからやっぱり、俺あの時死ななくて本当に良かったーって思ってる!」
「うん、たっくん死ななくて、本当に良かった!」
「よかったな」
「良かったですね!」
「じゃーさ、またどっかファミレス寄って帰ろ!」
「わー、ほんとに久しぶりですね」
「事務所の皆でのお仕事久しぶりなんで、なんか嬉しい」
「だよねー」
「ああ、楽しいな」
「4人チームも良いですよねー」
「えーっと、今回はまた学校か」
「…うん、所謂自殺サークルみたいなので集まっちゃってね、複数人で飛び降りちゃったみたい」
「…そうか」
「…かわいそうですね」
「…で、飛び降りた後もやっぱり寂しくて、飛び降り仲間募っちゃってるみたいなの」
「…なるほどね」
「早く、止めないとな」
「そうだね、行こう!」
そうして、深夜の屋上で。
「皆さん、お集まりいただきありがとうございます」
「今生を呪う者同士、仲良く飛び降りましょう」
「こんな最低な人生を終わりにして、楽になりましょう」
「どうか、来世では幸せになりますように」
「あら、貴方たちも来てくれたの?」
「じゃあ、早速一緒に飛び降りましょう」
「皆で逝けば、怖くないですよ」
「じゃあ早速、1.2の3で、はい」
「…すみませんが、俺は行けません」
「うん、僕達最高に今が楽しいんで」
「…辛い事もあったが、今を生きたい」
「うん、今生で頑張りたい」
彼らは強い念動力でフェンスを跳ね飛ばし、引き寄せ飛び降りを誘って来るが、かぐやが呪法で対抗してくれた。
俺達はゆっくりと歩み寄り、彼らにお札を貼り付けていった。
「…ああ、どうして、どうして君、そんなにしんどいのに」
「…手足が無いのに、どうしてそんなに幸せそうなの」
「…なんでそんなに、最高そうなの」
「…僕達は、間違っていたの」
彼らは悲しそうに消えて行った。
「…すみませんが、俺、手足無いけど、今最高に幸せなんで」
「…来世や天国では、きっと幸せになれるよ」
「…じゃ、帰ろっか」
「…あのさ、たっくん」
「ん、何?」
「…ごめん、しんどい事聞いちゃうけどさ。アレされてたり、保護されて僕と会うまで、死にたいと思った事とかないの?」
「…あー、うん。アレの時は、あの子がいてくれたし。…保護された後は、正直何度も死のうと思って、しばらくご飯食べなかったり、舌噛もうとした事もあったんだけどさ」
「…でもやっぱり、残念だけど良い人達だから。親悲しませたくなくて」
「…そっか。たっくんは、本当偉いね」
「…頑張ったな」
「…しんどかったですよね」
「…でもさ、割とそのすぐ後、ゆうちゃんと会って、この手足貰えたし」
「だからやっぱり、俺あの時死ななくて本当に良かったーって思ってる!」
「うん、たっくん死ななくて、本当に良かった!」
「よかったな」
「良かったですね!」
「じゃーさ、またどっかファミレス寄って帰ろ!」
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
赤い部屋
山根利広
ホラー
YouTubeの動画広告の中に、「決してスキップしてはいけない」広告があるという。
真っ赤な背景に「あなたは好きですか?」と書かれたその広告をスキップすると、死ぬと言われている。
東京都内のある高校でも、「赤い部屋」の噂がひとり歩きしていた。
そんな中、2年生の天根凛花は「赤い部屋」の内容が自分のみた夢の内容そっくりであることに気づく。
が、クラスメイトの黒河内莉子は、噂話を一蹴し、誰かの作り話だと言う。
だが、「呪い」は実在した。
「赤い部屋」の手によって残酷な死に方をする犠牲者が、続々現れる。
凛花と莉子は、死の連鎖に歯止めをかけるため、「解決策」を見出そうとする。
そんな中、凛花のスマートフォンにも「あなたは好きですか?」という広告が表示されてしまう。
「赤い部屋」から逃れる方法はあるのか?
誰がこの「呪い」を生み出したのか?
そして彼らはなぜ、呪われたのか?
徐々に明かされる「赤い部屋」の真相。
その先にふたりが見たものは——。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

変態高校生♂〜俺、親友やめます!〜
ゆきみまんじゅう
BL
学校中の男子たちから、俺、狙われちゃいます!?
※この小説は『変態村♂〜俺、やられます!〜』の続編です。
いろいろあって、何とか村から脱出できた翔馬。
しかしまだ問題が残っていた。
その問題を解決しようとした結果、学校中の男子たちに身体を狙われてしまう事に。
果たして翔馬は、無事、平穏を取り戻せるのか?
また、恋の行方は如何に。


男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる