たっくんとゆうちゃん

kromin

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第二章

新しい仲間

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働き始めてそこそこ経ったある日の事。

「あー、最近結構忙しいし、新しい子追加するのが上で決定してね。さっそく病院から連れてきたの」
「へー、どんな子?やっぱり俺みたいに可哀想なの?」

「うん、超可哀想でね。やっぱりド変態に長い間捕まっとって、それはもうめちゃくちゃされてた挙句に、両目と鼻と両耳ぶっつぶされて長い間生きさせられてたの」

「うっっっっわ」
「そんな訳で相当しんどくなっちゃっててね。気の毒だから上から手回してもらって、すぐ連れてきてもらったの」
「うわー。本当早くなんとかしてあげて下さい」

「うん。今回は付けるとこ多いから、本部からお医者さん来てくれてるから。これから早速付けてくるね」

そう言って、顔中包帯で巻かれて素顔のわからない男の子は担架に寝かされ運ばれていった。

数時間後。

「おし、無事手術終わったって。お医者さんもう大丈夫だからって帰って行ったよ」

「…ありがとう」

その子は綺麗な優しいはちみつ色のふわっとした髪の、整った顔立ちの子だった。たぶん俺達と同じかちょっと下くらい。
「良かったね。君名前なんて言うの?」
「…かぐや」
「ふーん、良い名前だね。俺達磨だけど相当な自虐になるんで嫌だからたっくんって呼んで」
「わかった。よろしく」
「よろしくねかぐや」

そんな訳で、同じく超酷い目に遭ってたので素質も霊力も申し分なく、経過も良好なので翌日さっそく任務に当たる事にした。

三人で現場の広い公園に向かう。

「かぐやって何で戦うの?」
「俺はおそらく呪法の類が得意と聞いたので、装備品をもらいそれで戦う」
「ふーん。それで首輪とか腕輪とかピアスとか色々付けてるんだね」
「せっかく疑似耳もらったのに、ピアス付けちゃっていいの?」

「問題ない。過度の物では無いし、痛みも無いし気に入っている」
「うん、確かに控えめで可愛いしね」

「じゃあ、早速行こうか。犬の散歩中に亡くなっちゃったお兄さんと、後を追うように亡くなった飼い犬くんだって」

「さあ、ラッキー。取っておいで」
「ヘッヘッヘッ」

「可哀想だけど、他の人の迷惑になっちゃうから天国へ行ってね」
「うん、向こうで仲良くお散歩してね」
「…行こう」

それ程強くないし善良な人だったので、俺達はあっという間に除霊できた。
かぐやの呪法サポートも確かに強力だった。

俺達は跡地にそっと塩を撒きお清めした後、公園を後にした。

「うん、今日も楽しかったね。お兄さんたちは気の毒だったけど」
「うん、ちょっと悪いけど楽しかったね。かぐやもお疲れ様」
「ああ、楽しかった」

「じゃ、さっそく帰ろっか!」
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