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後日談 変態お兄さんと弟のその後

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「…ああ、お兄さんお帰り。大変だったね」

「…ふうん、そんな事があったんだ」

「…その子許可が出たらうちで引き取ろうと思ってる?うん、良いと思うよ」

「…その子、僕と同じだし」


「…へえ、お給料と報奨金かなり出たから、義肢買ってくれるんだ」

「ありがとうお兄さん。変態だけど大好きだよ」


数か月後。


「うん、もう普通に動かせるよ。これすごく調子良いし」
「ああ、お兄さんの師匠の知り合いの作品なんだ。綺麗だね」

「…運動神経良いし、良かったら仕事人やってみないか?うん、良いよ。僕悪い人大嫌いだし」

「…そうなんだ。あの子ももうすぐうちに来れそうなんだね」

「分かった。あの子には本当の事絶対に黙ってるから大丈夫だよ」


さらに少し後。

「んー、僕少し前に超事故って手足ダメになったってのは分かるんだけど、何で歯も全部インプラントなのー?」
「…すごく、ひどい事故だったんだろうね」

「にしても記憶ぶっ飛んで手足もげて歯も全部抜けるってどんだけやばい事故に遭ったの僕。怖すぎるんだけど」
「…思い出さない方が、幸せだと思う」

「うー、確かにね。よく覚えて無いけど僕家族もあんまり良い人じゃ無かった気がするしー」
「…助けて貰えなかったって事は、たぶんそうなんだと思う」


「いや、僕目覚めたら記憶と体がこれとか相当ガチャ爆死してるでしょ。まあ君もだけど」
「…うん、でも僕は今幸せだから。君も大丈夫だよ」

「…うー。まあね。ここの人皆変態だけど優しいし」
「うん、皆変態だけど良い人だから安心すると良いよ。…そういう事も無理矢理や痛い風にはしないから」

「んーまあ、そうだね。確かに皆変態だけど優しいし」
「うん、この世界そういうものだから大丈夫だよ」


「うーん、でも傷が完全に治って体が慣れるまで無理とはいえ、手足無いの不便だなー」
「…飼い主やお兄さんがお世話してくれるから大丈夫だよ。僕もいるし」

「ありがとねー。まあ君も手足なかったりちょっとだけど傷あったり散々だよね」
「…でも今は義肢貰えたし、傷ももうすぐ消してもらえるって言うから平気だよ」

「あー、そうなんだ。良かったね」
「うん、飼い主もお兄さんも変態だけどすごく優しいし。…じゃあ、仕事行ってくるね」

「あー、必殺仕事人ね。行ってら―。僕もたぶんそういうの向いてると思うから義肢付いたらやりたいなー」
「…うん、向いてると思うよ」


「お兄さん、お待たせ。行こう」
「ええ。貴方もすっかり慣れましたね」

「うん、僕刀使うの向いてたみたい」
「ええ、とても似合いますよ。では今回の対象は、貴方のような罪も無い子を攫い売り飛ばす悪徳奴隷商人です」


「…ああ、許せないね。すぐ斬りに行こう」
「当然用心棒が付いていると思いますが、貴方ならもう大丈夫ですよ。私もいますしね」
「うん、よろしくお兄さん」
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