創作飼育されてる四肢欠損っ子たちのほのぼのBL

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ついに打ち明けられたわんわんお

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ある日の事。

「んー、飼い主俺達に話って何?」
「…あー」
「へー、飼い主さんの昔の事教えてくれるんですかー」
「気になるな」


「…ああ、そんな事あったんだ」
「……」
「…飼い主さんも大変でしたね」
「…鬼畜外道だな」


「まあそいつら全員処刑されて良かったね」
「…うん、良かった」
「ほんとにひどい人もいるもんですねー」
「俺達を売り飛ばした奴らもだがな」


「でも、何でいきなり教えてくれたの?」
「…たぶん、僕のためだよね」
「え、どういう事?」
「…うん、ちょっと前にさ」


「…そっか、お前も大変だったね」
「…うん、でも教えて貰えて良かった」
「先輩なら確かに、受け止められそうですもんね」
「そうだな」


「まあ俺達何があっても飼い主の味方だし、飼い主大好きだから!」
「うん、何があってもそれは変わらないよ」
「飼い主さん変態だけど良い人ですもんね」
「ああ、変態だがそこは揺るぎない」


「ん?あと今伝えた理由に、またしばらく長期出張に行かないといけないからって?」
「あー、そういう事だったんだ。ありがとね飼い主」
「また傭兵さんや闇シッターさん呼んでくれるんですねー。ありがとうございます」
「それなら安心だ」

「ふーん、今回はさらに長くて3か月くらい不在にしないといけないんだ。大変だね」
「この前も深淵まで行ってたけど、どこまで行くの?」
「え、宇宙のかなり遠い星まで?すごいですね飼い主さん」
「現代日本設定なのに凄いな」


「まあちょっと怖いけどあの傭兵さんや仕事人さんいるなら平気だと思うし、安心して行って来て!」
「うん、僕達良い子で待ってるから」
「お留守番してますねー」
「頑張って来てくれ」

俺達はほぼ無い手を皆で飼い主に振って見送った。


※おまけ 出発直前の飼い主と古株メイドさんのやりとり

「旦那様、社運を賭けた一大プロジェクト、どうか成功をお祈りしております」

「使用人一同、心より貴方様のご無事なお帰りをお待ちしております」

「…あの子達はどうか、ご安心ください。私達が命に代えてでもお守りいたします」

「…もう、あの時のような悲しい物は見たくありませんから」


「ああ、この前より多い仕事人や強い方を雇って下さるのですね、ありがとうございます」

「お屋敷も闇の業者に頼んで可能な限り頑丈に改造してくださったと。安心できます」

「それでもいざとなったらすぐに地下シェルターへ逃げるようにと。かしこまりました」

「有事の際の避難訓練は欠かしておりませんから。どうかご安心下さい」

「懇意のアレな業者様にも、危険なため出張期間中は可能な限り空輸で配達して頂けるよう伝達してあります」


「…貧しく差別される身分だった幼い私を雇い住まわせて下さった事、ずっと感謝しています」

「善良だけど病弱で死の淵に立たされていた母を、良い病院に入れる事が出来たのは旦那様のおかげです」

「…意地悪な先輩や奥様にひどい扱いをされる事はありましたが、貴方様は可能な限りそういった人を解雇したり守ってくださいました」


「…私は生涯、あなた様へ付き従う所存でございます」

「どうか、お気を付けて行ってらっしゃいませ」
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