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珍しく幻肢痛出ちゃったわんわんお達

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「いってー、珍しく幻肢痛出ちゃった」
「うわー、僕も。きっついなこれ」
「あー俺も、嫌な偶然だなー」
「…俺もだ。辛い」


「あー飼い主、撫でてくれて温めてくれてありがとね」
「服も着せてくれてありがと飼い主」
「お茶飲ませてくれてありがとうございますー」
「落ち着くお香も炊いてくれてありがとう」

「うー、でもまだまだしんどいなこれ」
「あ、痛み止めの座薬入れてくれるんだ?ありがとー」
「正直ちょっとこれ恥ずかしいんですけどねー」
「…仕方ない」

「あー、効いてきた。ありがと飼い主」
「うん、だいぶ楽になったー。ありがと」
「俺も。ありがとうございます」
「…ありがとう」


「あーもう君たち今日は寝て良いよって?ありがと、そうするね」
「うん、薬効いてきて眠くなって来たし。おやすみ飼い主」
「おやすみなさーい」
「…就寝する」

《翌朝》

「…あー、幻肢痛のせいか珍しく嫌な夢見ちゃった」
「…うん僕も。事故って全身めちゃめちゃになった時の夢。ちょっと吐きそう」
「あー俺も。売り飛ばされてアレな仕事させられてた時の事思い出しちゃった」
「…俺もだ」


「んー?飼い主、今度は裏世界に通じた心理学者連れてきてくれたの?」
「あー、カウンセリングしてくれるんだ。ありがと飼い主」
「嫌な意味じゃない催眠療法で過去のトラウマ取り除いてくれましたね」
「ありがたいな」


「うん、もうすっかりトラウマも払拭されて元気!飼い主大好き!」
「もう事故った時の夢見ないし全然平気!」
「俺達ももうアレ仕事とかどうでもいいや!」
「過ぎ去った過去の記憶だ」


※おまけ 飼い主と闇心理学者のやりとり

「…はい、ではカウンセリングと心理療法代、4人で350万頂きます」
「…ええ、確かに。ありがとうございました。またいつでもお呼び下さい」


「…この世界は変態的なので仕方ありませんが、ああいったペットにされてしまう子達は各々深い傷を負っています」

「…私も、ペットにされるまでは行かないまでもそれなりの事がありました。一時期身を持ち崩し、立ち直るまでに長い歳月を要しました」

「…その時は親はアレでしたが、強い友愛で結ばれた友人達に支えてもらい、どうにか前へ進み始める事が出来ました」
「…そういった経験から、私はこの道を志しました」

「趣味性癖のため仕方ないとはいえ、ああいった存在の子達が多数生み出されるのは非常に心苦しいです」

「ですので、貴方のようにそういった子達のメンタルケアを手厚くして下さる善良な飼い主を見ると、とても嬉しいです」

「では、私はこれで。御用があればいつでもどうぞ」
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