95 / 128
後日談 アレな大団円
トランぺッターの後日談
しおりを挟む
咲夜の銃撃事件からしばらく後の事。
咲夜様は綿密な精神鑑定や経過観察の結果以前のように全権には関われないものの、ある程度は再度学園長代行の業務に携われるようになった。
「代行様。…ふふ、またそのようにおよび出来るようになり嬉しいです」
「うん、僕も。…まあ察してはいたけど、銃撃されたと聞いた時はやっぱり焦ったけどね。命には別状なくて本当良かったよ」
「うん、二人とも心配をかけてごめんね。…その前も、君達の信頼をひどく裏切って失望させてしまったしね」
「…うん、まあ最近はアレな部分もすっかり見せなくなって生まれ変わったみたいになったし、その件はもういいです」
「ええ、お心を入れ替えて下さったようで僕も嬉しいですよ」
「…ああ、僕は本当にあの夜一度死んだのだと思うよ。…それとね、金目、振子」
「うん、改まって何です?」
「はい、如何いたしましたか」
「僕が君達からもう付き従えないと告げられた時、一瞬僕は黙ったろう。…僕はね、君達の事。部下ではあるがそれ以上に家族や大切な友人のように思っていたんだ。…そう思っている相手から見限られた時、僕はとても悲しかったんだ」
「…ふーん、そうでしたか」
「…そうだったのですね。仕方ないとはいえそれは失礼いたしました」
「…いや、覚悟の上での行動ではあったが、そう言われても仕方が無いくらいの事を仕出かしたと思っているから大丈夫だよ。…本当の友人で家族であるならば、例え目上の相手でもあんな蛮行を働けば諌めるのは当然だと思うしね」
「…ええ、そうでしょうね」
「うん、甘やかすだけが友情じゃないよね」
「…だからね。今だから言うけれど、これからは部下でもあるけれど対等に友人として君達と接したいんだ。どうかな」
「…うーん。まあ、仕事だから護衛や敬語での対応は止められないけど、いいですよ」
「ええ、僕も振子くんと同じくです。良いと思いますよ」
「ありがとう。それでユニット活動も今まで通り僕も参加を許されたから、ユニットとしても今後とも変わらずよろしくね」
「はーい、よろしくです。ユニット活動楽しいし」
「ええ、よろしくお願いします」
「ふふ、嬉しいよ。…それで、ユニット名も週末のラッパ吹きだと物々しいし、もっと穏やかな物に変えた方がいいかなと思うのだけど、君達はどう思うかな」
「うーん。でも今の名前でもう1年以上も活動してきたからすっかり浸透しちゃってるし、無理に変える必要も無いんじゃないんですかね」
「そうですね。それに天使が吹くラッパは祝福の事もありますし、今後はそういうつもりで活動すればそれで良いのではありませんか」
「…そうか、ふふ、そうだね。運命のラッパは死者を蘇らせる時に大天使が吹く事もあるから、僕に相応しい名前かもね。じゃあ、今後ともそれでよろしく」
咲夜様は綿密な精神鑑定や経過観察の結果以前のように全権には関われないものの、ある程度は再度学園長代行の業務に携われるようになった。
「代行様。…ふふ、またそのようにおよび出来るようになり嬉しいです」
「うん、僕も。…まあ察してはいたけど、銃撃されたと聞いた時はやっぱり焦ったけどね。命には別状なくて本当良かったよ」
「うん、二人とも心配をかけてごめんね。…その前も、君達の信頼をひどく裏切って失望させてしまったしね」
「…うん、まあ最近はアレな部分もすっかり見せなくなって生まれ変わったみたいになったし、その件はもういいです」
「ええ、お心を入れ替えて下さったようで僕も嬉しいですよ」
「…ああ、僕は本当にあの夜一度死んだのだと思うよ。…それとね、金目、振子」
「うん、改まって何です?」
「はい、如何いたしましたか」
「僕が君達からもう付き従えないと告げられた時、一瞬僕は黙ったろう。…僕はね、君達の事。部下ではあるがそれ以上に家族や大切な友人のように思っていたんだ。…そう思っている相手から見限られた時、僕はとても悲しかったんだ」
「…ふーん、そうでしたか」
「…そうだったのですね。仕方ないとはいえそれは失礼いたしました」
「…いや、覚悟の上での行動ではあったが、そう言われても仕方が無いくらいの事を仕出かしたと思っているから大丈夫だよ。…本当の友人で家族であるならば、例え目上の相手でもあんな蛮行を働けば諌めるのは当然だと思うしね」
「…ええ、そうでしょうね」
「うん、甘やかすだけが友情じゃないよね」
「…だからね。今だから言うけれど、これからは部下でもあるけれど対等に友人として君達と接したいんだ。どうかな」
「…うーん。まあ、仕事だから護衛や敬語での対応は止められないけど、いいですよ」
「ええ、僕も振子くんと同じくです。良いと思いますよ」
「ありがとう。それでユニット活動も今まで通り僕も参加を許されたから、ユニットとしても今後とも変わらずよろしくね」
「はーい、よろしくです。ユニット活動楽しいし」
「ええ、よろしくお願いします」
「ふふ、嬉しいよ。…それで、ユニット名も週末のラッパ吹きだと物々しいし、もっと穏やかな物に変えた方がいいかなと思うのだけど、君達はどう思うかな」
「うーん。でも今の名前でもう1年以上も活動してきたからすっかり浸透しちゃってるし、無理に変える必要も無いんじゃないんですかね」
「そうですね。それに天使が吹くラッパは祝福の事もありますし、今後はそういうつもりで活動すればそれで良いのではありませんか」
「…そうか、ふふ、そうだね。運命のラッパは死者を蘇らせる時に大天使が吹く事もあるから、僕に相応しい名前かもね。じゃあ、今後ともそれでよろしく」
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説


男子寮のベットの軋む音
なる
BL
ある大学に男子寮が存在した。
そこでは、思春期の男達が住んでおり先輩と後輩からなる相部屋制度。
ある一室からは夜な夜なベットの軋む音が聞こえる。
女子禁制の禁断の場所。

ふたなり治験棟
ほたる
BL
ふたなりとして生を受けた柊は、16歳の年に国の義務により、ふたなり治験棟に入所する事になる。
男として育ってきた為、子供を孕み産むふたなりに成り下がりたくないと抗うが…?!

Innocent Noise
叶けい
BL
アイドルグループ『star.b』のメインボーカルを務める牧野碧生。気が強く皮肉屋な性格だが、伸びやかな優しい歌声の持ち主。恋愛経験ほぼナシにも関わらず、ラブソングの歌詞を書く事になり悩んでいた。
私立大学で中国語の非常勤講師をしている英亮。『star.b』のダンストレーナーを務める友人の松岡朝陽に頼まれ、『star.b』メンバーに中国語を教える事に。
アイドルに全く興味が無かった亮だが、透明感ある優しい碧生の歌声を聞き、心を動かされる。
一方の碧生も、クールな雰囲気のせいで近寄り難く感じていた亮の優しい一面を知り、段々と心を開いていく。
…知らない内に惹かれて、気づいたら笑顔になっていた。
些細な事で不安になって、嫉妬したり、すれ違ってしまったり…。
二人は少しずつ、恋する気持ちを知っていく。


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる