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第四章 驚天動地のアレ事件
番外編 幸野の行きつけの武器屋のおじさんの日常
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「おーっし、今回もなかなか良い品が出来たな。まあそこそこ手間かかったし8万って所かな」
「ああ、いらっしゃい。いつぞやのえげつない暗器を買ってった子だね。また似たような物が欲しい?んじゃこのクナイとかどうだい。これもえげつない毒が塗ってあるから扱いには気を付けてな」
「ほい、これ5本な。んじゃ前結構高いの買ってくれたしおまけして35000円でいいぞ。はい毎度あり。またいつでもどうぞ」
「へいいらっしゃい。おや、昔馬鹿でかい大剣を買ってった武芸者さんじゃないかい。ああ、その剣の研ぎを希望ですね。ではすぐ研ぎますからお預かりしますね。でかいんで3時間弱くらいかかるかもですがすみませんね」
「んじゃ、しばらく仕事出来ないし一時休止中の札かけてっと。おーし、研ぐかね」
「ふむ、やっぱアレ気味な鋼使ってるし、血を吸って明らかに自我が出来てるようだな。まああの武芸者さんなら正義感はあるだろうし、呪いの剣になる事はないだろう」
《3時間ちょい後》
「ああ、先ほどのお客さんどうも。ちょうど研ぎ終わりましたよ。前より自我が強くなってるようですな」
「へえ、手に持つとよく語りかけてくるし、まだ実体化は出来ないもののたまに夢に人の姿で出てくるんですか。すごいですね」
「まあ、お客さんとなら上手くやってけると思いますし、あなたもかなりの手練れとお見受けしましたのでそう遠くないうちにちゃんと人の姿にもなれるんじゃないですかね。実際この国アレだから付喪神とか結構いますし」
「じゃあ研ぎ代ですが、今回はこのくらい頂けますかね。ああ、こんなに多く頂いてすみませんね。またいつでもどうぞ」
「うん、幸坊もだがああいう気前の良い御贔屓さんがいるとありがたいね。こういうアレな国のアレ過ぎる町だからいくらでも需要はあるとはいえ、個人経営の零細店だからな」
「おし、んじゃちょうど休止中の札かけてるし、結構前から制作してた至高の一品の仕上げでもすっか」
《ちょっと後》
「おっし、これでもう完璧だろ。…いやー、これ自分でも怖い出来だな。これで切れねえ奴とかそうそういないんじゃねえのかな」
「試し切りしてみたいが、仕事ほっぽり出してそこらにアレな奴探しに行くわけにもいかんしな。今度幸坊来たらモニターでも頼むか」
「おや、いらっしゃいませ。休止中の札かけてたんですがね。まあそろそろ営業再開するつもりだったし良いんですがね。初めて見る顔ですね」
「…ああ、初めてではないか。アレ殺人鬼データベースアプリで見た事あるね。あんた、アレ殺人鬼の中でもかなり悪質な奴だね。罪も無い女子供や、孫と一緒にいた老人もまとめて容赦なくぶっ殺したとかいう」
「…んじゃ、そういうクズ野郎なら遠慮なくこいつの実験台に出来るな。俺も仕事人では無いものの武器を作る以上ある程度の心得はあるしな」
「この聖なる斧の錆になりな、腐れ外道が」
「うわ、マジでバターを切るみたいに見事に真っ二つになったな。こいつ強盗する気満々だったのかプロテクター付けてたのによ。店内大惨事だしすぐアレ清掃業者さん呼ばないとな」
「いやー、これマジですごいけど絶対アレな奴の手に渡らないようにしねえとな。まあアレ施策で出て来た奴は一応の自由と自衛のための武装程度は認められるものの、基本武器や銃器の購入は出来ないようにはなってるが」
「…つっても暗黙の了解のムショ近くのアレ交換所みたいに、こういう国な訳でいくらでも手に入る方法はあるがな。アレ武器銃器連盟に加入してない悪質な店とか、闇フリマとかも結構あるしな」
「うーん、んじゃそういうアレ施策で出て来た奴が絶対手を出せねえような目の玉飛び出るような金額にしとくかね。アレな国でアレな施策敷かれてる町とはいえ、ここに集められるくらいヤバい事して出て来た奴は大概まともな給料の職場では働けねえしよ」
「じゃあキリ良く5000万円くらいにしとくか。これなら相当凄腕の仕事人とかくらいしか買えねえだろ。つっても折角作った逸品がホコリ被るのも悲しいし、ある程度値下げの相談も聞いてやるか」
「こいつ聖なる素材使ってるし、幸坊とかさっき来たお客さん達みたいに正義感のある奴に買われて立派な目的で使われて欲しいもんだな。出来る事ならもう全世界を代表するくらいの、腐れ外道の討伐とかに使われてくれると良いんだが」
「…だが、武器屋の勘かな。…何だかこいつ、とんでもなくアレな事に使われる予感がするんだが。厳重に保管しねえとな」
「ああ、いらっしゃい。いつぞやのえげつない暗器を買ってった子だね。また似たような物が欲しい?んじゃこのクナイとかどうだい。これもえげつない毒が塗ってあるから扱いには気を付けてな」
「ほい、これ5本な。んじゃ前結構高いの買ってくれたしおまけして35000円でいいぞ。はい毎度あり。またいつでもどうぞ」
「へいいらっしゃい。おや、昔馬鹿でかい大剣を買ってった武芸者さんじゃないかい。ああ、その剣の研ぎを希望ですね。ではすぐ研ぎますからお預かりしますね。でかいんで3時間弱くらいかかるかもですがすみませんね」
「んじゃ、しばらく仕事出来ないし一時休止中の札かけてっと。おーし、研ぐかね」
「ふむ、やっぱアレ気味な鋼使ってるし、血を吸って明らかに自我が出来てるようだな。まああの武芸者さんなら正義感はあるだろうし、呪いの剣になる事はないだろう」
《3時間ちょい後》
「ああ、先ほどのお客さんどうも。ちょうど研ぎ終わりましたよ。前より自我が強くなってるようですな」
「へえ、手に持つとよく語りかけてくるし、まだ実体化は出来ないもののたまに夢に人の姿で出てくるんですか。すごいですね」
「まあ、お客さんとなら上手くやってけると思いますし、あなたもかなりの手練れとお見受けしましたのでそう遠くないうちにちゃんと人の姿にもなれるんじゃないですかね。実際この国アレだから付喪神とか結構いますし」
「じゃあ研ぎ代ですが、今回はこのくらい頂けますかね。ああ、こんなに多く頂いてすみませんね。またいつでもどうぞ」
「うん、幸坊もだがああいう気前の良い御贔屓さんがいるとありがたいね。こういうアレな国のアレ過ぎる町だからいくらでも需要はあるとはいえ、個人経営の零細店だからな」
「おし、んじゃちょうど休止中の札かけてるし、結構前から制作してた至高の一品の仕上げでもすっか」
《ちょっと後》
「おっし、これでもう完璧だろ。…いやー、これ自分でも怖い出来だな。これで切れねえ奴とかそうそういないんじゃねえのかな」
「試し切りしてみたいが、仕事ほっぽり出してそこらにアレな奴探しに行くわけにもいかんしな。今度幸坊来たらモニターでも頼むか」
「おや、いらっしゃいませ。休止中の札かけてたんですがね。まあそろそろ営業再開するつもりだったし良いんですがね。初めて見る顔ですね」
「…ああ、初めてではないか。アレ殺人鬼データベースアプリで見た事あるね。あんた、アレ殺人鬼の中でもかなり悪質な奴だね。罪も無い女子供や、孫と一緒にいた老人もまとめて容赦なくぶっ殺したとかいう」
「…んじゃ、そういうクズ野郎なら遠慮なくこいつの実験台に出来るな。俺も仕事人では無いものの武器を作る以上ある程度の心得はあるしな」
「この聖なる斧の錆になりな、腐れ外道が」
「うわ、マジでバターを切るみたいに見事に真っ二つになったな。こいつ強盗する気満々だったのかプロテクター付けてたのによ。店内大惨事だしすぐアレ清掃業者さん呼ばないとな」
「いやー、これマジですごいけど絶対アレな奴の手に渡らないようにしねえとな。まあアレ施策で出て来た奴は一応の自由と自衛のための武装程度は認められるものの、基本武器や銃器の購入は出来ないようにはなってるが」
「…つっても暗黙の了解のムショ近くのアレ交換所みたいに、こういう国な訳でいくらでも手に入る方法はあるがな。アレ武器銃器連盟に加入してない悪質な店とか、闇フリマとかも結構あるしな」
「うーん、んじゃそういうアレ施策で出て来た奴が絶対手を出せねえような目の玉飛び出るような金額にしとくかね。アレな国でアレな施策敷かれてる町とはいえ、ここに集められるくらいヤバい事して出て来た奴は大概まともな給料の職場では働けねえしよ」
「じゃあキリ良く5000万円くらいにしとくか。これなら相当凄腕の仕事人とかくらいしか買えねえだろ。つっても折角作った逸品がホコリ被るのも悲しいし、ある程度値下げの相談も聞いてやるか」
「こいつ聖なる素材使ってるし、幸坊とかさっき来たお客さん達みたいに正義感のある奴に買われて立派な目的で使われて欲しいもんだな。出来る事ならもう全世界を代表するくらいの、腐れ外道の討伐とかに使われてくれると良いんだが」
「…だが、武器屋の勘かな。…何だかこいつ、とんでもなくアレな事に使われる予感がするんだが。厳重に保管しねえとな」
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