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第三章 アレな波乱の幕開け
番外編 幸野が前世を思い出した日
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「…で、だるま男って呼ばれてるわけ」
(………!!!)
「…う、うっぷ」
「んー?どうした幸野」
「…えっと、すみません先生。何か急に気分悪くなって。トイレ行って来て良いですか」
「あー、気持ち悪い話しちまってごめんな。早く行って来な」
「…は、はい。すみません」
僕は心配そうなアウトロー教師とクラスメイト達をよそに教室を飛び出し最寄りのトイレに駆け込んだ。
「う、うえええええ」
どうにか間に合い、便器にげえげえとアレを吐きまくりしばらく放心状態になった。
「……僕の前世、そんなだったんだ」
その時僕は全てを悟った。
僕が今生で幸せに生まれて来たのは、そういう腐れ外道どもを一人残らずぶっ殺すためだったのだと。
その瞬間、何故か体の中から今までにない力が湧き上がるのを感じた。
口元をすすぎ教室に戻り、脱線から軌道修正した授業をつつがなく受けその後下校し、早速自室のPCで手近なターゲットを物色しだした。
「…うーん。たぶん僕強くなってると思うけど、流石にまともな武器無いし。初めは弱めな奴から殺った方がいいよね」
「あ、丁度となり町で30年間下着泥棒して一人取っ組み合いになってはずみで殺しちゃった変態オヤジがいる。こいつならいけるかな」
僕はターゲットの殺人希望ボタンをポチりプロフィール登録を済ませ、数時間後には申請が通り殺人許可が出た。
とりあえずお年玉は割と貯めておくタイプだったので、近所の個人経営の鍛冶屋のおじさんがやってる武器屋にお年玉をまとめて立ち寄った。
「おや幸坊。うちに来るなんて珍しいな」
「あー、おじさん。僕もこれから仕事人してみようかと思って。3万円程度で買える良い武器無い?」
「おう、可愛い顔してやるじゃねえか。感心感心。あーじゃあ、このコンバットナイフなんてどうだ。お前でも扱いやすいだろう。切れ味も抜群だぞ」
「うん、じゃあそれちょうだい」
「おっし、じゃあ税込み2万6500円な。会員証作っといてやるよ。ポイント溜まると手榴弾とか銃弾と交換できるぞ」
「わー、ありがとう」
「で、初陣祝いに強烈な催涙スプレーと小型だがスタンガンもおまけしてやるよ。頑張んな」
「色々ありがとう。頑張ってくるね」
「報奨金出たらまた色々買いに来てくれや。楽しみに待ってるぞ」
「うん、きっとまた来るね」
そうして僕はおまけしてもらった武器とナイフを携え、その変態が出没すると噂の住宅街で張り込んだ。
夜も更けてきた頃(親には友達とカラオケでオールするとか適当に言っておいた)、そいつはこそこそとアパートのベランダにかけられた下着を狙いに現れた。
「…あー、くんくん。うわ。派手なブラジャーだけどこれ匂い的に50代のBBAのだな。まあでもそれはそれで興奮するしいいか。俺ストライクゾーン9歳から70歳まで幅広いし男の子もいけるし」
「うっわー。本当救いようの無いド変態野郎だな」
「あ?誰だお前。人を変態呼ばわりしやがって」
「お前みたいな自覚も無いクソ変態に名乗る名なんて無いよ。お前に天誅を与えに来た」
「あーん?お前中学生っぽいガキの癖して仕事人かよ。俺これでも暗黒太極拳習ってたんだぞ。まあ通信教育でめんどくなってすぐ止めたけど」
「お前本当どうしようも無いな。とっとと死ね」
僕は貧相な中年男に向かってかなりアレな催涙スプレーを吹きかけ、悶絶して怯んだ隙にスタンガンを押し当て痙攣させ、とどめにどてっ腹に大型ナイフを突き刺した。
「ぐ、ぐええ」
男は情けない断末魔を上げ、しばらく後に力なくくずおれた。
「…やった」
僕はその時初めての高揚感を覚えた。
その後帰宅して(返り血はほとんど無かったが一応コインランドリーで上着だけ洗った)すぐにスマホで撮影した変態の死体写真をサイトの申請フォームに送り、数時間後ある程度の報奨金が振り込まれた。
興奮でその日は徹夜してそのまま学校に行ったが、授業中限界が来て居眠りし普通の先生に怒られた。
それからというもの受験勉強がアレにならない程度に手近なターゲットを物色しては始末する日々を繰り返し、ある程度慣れてランクも上がって来た頃に両親にカミングアウトした。(流石に前世の件は伏せた)
両親には当初引かれたが最終的には納得してもらい、引きつつも応援してくれるようになった。
その後勉強はそこそこ出来たので進路をどうしようか悩んだが、歌うのが好きだし自分で言うのも何だが結構ルックスには自信があったのでアイドルを志す事にした。
そして仕事人仲間から有名だったアレな施策が通った事でヤバい奴らが集結するようになった地域に興味を持ち、迷わず流れ星学園に願書を提出し間もなく合格した。
自宅から結構離れていたので両親に引っ越してもらいたい旨伝えたがやっぱり相当怖かったらしく拒否され、最終的にその地域に昔から住んでいる善良だがちょっとアレ気味な叔父夫婦の家に厄介になる事になった。
叔父夫婦は趣味がアレで毎週2回くらいアレなプレイをしている以外はとても心優しく、僕の仕事人活動にも理解を示してくれた。
それから授業と仕事人両方で充実した日々を送っているうちに、ゆういちクンやしんらと出会いユニットを組みなかなかの人気者となった。
とても幸せだったが、その後間もなくやってきたてうてうの人達からシロの過去にやらかした事を告げられ、僕は一生かけてもあの腐れ外道をぶっ殺す事を決意する事になった。
(………!!!)
「…う、うっぷ」
「んー?どうした幸野」
「…えっと、すみません先生。何か急に気分悪くなって。トイレ行って来て良いですか」
「あー、気持ち悪い話しちまってごめんな。早く行って来な」
「…は、はい。すみません」
僕は心配そうなアウトロー教師とクラスメイト達をよそに教室を飛び出し最寄りのトイレに駆け込んだ。
「う、うえええええ」
どうにか間に合い、便器にげえげえとアレを吐きまくりしばらく放心状態になった。
「……僕の前世、そんなだったんだ」
その時僕は全てを悟った。
僕が今生で幸せに生まれて来たのは、そういう腐れ外道どもを一人残らずぶっ殺すためだったのだと。
その瞬間、何故か体の中から今までにない力が湧き上がるのを感じた。
口元をすすぎ教室に戻り、脱線から軌道修正した授業をつつがなく受けその後下校し、早速自室のPCで手近なターゲットを物色しだした。
「…うーん。たぶん僕強くなってると思うけど、流石にまともな武器無いし。初めは弱めな奴から殺った方がいいよね」
「あ、丁度となり町で30年間下着泥棒して一人取っ組み合いになってはずみで殺しちゃった変態オヤジがいる。こいつならいけるかな」
僕はターゲットの殺人希望ボタンをポチりプロフィール登録を済ませ、数時間後には申請が通り殺人許可が出た。
とりあえずお年玉は割と貯めておくタイプだったので、近所の個人経営の鍛冶屋のおじさんがやってる武器屋にお年玉をまとめて立ち寄った。
「おや幸坊。うちに来るなんて珍しいな」
「あー、おじさん。僕もこれから仕事人してみようかと思って。3万円程度で買える良い武器無い?」
「おう、可愛い顔してやるじゃねえか。感心感心。あーじゃあ、このコンバットナイフなんてどうだ。お前でも扱いやすいだろう。切れ味も抜群だぞ」
「うん、じゃあそれちょうだい」
「おっし、じゃあ税込み2万6500円な。会員証作っといてやるよ。ポイント溜まると手榴弾とか銃弾と交換できるぞ」
「わー、ありがとう」
「で、初陣祝いに強烈な催涙スプレーと小型だがスタンガンもおまけしてやるよ。頑張んな」
「色々ありがとう。頑張ってくるね」
「報奨金出たらまた色々買いに来てくれや。楽しみに待ってるぞ」
「うん、きっとまた来るね」
そうして僕はおまけしてもらった武器とナイフを携え、その変態が出没すると噂の住宅街で張り込んだ。
夜も更けてきた頃(親には友達とカラオケでオールするとか適当に言っておいた)、そいつはこそこそとアパートのベランダにかけられた下着を狙いに現れた。
「…あー、くんくん。うわ。派手なブラジャーだけどこれ匂い的に50代のBBAのだな。まあでもそれはそれで興奮するしいいか。俺ストライクゾーン9歳から70歳まで幅広いし男の子もいけるし」
「うっわー。本当救いようの無いド変態野郎だな」
「あ?誰だお前。人を変態呼ばわりしやがって」
「お前みたいな自覚も無いクソ変態に名乗る名なんて無いよ。お前に天誅を与えに来た」
「あーん?お前中学生っぽいガキの癖して仕事人かよ。俺これでも暗黒太極拳習ってたんだぞ。まあ通信教育でめんどくなってすぐ止めたけど」
「お前本当どうしようも無いな。とっとと死ね」
僕は貧相な中年男に向かってかなりアレな催涙スプレーを吹きかけ、悶絶して怯んだ隙にスタンガンを押し当て痙攣させ、とどめにどてっ腹に大型ナイフを突き刺した。
「ぐ、ぐええ」
男は情けない断末魔を上げ、しばらく後に力なくくずおれた。
「…やった」
僕はその時初めての高揚感を覚えた。
その後帰宅して(返り血はほとんど無かったが一応コインランドリーで上着だけ洗った)すぐにスマホで撮影した変態の死体写真をサイトの申請フォームに送り、数時間後ある程度の報奨金が振り込まれた。
興奮でその日は徹夜してそのまま学校に行ったが、授業中限界が来て居眠りし普通の先生に怒られた。
それからというもの受験勉強がアレにならない程度に手近なターゲットを物色しては始末する日々を繰り返し、ある程度慣れてランクも上がって来た頃に両親にカミングアウトした。(流石に前世の件は伏せた)
両親には当初引かれたが最終的には納得してもらい、引きつつも応援してくれるようになった。
その後勉強はそこそこ出来たので進路をどうしようか悩んだが、歌うのが好きだし自分で言うのも何だが結構ルックスには自信があったのでアイドルを志す事にした。
そして仕事人仲間から有名だったアレな施策が通った事でヤバい奴らが集結するようになった地域に興味を持ち、迷わず流れ星学園に願書を提出し間もなく合格した。
自宅から結構離れていたので両親に引っ越してもらいたい旨伝えたがやっぱり相当怖かったらしく拒否され、最終的にその地域に昔から住んでいる善良だがちょっとアレ気味な叔父夫婦の家に厄介になる事になった。
叔父夫婦は趣味がアレで毎週2回くらいアレなプレイをしている以外はとても心優しく、僕の仕事人活動にも理解を示してくれた。
それから授業と仕事人両方で充実した日々を送っているうちに、ゆういちクンやしんらと出会いユニットを組みなかなかの人気者となった。
とても幸せだったが、その後間もなくやってきたてうてうの人達からシロの過去にやらかした事を告げられ、僕は一生かけてもあの腐れ外道をぶっ殺す事を決意する事になった。
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