はーとふるクインテット

kromin

文字の大きさ
上 下
33 / 128
第二章 みんなとのアレな日々

ある日のご飯風景

しおりを挟む
「ああ、転校生くんちゃんいらっしゃい。今日はネギトロ丼がおすすめだよ。あ、もちろんアレなマグロじゃないから安心してね」

「…は、はい。あっちのマグロだと絶対吐きます」
「じゃあ今すぐ作るからね。お味噌汁と自家製お漬け物も付けるよ。ご飯の量どうする?」

「あー、じゃあ僕今日は男の子なのでちょっと多めで」
「はいはい、じゃあ任せてね。はい、どうぞ。800円ね」

「わーい、ありがとうございます。うん、これは普通に美味しそう」

「またいつでも来てね。…ああ、君もネギトロ丼ね。都合により強制的に小盛りでワサビてんこ盛りだけどお察ししてね。あとご飯カッピカピだよ」


「…うん、彼の場合は仕方ないね…」
「はー?何でいつも僕だけこう超絶塩対応なわけー?クソババアさっさと地獄に落ちろよー」


「よーし、どこ座ろうかな。あ、カズサ君達いる」
「あ、転校生くんちゃん。良かったらこっち座りなよ」
「うん、じゃあお言葉に甘えて」

「あー、日替わりのネギトロ丼も美味しそうだね。俺は気分でパンだけど」
「学食のパンも安くて美味しいもんね」
「僕はお母さんがお弁当作ってくれるんでそれで。たまには学食も食べるけど」
「俺も自分で作ったり、気分でその日ごとに色々食べるな」

「みーなも料理結構上手いもんね」
「動けなかった時に色々知識は蓄えたからな」
「みな君、大変だったのにその間も前向きに出来る事頑張ってたもんね」
「うん、本当偉いね」

「まあ、動けない間も仮想世界のような感じで大概の事はできたからな」
「ふーん、そうなんだ。すごいね」
「…とはいえ、やはり現実世界で早く動いてみたかったが」
「…うん、当然それはそうだよね」


「あー、焼きそばパン美味しかった!次はメロンパンにしよっと…あー」
「ん?どしたのカズサ君」

「…いや、あんまり詳しくは言えないんだけど。メロンパン見るとちょっとしんどい事思い出すんだよね」
「…ああ、済まなかった」
「いや、みーなは何も悪く無いんだし。気にしないでよ」

「め、メロンパンでしんどいって、どんな?」

「ごめん、それは絶対言えない」
「まあ、俺もいつか話せる時に話す」
「あー、うん分かる。僕も若干しんどいし」

「…そ、そうなんだ」


「…あ、クロ君またあの子と食べてる。……可哀想だな」
「…うん、あいつも別の子と食べれたらいいのに、シロが許さないんだよね」

「…あいつも、早く解放してやりたいんだがな」

「…みーなこういうの嫌いなのは分かってるけどさ。みーなが本気出したらかなりいいとこまで行けるんじゃないの?」

「…まあ、佐紀さんと同じだったから互角程度は行けると思うが。…残念だが立場上難しいのが現状だ」
「…うん、神扱いの子だもんね。仕方ないよ」


「…戦う系の子や、そうでない奴らもさ、佐紀先輩以外の全員でまとめてかかったら何とか行けるんじゃないかって、よく話すんだけどね」
「…うん」

「…でも代行の優しい面がその度出て、OK出ないんだよね」
「…うん、代行さんもそういう所あるからね」


「早く、天罰下れば良いのにね」


「あーもう、何であのクソババア、毎回小盛りで辛い物乗せまくるわご飯クソ古いの出すかなー。代行や委員会に何度もチクってるのに聞く耳持たないし最悪ー」
「…何で、シロばかりそういう対応されるんだろうね」

「うーん、まあ僕十二分にクソな自覚はあるけどさ。にしたって大人気ユニットなんだから尊重しろよって奴だよねー」

「…そうだね。僕何故かいつも大盛りにしてもらえるから、僕のご飯あげるよ。僕そこまで食べる方じゃないし」
「クロありがとー。クロの定番メニューのカレーも美味しそうだよね」

「うん、僕軍でも良く食べてたし、カレー好き」
「クロ何でも美味しそうに食べるもんね」


「…あのさシロ。たまには、元仲間の人達や別の子と食べてもいいかな」
「えー、それはダメ絶対ダメ。クロは僕だけのものー」

「…うん、そっか」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

ふたなり治験棟

ほたる
BL
ふたなりとして生を受けた柊は、16歳の年に国の義務により、ふたなり治験棟に入所する事になる。 男として育ってきた為、子供を孕み産むふたなりに成り下がりたくないと抗うが…?!

大学生はバックヤードで

リリーブルー
BL
大学生がクラブのバックヤードにつれこまれ初体験にあえぐ。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

Innocent Noise

叶けい
BL
アイドルグループ『star.b』のメインボーカルを務める牧野碧生。気が強く皮肉屋な性格だが、伸びやかな優しい歌声の持ち主。恋愛経験ほぼナシにも関わらず、ラブソングの歌詞を書く事になり悩んでいた。 私立大学で中国語の非常勤講師をしている英亮。『star.b』のダンストレーナーを務める友人の松岡朝陽に頼まれ、『star.b』メンバーに中国語を教える事に。 アイドルに全く興味が無かった亮だが、透明感ある優しい碧生の歌声を聞き、心を動かされる。 一方の碧生も、クールな雰囲気のせいで近寄り難く感じていた亮の優しい一面を知り、段々と心を開いていく。 …知らない内に惹かれて、気づいたら笑顔になっていた。 些細な事で不安になって、嫉妬したり、すれ違ってしまったり…。 二人は少しずつ、恋する気持ちを知っていく。

上司と俺のSM関係

雫@更新予定なし
BL
タイトルの通りです。

営業活動

むちむちボディ
BL
取引先の社長と秘密の関係になる話です。

柔道部

むちむちボディ
BL
とある高校の柔道部で起こる秘め事について書いてみます。

処理中です...