31 / 128
第二章 みんなとのアレな日々
番外編 ある時の神在月の一幕
しおりを挟む
「ああ、兄様方、お久しゅう」
「やあ、一年ぶり」
「おう、まあ俺達からしたらあっという間だが、久しぶり」
「父上ももうすぐお越しになりますよ」
「ええ、相変わらず母君には謝り倒していますが、まあお察しですね」
「まあ、あんだけアレな対応しちまったらな」
「…母上も、たまには黄泉から顔を出してくださればいいのに」
「…まあ、今はほぼ普通とは言え、アレな姿になったのを私達に見られたくないのでしょう」
「ま、母ちゃんの気持ちも良く分かるわな」
「他の子達も、いつも通り元気ですよ」
「ええ、何よりです。蛭子はまあ、車椅子で気の毒ですが」
「まあ、あいつはこの国初のアレな子だもんな。仕方ねえだろ」
「…初めての経験とはいえ、産まれた瞬間に放流されて、あの子も本当に可哀想に」
「…そうですね。その怒りでこの国、アレな子が産まれるようになってしまいましたから」
「まああいつはその後父ちゃん母ちゃんから本気で謝られて、だいぶ許したがな」
「…そうね。そのおかげで一時はだいぶアレな子も少なくなったんだけれど、その後少ししたら母上がああなってしまったから」
「…ええ、それからというものこの国は完全に呪われきってしまいましたからね」
「…母ちゃんは強すぎて、俺達全員束になってかかっても敵わねえからな」
「…私達この時はいつも、母上の怒りをどうにか鎮められないか話し合っているけれど」
「…永い時が経っても、未だにその答えは見つかりませんね」
「まー、夫婦喧嘩は犬も食わねえって言うしな」
「…少し前に産まれたあの子達や、例のアレされてしまった子も本当に可哀想に」
「…あの子は本当に、巡り合わせが悪すぎましたね」
「…例のあのクソ野郎には、俺も制裁加えたいんだがな」
「まあ私も焼き焦がしてやりたいのだけど、父上がお許しにならないのですよね」
「ええ、彼もまた間違いなく、この呪いの被害者でもありますからね」
「…正直父ちゃんも甘すぎるとは思うがな」
「そうですね、間違いなく父上以外の神は全員そう思っています。母上も黄泉にいなければ祟り殺してやりたいとおっしゃってましたし」
「黄泉ではほとんどの事が許されませんからね」
「まあヒノカグヅチ産んで死んじまってるとは言え、母ちゃんも難儀だよな」
「ヒノカグヅチも本人に罪は無かったのに、父上に殺されてしまい可哀想に」
「黄泉に堕ちた後は焔も静まって、母ちゃんと仲直りできたみてえで良かったけどな」
「まあ、あの子も燃えているだけで悪い子ではありませんからね」
「まあ、例の現人神のあの子やごく一部のアレな子を除けば、基本この国の神は良い子達ですからね」
「そうですね、例の三柱とか若干アレなところがあるニニギとか以外は、基本善良ですからね」
「だな、まあ基本良い奴らだからな。まあ俺も昔結構やらかしたけど」
「ああ、父上がおいでなさった」
「父君、壮健なようで何よりです。…ああ、また謝罪の帰りなのですね」
「あー、頬に立派なビンタ跡あるな」
「さて、そろそろ宴が始まりますよ」
「ええ、アメノウズメの舞も始まりますし、豊穣神や保食神の晩餐も取り揃えております」
「ゲロから出来てるのはちょっと複雑だがな、まああの姉ちゃんの裸踊りは眼福だ」
「さあ、神在月の宴を始めましょう」
「やあ、一年ぶり」
「おう、まあ俺達からしたらあっという間だが、久しぶり」
「父上ももうすぐお越しになりますよ」
「ええ、相変わらず母君には謝り倒していますが、まあお察しですね」
「まあ、あんだけアレな対応しちまったらな」
「…母上も、たまには黄泉から顔を出してくださればいいのに」
「…まあ、今はほぼ普通とは言え、アレな姿になったのを私達に見られたくないのでしょう」
「ま、母ちゃんの気持ちも良く分かるわな」
「他の子達も、いつも通り元気ですよ」
「ええ、何よりです。蛭子はまあ、車椅子で気の毒ですが」
「まあ、あいつはこの国初のアレな子だもんな。仕方ねえだろ」
「…初めての経験とはいえ、産まれた瞬間に放流されて、あの子も本当に可哀想に」
「…そうですね。その怒りでこの国、アレな子が産まれるようになってしまいましたから」
「まああいつはその後父ちゃん母ちゃんから本気で謝られて、だいぶ許したがな」
「…そうね。そのおかげで一時はだいぶアレな子も少なくなったんだけれど、その後少ししたら母上がああなってしまったから」
「…ええ、それからというものこの国は完全に呪われきってしまいましたからね」
「…母ちゃんは強すぎて、俺達全員束になってかかっても敵わねえからな」
「…私達この時はいつも、母上の怒りをどうにか鎮められないか話し合っているけれど」
「…永い時が経っても、未だにその答えは見つかりませんね」
「まー、夫婦喧嘩は犬も食わねえって言うしな」
「…少し前に産まれたあの子達や、例のアレされてしまった子も本当に可哀想に」
「…あの子は本当に、巡り合わせが悪すぎましたね」
「…例のあのクソ野郎には、俺も制裁加えたいんだがな」
「まあ私も焼き焦がしてやりたいのだけど、父上がお許しにならないのですよね」
「ええ、彼もまた間違いなく、この呪いの被害者でもありますからね」
「…正直父ちゃんも甘すぎるとは思うがな」
「そうですね、間違いなく父上以外の神は全員そう思っています。母上も黄泉にいなければ祟り殺してやりたいとおっしゃってましたし」
「黄泉ではほとんどの事が許されませんからね」
「まあヒノカグヅチ産んで死んじまってるとは言え、母ちゃんも難儀だよな」
「ヒノカグヅチも本人に罪は無かったのに、父上に殺されてしまい可哀想に」
「黄泉に堕ちた後は焔も静まって、母ちゃんと仲直りできたみてえで良かったけどな」
「まあ、あの子も燃えているだけで悪い子ではありませんからね」
「まあ、例の現人神のあの子やごく一部のアレな子を除けば、基本この国の神は良い子達ですからね」
「そうですね、例の三柱とか若干アレなところがあるニニギとか以外は、基本善良ですからね」
「だな、まあ基本良い奴らだからな。まあ俺も昔結構やらかしたけど」
「ああ、父上がおいでなさった」
「父君、壮健なようで何よりです。…ああ、また謝罪の帰りなのですね」
「あー、頬に立派なビンタ跡あるな」
「さて、そろそろ宴が始まりますよ」
「ええ、アメノウズメの舞も始まりますし、豊穣神や保食神の晩餐も取り揃えております」
「ゲロから出来てるのはちょっと複雑だがな、まああの姉ちゃんの裸踊りは眼福だ」
「さあ、神在月の宴を始めましょう」
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説


ある少年の体調不良について
雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。
BLもしくはブロマンス小説。
体調不良描写があります。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。


そんなの真実じゃない
イヌノカニ
BL
引きこもって四年、生きていてもしょうがないと感じた主人公は身の周りの整理し始める。自分の部屋に溢れる幼馴染との思い出を見て、どんなパソコンやスマホよりも自分の事を知っているのは幼馴染だと気付く。どうにかして彼から自分に関する記憶を消したいと思った主人公は偶然見た広告の人を意のままに操れるというお香を手に幼馴染に会いに行くが———?
彼は本当に俺の知っている彼なのだろうか。
==============
人の証言と記憶の曖昧さをテーマに書いたので、ハッキリとせずに終わります。


塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる