22 / 128
第一章 みんなとの出会い
番外編 クロの昔の話
しおりを挟む
僕は生まれた時から、要するに戸籍の無い子だった。
家も身寄りもなく、毎日盗みや食い逃げやかっぱらいでどうにか食いつないでいた。
失敗して捕まった時は、何度も何度もぶたれて投げ捨てられた。
何度も経験を積むうちに上手になって行き、ほとんど失敗しなくなった。
生きていくためには仕方ないけど、普通に食事や買い物してみたかった。
当然だが読み書きも出来るわけなく、言葉も最低限の酷い言葉しか知らなかった。
ちゃんと文字を習って素敵な話を読んで、綺麗な言葉を使ってみたかった。
生まれつきだから仕方ないけど、自分の薄汚れたような色の肌と、真っ黒な髪が嫌いだった。
実際風呂もあまり入れないから、基本的に薄汚れていたし。
毎日お腹いっぱい食べて、暖かいお風呂に入ってみたかった。
そんな風にみじめに暮らしていたある日、その国の組織に保護、もとい拉致された。
それからというもの、ありとあらゆる戦闘教育を叩き込まれ、潰されたり落とされたりはしないものの、相当にえげつない投薬や強化処理を施され、あらゆる武器を与えられ、戦闘兵器に仕立て上げられた。
僕はもともと素質があったのか、かなり早期に相当に優秀な兵隊となった。
陰惨な内容が大半とはいえ、きちんと文字を習え、良質な食事と風呂を提供されたのは嬉しかった。
人を殺すのは嫌だが、きちんと仕事をし認められ、居場所と身分を与えられたのは嬉しかった。
僕は、残酷だけれどもその時幸せだった。
しばらく経ったある日、敵国との激しい戦いの末、僕はその国に捕獲され、兵隊として転用される事となった。
家も身寄りもなく、毎日盗みや食い逃げやかっぱらいでどうにか食いつないでいた。
失敗して捕まった時は、何度も何度もぶたれて投げ捨てられた。
何度も経験を積むうちに上手になって行き、ほとんど失敗しなくなった。
生きていくためには仕方ないけど、普通に食事や買い物してみたかった。
当然だが読み書きも出来るわけなく、言葉も最低限の酷い言葉しか知らなかった。
ちゃんと文字を習って素敵な話を読んで、綺麗な言葉を使ってみたかった。
生まれつきだから仕方ないけど、自分の薄汚れたような色の肌と、真っ黒な髪が嫌いだった。
実際風呂もあまり入れないから、基本的に薄汚れていたし。
毎日お腹いっぱい食べて、暖かいお風呂に入ってみたかった。
そんな風にみじめに暮らしていたある日、その国の組織に保護、もとい拉致された。
それからというもの、ありとあらゆる戦闘教育を叩き込まれ、潰されたり落とされたりはしないものの、相当にえげつない投薬や強化処理を施され、あらゆる武器を与えられ、戦闘兵器に仕立て上げられた。
僕はもともと素質があったのか、かなり早期に相当に優秀な兵隊となった。
陰惨な内容が大半とはいえ、きちんと文字を習え、良質な食事と風呂を提供されたのは嬉しかった。
人を殺すのは嫌だが、きちんと仕事をし認められ、居場所と身分を与えられたのは嬉しかった。
僕は、残酷だけれどもその時幸せだった。
しばらく経ったある日、敵国との激しい戦いの末、僕はその国に捕獲され、兵隊として転用される事となった。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説


ふたなり治験棟
ほたる
BL
ふたなりとして生を受けた柊は、16歳の年に国の義務により、ふたなり治験棟に入所する事になる。
男として育ってきた為、子供を孕み産むふたなりに成り下がりたくないと抗うが…?!

Innocent Noise
叶けい
BL
アイドルグループ『star.b』のメインボーカルを務める牧野碧生。気が強く皮肉屋な性格だが、伸びやかな優しい歌声の持ち主。恋愛経験ほぼナシにも関わらず、ラブソングの歌詞を書く事になり悩んでいた。
私立大学で中国語の非常勤講師をしている英亮。『star.b』のダンストレーナーを務める友人の松岡朝陽に頼まれ、『star.b』メンバーに中国語を教える事に。
アイドルに全く興味が無かった亮だが、透明感ある優しい碧生の歌声を聞き、心を動かされる。
一方の碧生も、クールな雰囲気のせいで近寄り難く感じていた亮の優しい一面を知り、段々と心を開いていく。
…知らない内に惹かれて、気づいたら笑顔になっていた。
些細な事で不安になって、嫉妬したり、すれ違ってしまったり…。
二人は少しずつ、恋する気持ちを知っていく。



ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる