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第一章 みんなとの出会い
トランぺッター
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「…だ、代行さん。参りました」
「ああ、いらっしゃい、転校生くんちゃん。 僕のユニットを紹介したくてね」
「さあ、君からどうぞ」
「はーい、よろしくね」
彼は少し桃色がかった白い髪の、たぶん中学生なりたてくらいの男の子だった。
「僕はまあ、やっぱり色々名前があるんだけど、今は代行が主に呼んでくれてる振子って名前が好きかなー」
「…あ、ああやっぱり君も、相当なんかあるやつね…」
「うんまあそれなりに。要するに僕さ、試験管ベイビー的なやつなの」
「…ああまあ、この国クローンとか普通にあるもんね…」
「まあ知識や精神年齢は外見年齢相応なんだけどー。実年齢7歳くらいだし」
「…う、うんまあそういうのアリな世界だもんね」
「んで要するに代行様の傍仕えやボディーガードするために作られたから、相当強い方だし。たぶん幸野君と互角くらい」
「…あー、かなり強いね…」
「うんまあでも、代行様しょっちゅうちょっかいは出すものの本気の暴力行為は流石にしないし、シロの奴以外は基本皆仲良しだし、ケンカとかは基本しないけどね」
「…な、仲良しで良かったね…」
「そんな訳で身体能力は超高いしパフォーマンスには自信あるよ。今度見て行ってね、じゃ、次ね」
「はい、よろしくお願いします」
彼はもう見るからに嫌な予感しかしない、紺色の髪の綺麗な全身サイボーグの子だった。
「まあお察しの通り、僕も製造番号やコードネーム等色々ある訳ですが、代行様が主におよび下さる金目という名が気に入っています」
「お分かりの通り、僕も相当な事がありまして」
「…はい、お分かりです」
「僕はアレすぎるこの国程では無いものの、相当な危険国家に幼少期家の都合でおりまして」
「案の定クレイジーな殺人鬼にギリ死なないまでも全身バラバラのそれはもうえげつない事をされまして」
「…ほ、本当クレイジーですね…」
「その後速攻で保護収容され、その国にあった学園長様の関連研究機関に運び込まれ、あらゆる技術の粋を尽くして全身義体のサイボーグとして蘇らせてもらいました。以後は主に代行様のボディーガードをしております」
「…よ、良かったですね…」
「ですので全身義体が超優秀ですし、相当な目に遭ったせいか更に運動神経や身体能力が向上いたしまして」
「おそらく学園内でも最強クラスかと思われます。流石にてうてうの方々には劣りますが」
「電子頭脳や機器を狂わせられたら太刀打ちできませんし、あらゆる乗り物を落とす魔性の歌もありますのでね。まあ元々、非常に高位の存在の方々ですので決してそんな事はいたしませんが」
「で、ですよね…英雄ですものねあの子達…」
「…まあ、あの子に関してだけは、本気で処刑してやりたいと常日頃思っているのですがね。…代行様のお優しい面が出て、GOサインが出ないのです」
「…そうなんだ」
「そんな訳で当然、そういった外道な輩は反吐が出る程嫌いでして。ボディーガードの任が無い時は日夜そういった外道を殲滅しております」
「で、ですよね」
「僕にクレイジーな事をした輩は、出てきた瞬間に塵一つ残さないレベルで焼却砲を照射し、実際完全に消え去って貰いました。特例で海外でも仇討ち例が適用されましたので」
「それ以降も悪鬼外道どもを完全に滅却して回っています。まあ、報酬を貰える程度の部位は残しますが」
「お分かりの通りこの学園、全体的に武闘派揃いのため、お陰でだいぶ学園周辺の治安が回復して来ています」
「ち、治安回復して良かったね…」
「それでは、最後に代行様、どうぞ」
「うん、改めてだけど」
咲夜君が恐ろしいオーラを背負い前に出た。
「僕も彼らとユニットを組んで活動していてね。まあ特殊な立ち位置だから、ランク外なんだけれど」
「自己紹介の通り二人とも特殊な存在だから、能力はとても高いんだよね」
「なのでランク入りしていれば、相当上位だと思うよ。流石にてうてうの人達には負けるけどね」
「…で、でしょうね」
「それでね、ユニット名は僕の好きな概念の、トランぺッターって言うんだ」
「しゅ、終末のラッパですか…なるほど」
「うん、いつもいつもこの学園に終末を巻き起こす勢いで活動しているんだ♪」
「ひ、ひぃ」
「…あ、でもね。実は僕も、産まれる前かなり色々あってね」
「…え」
「うん。まあこういう国だから少なくないんだけどね、みな君やシロ君レベルでは無いにせよ、母胎内で相当危険な状態だったんだ」
「…何度か胎内で死にかけたらしいし、家族内で話し合って、諦めて堕胎する案もあって、実際実行されかけたみたい」
「…そうだったんですか」
「まあ結局産むことになって、相当にアレだけどこういう国だからあらゆる技術を総動員して、割とすぐに完全な健康体になれたんだ。物心つく前くらいにね」
「…それは、良かったです」
「…そんな訳で僕も相当アレだったから、みな君や佐紀君たちや、幸野君の前世とか、まあそんな感じの子達には、あんまり本気でちょっかいは出したくないんだよね」
「…そうですよね」
「ほら、僕って慈愛と無慈悲の両面を持ってる訳だから。本気で可哀想な子達には慈愛の面が強く出ちゃうんだよね。まあ、可哀想だけど相当やらかしてるシロ君に関しては相当無慈悲だけど」
「…で、ですよね」
「…でさ、僕って、はーとふるって言葉が好きなんだけどね」
「へー、なんか意外。可愛い言葉ですね」
「知ってる?はーとふるって、二つの意味があるんだよ」
「一つは主に使われている和製英語の、心温まるとか優しさに溢れた、みたいな意味だけど」
「もう一つの本来の英語読みのheartfulは、苦痛を与えるという真逆の意味になるんだ」
「そんな訳で両面を持つ僕だから、この言葉が大好きなんだよね」
「な、なるほど」
「ほら、この国って相当なアレだから、呪われた生や理不尽を受ける子も相当数いるじゃない」
「でもこの国やっぱりアレだから、そういう子も大半が助かるし」
「だから僕、このはーとふるな世界が大好きなんだ♪」
「…な、なるほど」
「そういう訳で、改めてよろしくね。転校生くんちゃん♪」
「ああ、いらっしゃい、転校生くんちゃん。 僕のユニットを紹介したくてね」
「さあ、君からどうぞ」
「はーい、よろしくね」
彼は少し桃色がかった白い髪の、たぶん中学生なりたてくらいの男の子だった。
「僕はまあ、やっぱり色々名前があるんだけど、今は代行が主に呼んでくれてる振子って名前が好きかなー」
「…あ、ああやっぱり君も、相当なんかあるやつね…」
「うんまあそれなりに。要するに僕さ、試験管ベイビー的なやつなの」
「…ああまあ、この国クローンとか普通にあるもんね…」
「まあ知識や精神年齢は外見年齢相応なんだけどー。実年齢7歳くらいだし」
「…う、うんまあそういうのアリな世界だもんね」
「んで要するに代行様の傍仕えやボディーガードするために作られたから、相当強い方だし。たぶん幸野君と互角くらい」
「…あー、かなり強いね…」
「うんまあでも、代行様しょっちゅうちょっかいは出すものの本気の暴力行為は流石にしないし、シロの奴以外は基本皆仲良しだし、ケンカとかは基本しないけどね」
「…な、仲良しで良かったね…」
「そんな訳で身体能力は超高いしパフォーマンスには自信あるよ。今度見て行ってね、じゃ、次ね」
「はい、よろしくお願いします」
彼はもう見るからに嫌な予感しかしない、紺色の髪の綺麗な全身サイボーグの子だった。
「まあお察しの通り、僕も製造番号やコードネーム等色々ある訳ですが、代行様が主におよび下さる金目という名が気に入っています」
「お分かりの通り、僕も相当な事がありまして」
「…はい、お分かりです」
「僕はアレすぎるこの国程では無いものの、相当な危険国家に幼少期家の都合でおりまして」
「案の定クレイジーな殺人鬼にギリ死なないまでも全身バラバラのそれはもうえげつない事をされまして」
「…ほ、本当クレイジーですね…」
「その後速攻で保護収容され、その国にあった学園長様の関連研究機関に運び込まれ、あらゆる技術の粋を尽くして全身義体のサイボーグとして蘇らせてもらいました。以後は主に代行様のボディーガードをしております」
「…よ、良かったですね…」
「ですので全身義体が超優秀ですし、相当な目に遭ったせいか更に運動神経や身体能力が向上いたしまして」
「おそらく学園内でも最強クラスかと思われます。流石にてうてうの方々には劣りますが」
「電子頭脳や機器を狂わせられたら太刀打ちできませんし、あらゆる乗り物を落とす魔性の歌もありますのでね。まあ元々、非常に高位の存在の方々ですので決してそんな事はいたしませんが」
「で、ですよね…英雄ですものねあの子達…」
「…まあ、あの子に関してだけは、本気で処刑してやりたいと常日頃思っているのですがね。…代行様のお優しい面が出て、GOサインが出ないのです」
「…そうなんだ」
「そんな訳で当然、そういった外道な輩は反吐が出る程嫌いでして。ボディーガードの任が無い時は日夜そういった外道を殲滅しております」
「で、ですよね」
「僕にクレイジーな事をした輩は、出てきた瞬間に塵一つ残さないレベルで焼却砲を照射し、実際完全に消え去って貰いました。特例で海外でも仇討ち例が適用されましたので」
「それ以降も悪鬼外道どもを完全に滅却して回っています。まあ、報酬を貰える程度の部位は残しますが」
「お分かりの通りこの学園、全体的に武闘派揃いのため、お陰でだいぶ学園周辺の治安が回復して来ています」
「ち、治安回復して良かったね…」
「それでは、最後に代行様、どうぞ」
「うん、改めてだけど」
咲夜君が恐ろしいオーラを背負い前に出た。
「僕も彼らとユニットを組んで活動していてね。まあ特殊な立ち位置だから、ランク外なんだけれど」
「自己紹介の通り二人とも特殊な存在だから、能力はとても高いんだよね」
「なのでランク入りしていれば、相当上位だと思うよ。流石にてうてうの人達には負けるけどね」
「…で、でしょうね」
「それでね、ユニット名は僕の好きな概念の、トランぺッターって言うんだ」
「しゅ、終末のラッパですか…なるほど」
「うん、いつもいつもこの学園に終末を巻き起こす勢いで活動しているんだ♪」
「ひ、ひぃ」
「…あ、でもね。実は僕も、産まれる前かなり色々あってね」
「…え」
「うん。まあこういう国だから少なくないんだけどね、みな君やシロ君レベルでは無いにせよ、母胎内で相当危険な状態だったんだ」
「…何度か胎内で死にかけたらしいし、家族内で話し合って、諦めて堕胎する案もあって、実際実行されかけたみたい」
「…そうだったんですか」
「まあ結局産むことになって、相当にアレだけどこういう国だからあらゆる技術を総動員して、割とすぐに完全な健康体になれたんだ。物心つく前くらいにね」
「…それは、良かったです」
「…そんな訳で僕も相当アレだったから、みな君や佐紀君たちや、幸野君の前世とか、まあそんな感じの子達には、あんまり本気でちょっかいは出したくないんだよね」
「…そうですよね」
「ほら、僕って慈愛と無慈悲の両面を持ってる訳だから。本気で可哀想な子達には慈愛の面が強く出ちゃうんだよね。まあ、可哀想だけど相当やらかしてるシロ君に関しては相当無慈悲だけど」
「…で、ですよね」
「…でさ、僕って、はーとふるって言葉が好きなんだけどね」
「へー、なんか意外。可愛い言葉ですね」
「知ってる?はーとふるって、二つの意味があるんだよ」
「一つは主に使われている和製英語の、心温まるとか優しさに溢れた、みたいな意味だけど」
「もう一つの本来の英語読みのheartfulは、苦痛を与えるという真逆の意味になるんだ」
「そんな訳で両面を持つ僕だから、この言葉が大好きなんだよね」
「な、なるほど」
「ほら、この国って相当なアレだから、呪われた生や理不尽を受ける子も相当数いるじゃない」
「でもこの国やっぱりアレだから、そういう子も大半が助かるし」
「だから僕、このはーとふるな世界が大好きなんだ♪」
「…な、なるほど」
「そういう訳で、改めてよろしくね。転校生くんちゃん♪」
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