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第二章 二度目の異世界
31.遭遇
しおりを挟む「ルルそれ以上追求しないで……お願いします」
俺、居た堪れなくて泣きそうです。
〈? よく分からないけど、シューヤがそう言うならこれ以上聞かないわ〉
「ありがとう……」
ルルがこれ以上追求しないでくれたおかげで、俺は何とか生き延びた。
ルル様ありがとう!!!
しかしどうやらルルは魔力が見えるみたいだ。だから俺のお腹の中に溜まっているユリウスの魔力が見えたのだろう。
(ユリウスとヤったの丸分かりじゃないか)
恥ずかしくてまた泣きそうになるから、話題を変えよう。
「えっと……魔力があるなら俺も魔法が使えるってほんと?」
(元はユリウスの魔力だけど浸透してるのなら使えるかな?)
〈えぇ、一般的には使えるわ。でも魔力があっても魔法のセンスが無くて結果、宝の持ち腐れの人も居るから絶対とは言えないわね~〉
「センス……」
(冬真だったら魔法好きだしセンスが良さそうだな)
と、考えているとルルが提案してきた。
〈ねぇ、シューヤ。魔法が使えるか試してみましょうよ!〉
「え、試す? でも部屋の中だと危ないよ」
〈なら中庭に行きましょう♪ そもそもシューヤは部屋に閉じこもってばかりじゃない! ちゃんと日光浴しないと体に悪いわよ〉
「ユリウスと一緒に散歩してるよ?」
〈でもたまにでしょ? そんなのダメよ!〉
ルルは俺の手を取って外へ連れ出そうとする。
「でも、ユリウスが一人で外に出ないようにって言われてるから……」
そうだ。ユリウスは俺が一人で外に出るのを凄く嫌がる。ここはユリウスの離宮で凄く広い上、迷う自信しかないから心配してくれてるんだろう。だからたまに勉強の息抜きで外にある四阿でユリウスとお茶会してる程度だ。
〈アタシが居るから大丈夫よ!これでも上級妖精なのよ〉
ふふんっと、ルルは胸を張って言った。ルルは上級妖精になったんだ。凄い頑張ったんだな~と、思わずルルの頭を撫でた。
〈ちょっと、なによ〉
ルルが真っ赤になってた。可愛いな~
「じゃあ……ちょっと魔法が使えるか確認して、すぐ戻るなら」
それくらいなら大丈夫だよね?
〈! じゃあ早速行きましょう♪〉
嬉しいそうなルルに連れられて俺は中庭に出た。
◇◆◇
「火炎球!」
「水の大障壁」
「迅雷球」
…………………………………………あれ?
「ねぇ、ルルさん」
俺は背後で見守っていたルルを見た。
〈………どうやらシューヤは魔法のセンスがないみたいね〉
そんなあああ~~~~
俺は地面に膝をついて倒れこんだ。
「…………女神様は意地悪だ」
〈まぁ、シューヤには魔法のセンスがないってことがわかってよかったじゃない〉
「それ慰めになってないよぉ」
(はぁ……魔力があっても使えないんじゃ仕方ない。部屋に戻ろう)
そう思って立ち上がろうとしたら
「そこに居るのは、人間か。ははっ、俺は実に運が良い」
そうニヤニヤと笑いながら近づいて来たのは、第一王子のディルバルドだった。
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年末で仕事がバタバタしてるので、空いてしまうかもしれませんが、なるべく更新ができるように頑張ります。
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独占欲よき!!笑
ちい様
コメントありがとうございます。
独占欲は良いですよね〜
これからどんどんユリウスの独占欲が強くなります😊