アンバー・カレッジ奇譚

夕霧

文字の大きさ
上 下
1 / 2

ドルイドとエクソシスト「声劇台本」

しおりを挟む
ウィスカ・ハーパー
ウィスカはケルト語で水
アイルランド出身の僧侶ドルイド見習い。
魔力があり、樫の枝のステッキを用いて魔法を発動することができる。
イギリスのパブリックスクール、アンバー・カレッジに通う。
繊細で人見知り。自己主張しない性格。ベリルハウスステアマスター(16歳)

エドアルド・ヴァーリ
バチカン出身の祓師エクソシスト見習い。
エクソシズムの力の他に魔法を使いこなすことができる。
ウィスカの魔力を奪おうと画策する。
誰に対しても遠慮がなく、傲岸不遜。ジェードハウスステアマスター(16歳)

フラム・パスカル
ベリルハウスの寮長。
気さくで明るいみんなの頼れる寮長。第五学年の秀才(17歳)
良いものも悪いものも遠ざける人間お守り体質

ステアマスター
寮に所属する生徒の悩みを聞いて、監督生や寮長に働きかける権限を持った生徒のこと。学級委員のような存在。
主に生徒の要望を寮長や監督生に伝え、寮や学校の運営を回している。
文章内の表記はステアマスター

役名が無いところはフラム役の人がナレーションとして読む

()←の文章は状況説明なので読まなくて大丈夫

「()」←は心の声
+++

ここはイギリスのとある場所にあるパブリックスクール、アンバー・カレッジ。学園の東棟の渡り廊下からこの物語は始まる。

エドアルド「ベリルハウスのウィスカ・ハーパー、だな?」

ウィスカ「…そ、そうだけど…君は?」

エドアルド「エドアルド・ヴァーリ。お前に用がある」

ウィスカ「(ヴァーリって、確かジェードハウスの……。僕、ジェードハウスの生徒に何かしたっけ?)…用ってなに?」

エドアルド「個人的な用だ。悪いが礼拝堂まで来てくれ」

ウィスカ「え?う、うん……」

+++

ウィスカ「……それで、僕に話って?」

エドアルド「単刀直入に言おう。お前、僧侶ドルイドだろう?」

ウィスカ「…………え」

エドアルド「隠しているつもりなんだろうが、お前から魔力が漏れている。魔力の質から魔術師ではないと判断した。となれば、ケルトの呪術師、僧侶ドルイドだと当たりをつけた」

ウィスカ「どうして僕が僧侶ドルイドだと気付いたの?」

エドアルド「簡単だ、俺が祓師エクソシストだからだ」

ウィスカ「(祓師エクソシスト……まさかこんなに簡単に見破られるなんて……)確かに、僕はケルトの呪術師、僧侶ドルイドだ。祓師エクソシストが何の用ですか?」

エドアルド「お前の保有する魔力をもらう」

ウィスカ「え!?」

エドアルド「四元の大いなる精霊よ、我を守り、願いを聞きいれ給え!彼の者の内なる力を奪い去れ!奪うシッパーレ!」
(エドアルドの放った魔法がウィスカを包み込み、ウィスカの魔力を奪う)

ウィスカ「うわ!?」

ウィスカ「(この魔法…僕の魔力を奪う魔法だ!なんとかして、防がないと!)」
(ウィスカ、懐から樫のステッキを取り出す)

ウィスカ「ティル・ナ・ノーグに在りし、四大の王に乞う!我を守り、願いを聞き給え!」
(結界を張ってエドアルドの魔法を防ぐ)

エドアルド「結界か。学生といえど僧侶ドルイド。そう簡単に奪わせてくれないか」

ウィスカ「なんの目的だ!?どうして僕の魔力を奪おうとする!」

エドアルド「お前には関係ない。俺は力が欲しい。そのために魔力が必要なんだよ」

ウィスカ「意味がわからない。祓師エクソシストのくせに魔力を求めるなんて御法度じゃないのか?」

エドアルド「さっきも言ったぞ?お前には関係ないと」
(礼拝堂の外に人がいる気配を感じた二人)

エドアルド「人が来たか、見られると厄介だな。まぁいい。今日はこのへんにしておく。次はその溢れるほどの魔力、奪ってやるからな」
(礼拝堂を去るエドアルド)

ウィスカ「……どうしよう、僧侶ドルイドだってばれちゃった…。しかも、魔力奪われそうになるって……ますますどうしよう……」

+++

エドアルドがウィスカの魔力を奪おうとした日から3日経とうとしていた。ジェードハウスの自室でエドアルドは一人思案にくれていた。

エドアルド「(僧侶ドルイドの力を甘く見ていたな。普通の魔法じゃ防がれる…。もっと強力な魔法を使うべきか…?いや、使ったとして魔力の消耗が激しすぎる。もっと慎重になるべきだな…)」

エドアルド「綺麗な結界魔法だった…。魔力の保有量はこの学園の誰よりも高いだろう」

エドアルド「(いずれあの魔力を手に入れる。そして、新たな力を手に入れ、組織の頂点に君臨する)」

+++

一方その頃、ベリルハウス、ウィスカの部屋では…

(ウィスカ、両親に電話をかけている)
ウィスカ「…もしもし?父さん?実は…その…実家に帰りたいんだけど……。うん、ホリデーじゃないよ。ていうか、学校を辞めたい……。……え、だめ?……うん、うん……わかった。卒業までがんばる……」

(電話を切って)
ウィスカ「はぁ……どれだけ金がかかってると思ってるんだ、か……。わかってるよ。わかってるけど……。もうこの学校でやっていける自信がないよ……」

ウィスカ「(なぜか僧侶ドルイドだってばれちゃったし、魔力を奪うとかよくわかんないこと言われたし……。はぁ、うちに帰りたい……。そもそもなんであいつ、僕の魔力なんか欲しがるんだろう?意味がわからない……)」

(ウィスカの部屋をノックする音)

フラム「ハーパー。いるか?」

ウィスカ「います」
(フラム、部屋の中へ入る)

ウィスカ「どうしたんですか?パスカル寮長」

フラム「どうしたって、君を探しに来た。今日は寮長会議でステアマスターも来ることになっていたはずだけど?忘れた?」

ウィスカ「す、すみません!」

フラム「早く行くぞ。集まっていないのは君と俺だけだ」

ウィスカ「すぐ準備します!」

+++

アンバー・カレッジの生徒会室に着くとすでに別の寮の生徒が席に着いていた。

フラム「ベリルハウス、到着しました。遅れてすみません!」

エドアルド「ああ。パスカル先輩。まだジェードハウスとベリルハウスしかきていないので大丈夫ですよ」

ウィスカ「げ!?」

エドアルド「…人の顔を見て「げ!?」とは随分な挨拶だな。ハーパー?」

ウィスカ「ヴァーリ!?なんで君がここに!?」

エドアルド「なんで?ステアマスターが寮長会議に出席するのはいけないことか?」

ウィスカ「ステアマスター!?前回の会議ではジェードハウスのステアマスターは別の生徒だったはずじゃ……」

フラム「あれ?ハーパー知らない?ジェードハウスのステアマスターが新しい生徒になったって。通知書みたいなものがあったはずだけど……」

ウィスカ「………………ありましたね、そういうの」

フラム「てか、なに?ハーパーって、ヴァーリと知り合いだったの?」

ウィスカ「知り合いっていうか…」

エドアルド「そうなんですよ。授業で分からないところがあるというので、教えていたんです」

ウィスカ「は!?」

フラム「へぇ、そうなのか。初めての寮長会議で緊張するだろうが、ハーパーがいれば大丈夫そうだな」

ウィスカ「あの、寮長!?」

フラム「ヴァーリのフォローしてやれよー」
(フラム、自分の席にさっさと座ってしまう)

エドアルド「そういうことだ。寮長会議ではお手柔らかに頼むよ、ハーパー?」

ウィスカ「………………yes」

+++

寮長会議から1ヶ月後、ベリルハウス・寮長室ではウィスカと寮長のフラム・パスカルが書類整理に追われていた。

ウィスカ「…………もううんざりだ」

フラム「書類整理がか?それは俺もうんざりしているところだから、お互い様だな」

ウィスカ「え!?あ、違います!書類整理じゃなくて、ヴァーリのことで…」

フラム「…作業中に他のことを考えられる余裕があるのは羨ましいよ、ハーパー」

ウィスカ「す、すみません」

フラム「まぁいいさ。ヴァーリと喧嘩でもしたのか?」

ウィスカ「喧嘩というか…ちょっとしつこくて…」

フラム「しつこい?勉強の教え方が悪いのか?」

ウィスカ「そうじゃないですけど……(言えない。あの寮長会議から1ヶ月。会う度に睨みつけられ、3日に1回は呼び出されて魔力を奪われそうになってる、なんて。最近は無視してるけど……)」

フラム「教え方が悪いならその事をガツンと言ってやったらどうだ?案外直してくれるかもしれないぞ?」

ウィスカ「ガツンと……」

フラム「さて、世間話はこの辺にして作業進めるぞ。明日までには終わらせなきゃ」

ウィスカ「(……それって僕の平穏な学園生活を守るためには強硬手段も必要ってことだよね?……気は進まないけど、やってみるか)」

+++

翌日の夜、アンバー・カレッジ、礼拝堂の前。コートを着込んだウィスカの前に同じようにコートを着込んだエドアルドが姿を現した。

エドアルド「俺の呼び出しを無視しておいてそっちから夜の礼拝堂にこい、とはな。どういう風の吹き回しだ?」

ウィスカ「君に付き纏われるのは良い加減うんざりしてきたってこと。僕は僧侶ドルイドと気付かれずに平穏にこの学園を卒業したいんだ。そのために君に魔法での決闘を申し込む」

エドアルド「なるほど。それで条件はなんだ?」

ウィスカ「君が勝ったら僕の魔力をあげる。その代わり、僕が勝ったら金輪際僕に関わらないこと。これが条件だ」

エドアルド「良いだろう。…早速始めるか」

ウィスカ「決闘の合図はこのコインが地面に落ちた時。それでいいね」

エドアルド「ああ」

ウィスカ「行くよ」
(コインを真上にトスする。地面に落ちた瞬間、両者共に構える)

ウィスカ「ティル・ナ・ノーグに在りし、四大の王に乞う!我を守り、願いを聞き給え!炎の守護者よ、敵を薙ぎ払い我に守りの力を与えたまえ!いでよ、ジン!」
(火の精霊を召喚し、エドアルドを攻撃しつつ、自分に火の結界を張る)

エドアルド「四元の大いなる精霊よ、我を守り、願いを聞きいれ給え!炎を打ち消し、全てを飲み込む渦となれ!こい、ウンディーネ!」
(水の精霊を召喚し、火の魔法を打ち消す)

ウィスカ「…なかなかやるね」

エドアルド「そっちこそ。ここからは手加減しない!激流よ、全てを押し流せ!」
(水の礫がウィスカに襲いかかる)

ウィスカ「ジン!水を蒸発させて!」
(火の精霊の魔法で水の礫が全て水蒸気になって消える)

エドアルド「なっ!?水が全部消えた!?」

ウィスカ「火は水に弱いから消し止められると思った?残念だけど、ジンの力を甘く見てもらっちゃ困るな」

エドアルド「くそっ!ならば…!四元の大いなる精霊よ、我を守り、願いを聞きいれ給え!溢れ行く風よ、追い風となりその力を我が前に示せ!こい、シルフィード!」
(風の精霊を召喚する)

ウィスカ「ジンの力が吸い取られてる!?」

エドアルド「四元素において火は風を生み、風は水を生み出す。単純な自然循環だ。水よ、我が敵を押し流せ!」
(勢いを増した水の精霊の魔法がウィスカに襲いかかる)

ウィスカ「ティル・ナ・ノーグに在りし、以下略!いでよ、ノーム!」
(土の精霊を召喚し、水の魔法を打ち破る)

エドアルド「はっ!?以下略って……そんな魔法ありか!?」

ウィスカ「できるものは全部使わないとね!今度はこっちの番だ!ウィスカ!」
(召喚魔法なしで水魔法を放つ)

エドアルド「溢れ行く大河よ!我を守り給え!」
(水の精霊の魔法で水魔法を打ち消す)

エドアルド「くっ……重い!召喚魔法じゃないのに!」

ウィスカ「水は僕の一番得意な魔法だからね」

エドアルド「くそっ!調子に乗るなよ!まだ切り札はあるんだからな!」

フラム「はい、そこまで」
(フラムが現れる)

ウィスカ「寮長!?」

エドアルド「パスカル先輩!どうしてここに?」

フラム「どうしたもこうしたも、抜き打ちで点呼とったらハーパーがいないっていうので他の寮でも同じことがないか抜き打ち点呼取ってもらったんだ。そしたら、ベリルハウス、ジェードハウス共にステアマスターがいなくなっている、ということで先生たちも混じって捜索してたってわけ。そしたら、こんな現場に出くわすとはなぁ…」

ウィスカ「あの、寮長!このことは…」

フラム「言い訳無用!痛いごっこ遊びで夜中に喚く奴がいるか。厨二病患者め。ほら、とっとと自分たちの寮へ帰れ。ステアマスターの君たちなら反省文程度で済ませてやるから」

ウィスカ「痛いごっこ遊び………?」

エドアルド「厨二病患者……?」

フラム「なんだっけ?四元の大いなる……なんたらかんたら…みたいなやつが聞こえてきたんだよ」

エドアルド「(それ呪文なんだけど……)」

フラム「ハーパーに至っては、なにを持っているんだそれは」

ウィスカ「えっと…ステッキ、ですけど…」

フラム「ステッキ?そういうものは英国紳士になってから持つもんだ。第一、そんな短いのステッキとして機能しないだろう」

ウィスカ「(魔法のステッキなんだけどな……)」

フラム「短いステッキによくわからん呪文……お前ら二人してファンタジー映画の見過ぎじゃないか?」

エドアルド「……今日の勝負はひとまずお預けだ。こんな状態で決闘ができるとは思えない」(ヒソヒソと)

ウィスカ「同感。決闘はまた後日にしよう」(ヒソヒソと)

フラム「…ったく、ハーパーもヴァーリもそういう趣味があったとは知らなかったよ。いや、人の趣味は千差万別だ。俺が口を挟むことじゃないな」

ウィスカ「あの、寮長?別に僕たちは厨二病でも痛いごっこ遊びをしてたわけでもないんですが……」

エドアルド「おい!…(ヒソヒソと)一般人に魔法について説明するやつがあるか!」

ウィスカ「だって…寮長、誤解してるみたいだし……」

フラム「なにコソコソ話してるんだ?ほら、さっさと自分たちの寮に戻れ。帰ったら反省文な」

ウィスカ・エドアルド「はい……」

+++

翌日の朝、アンバー・カレッジの渡り廊下。
  登校するとチラチラとウィスカに視線をよこす生徒たちの姿があり、ウィスカは居心地悪いと感じながら教室への道を歩いていた。

ウィスカ「なんか…あちこちから視線を感じるような……」

エドアルド「ハーパー」

ウィスカ「げっ……ヴァーリ…」

エドアルド「人の顔を見て「げ」とはなんだ。……お前のせいだぞ」

ウィスカ「な、なにが……?」

エドアルド「この俺が……ジェードハウスの秀才と呼ばれたこの俺が!痛い厨二病患者だって噂が流れてるんだ!!」

ウィスカ「はぁ!?」

エドアルド「全部お前のせいだ!責任とれ!」

ウィスカ「そんなこと言われても……。そもそも最初にふっかけてきたのはそっちじゃないか!」

エドアルド「決闘場所をあんな人に見られる場所に設定したお前に責任がある!」

ウィスカ「なにも疑問に思わなかったくせによく言うよ!」

フラム「朝から元気だな、君たちは」

ウィスカ「寮長!」
エドアルド「先輩!」

フラム「早くしないとホームルームが始まるぞ?」

エドアルド「………先輩ですか?訳のわからない噂を流したのは」

フラム「さぁ、どうかな」

エドアルド「とぼけないでください!昨日の現場を見たのは先輩だけだし、一晩で学校中に噂が広まるわけないでしょ!」

フラム「俺は知らないよ。まぁ、でも…。昨日の晩、君たちを捜索してた寮長は俺だけじゃないし」

ウィスカ「他寮の寮長もいたってことですよね?」

フラム「寮長だけじゃなく、全寮の監督生もいたからなぁ…。俺じゃなくてそいつらから広まったのかも」

エドアルド「なっ……」

ウィスカ「ヴァーリ、どんまい」

フラム「ついでに言うと、ハーパー。広まってるのはヴァーリと君の噂だからな?」

ウィスカ「え?僕?」

フラム「ウィスカ・ハーパーとエドアルド・ヴァーリは厨二病で、夜な夜なお互いの趣味を理解した上で痛いごっこ遊びをしている、てな」

ウィスカ「は!?なんですかその噂!」

フラム「だから噂だって。俺は君らの名誉のために言っていない。だから広まったのは俺のせいじゃない。他の寮の寮長や監督生にちょーっとわかりやすく説明したくらいかな?」

ウィスカ「原因それじゃないですか!」

フラム「むしろ、ステアマスターの権威を剥奪されなかっただけ光栄に思え。夜中に勝手に抜け出したんだからな」

ウィスカ「それは、すみません……」

フラム「ヴァーリもだぞ?以後、軽率な行動は慎むように」

エドアルド「はい………」

フラム「じゃあな、本当に遅刻しないようにしろよ」
(フラム、立ち去る)

ウィスカ「君は祓師エクソシストじゃなくて悪魔だよ」

エドアルド「そっちこそ。僧侶ドルイドじゃなくて疫病神だな」

ウィスカ「………君とは仲良くなれない」

エドアルド「それはお互い様だ」

「完」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

聖女も聖職者も神様の声が聞こえないって本当ですか?

ねここ
ファンタジー
この世界では3歳になると教会で職業とスキルの「鑑定の儀」を受ける義務がある。 「鑑定の儀」を受けるとスキルが開放され、スキルに関連する能力を使うことができるようになり、その瞬間からスキルや身体能力、魔力のレベルアップが可能となる。 1年前に父親を亡くしたアリアは、小さな薬店を営む母メリーアンと2人暮らし。 3歳を迎えたその日、教会で「鑑定の儀」を受けたのだが、神父からは「アリア・・・あなたの職業は・・・私には分かりません。」と言われてしまう。 けれど、アリアには神様の声がしっかりと聞こえていた。 職業とスキルを伝えられた後、神様から、 『偉大な職業と多くのスキルを与えられたが、汝に使命はない。使命を担った賢者と聖女は他の地で生まれておる。汝のステータスを全て知ることができる者はこの世には存在しない。汝は汝の思うがままに生きよ。汝の人生に幸あれ。』 と言われる。 この世界に初めて顕現する職業を与えられた3歳児。 大好きなお母さん(20歳の未亡人)を狙う悪徳領主の次男から逃れるために、お父さんの親友の手を借りて、隣国に無事逃亡。 悪徳領主の次男に軽~くざまぁしたつもりが、逃げ出した国を揺るがす大事になってしまう・・・が、結果良ければすべて良し! 逃亡先の帝国で、アリアは無自覚に魔法チートを披露して、とんでも3歳児ぶりを発揮していく。 ねここの小説を読んでくださり、ありがとうございます。

愚かな父にサヨナラと《完結》

アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」 父の言葉は最後の一線を越えてしまった。 その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・ 悲劇の本当の始まりはもっと昔から。 言えることはただひとつ 私の幸せに貴方はいりません ✈他社にも同時公開

【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?

つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。 平民の我が家でいいのですか? 疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。 義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。 学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。 必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。 勉強嫌いの義妹。 この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。 両親に駄々をこねているようです。 私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。 しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。 なろう、カクヨム、にも公開中。

伯爵様の子供を身篭ったの…子供を生むから奥様には消えてほしいと言う若い浮気相手の女には…消えてほしい

白崎アイド
ファンタジー
若い女は私の前にツカツカと歩いてくると、「わたくし、伯爵様の子供を身篭りましたの。だから、奥様には消えてほしいんです」 伯爵様の浮気相手の女は、迷いもなく私の前にくると、キッと私を睨みつけながらそう言った。

愛していました。待っていました。でもさようなら。

彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。 やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。

弓使いの成り上がり~「弓なんて役に立たない」と追放された弓使いは実は最強の狙撃手でした~

平山和人
ファンタジー
弓使いのカイトはSランクパーティー【黄金の獅子王】から、弓使いなんて役立たずと追放される。 しかし、彼らは気づいてなかった。カイトの狙撃がパーティーの危機をいくつも救った来たことに、カイトの狙撃が世界最強レベルだということに。 パーティーを追放されたカイトは自らも自覚していない狙撃で魔物を倒し、美少女から惚れられ、やがて最強の狙撃手として世界中に名を轟かせていくことになる。 一方、カイトを失った【黄金の獅子王】は没落の道を歩むことになるのであった。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

仰っている意味が分かりません

水姫
ファンタジー
お兄様が何故か王位を継ぐ気満々なのですけれど、何を仰っているのでしょうか? 常識知らずの迷惑な兄と次代の王のやり取りです。 ※過去に投稿したものを手直し後再度投稿しています。

処理中です...