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伝わる気持ち6
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「ドイツか。ドイツは行ったことないな。ヨーロッパはイタリアとフランス、スペインしか行ったことないんだ」
「デザイナーさんだとやっぱり、その関係で行くんですか」
「そうです。遊びで行ったのはスペインだけですね。イタリアでブランドを見て回って、フランスはパリコレ行ったり新進気鋭のデザイナーのお店を覗いたりしてしまって」
「格好いいなぁ。イケメンでデザイナーとか、前世でどれだけ徳を積んだらそうやって生まれられるんですか」
「そんなことないですよ。普通です」
「それが普通だったら俺なんてどうなるんですか、ただのサラリーマンなのに」
「そういう涼だって証券マンだろ。頭良くなきゃできないんじゃない?」
「証券マンですか。株とか難しそうだな」
「世界の情勢見てたらわかりますよ」
「情勢に敏感じゃないと無理そうですよね。僕なんて普段なんとなくニュース見てるだけだから」
大輝の名前が出たからどうなるかと思ったけど、なんだか仕事に話しに流れて行ったので内心ホッとする。2人は話しに夢中になっているし、他のお客さんは帰ってお客さんは2人だけになったから、俺も自分にコーヒーを淹れる。今日はブレンドが少し余ったのでブレンドを淹れる。
デザイナーも証券マンも大変だと思うけどな、とコーヒーを飲みながら、ふとこぼす。
「カフェオーナーも大変だと思うけど」
俺が小さくこぼしたことは優馬さんにはバッチリ聞こえていたみたいだ。
「コーヒーの色んな銘柄の特徴覚えて、焙煎して、淹れて。それだけじゃなくケーキまでオリジナルで出してるでしょう」
「カフェで働くのだって色んな資格あるんだろ」
「俺はコーヒーマイスターとインストラクターだけだよ」
「でも、大学の頃、かなり厳しく仕込まれたって言ってただろ」
そう。大学生の頃、俺が師と仰ぐ正門誠也さんに厳しく特訓を受けた。正門さんは全国で数十人しかいないコーヒー鑑定士だ。専門学校の講師よりも正門さんの方がレベルが上で、学校では教わらないようなことも実地で教わることができた。この年でカフェを開けたのは正門さんがいたからだと思っている。
「師匠はね、学校より厳しかったかな」
「俺も何度か飲みに行ったけど、確かに美味しかったよ」
「だろ? 俺はまだ師匠には追いつけないよ」
「そんなに美味しいんだ?」
「美味しかったですよ。って湊斗の店で言うのもどうかと思うけど」
「もう他のお客さんいないし、ほんとのことだからいいよ」
「湊斗くんのコーヒー美味しいと思うんだよね、僕」
「湊斗は正門さんの次に美味しいですよ」
「だよね。コーヒーが好きで色々なところで飲むけど、湊斗くんのコーヒーが一番美味しいと思っているんだ。でもその湊斗くん以上っていう人のコーヒーは一度飲んでみたいな」
間に俺を挟んでではあるけれど、涼と優馬さんは結構話しがあうみたいだ。俺が口を挟まなくても2人だけで会話は弾んでいっている。
「今度行ってみてください。ここから3駅行った先なのでそんなに遠くないですよ」
「そうなんだね。でも、涼さんもコーヒー好きなんですね」
「ええ。学生時代は湊斗と一緒に色々なところでコーヒー飲んできたので」
そういって涼と優馬さんの会話は続く。これ、涼は優馬さんのこと気に入るんじゃないかな。そうなったら涼はなんて言うだろうか。そんなことを考えながら2人の話しを聞いていた。
「デザイナーさんだとやっぱり、その関係で行くんですか」
「そうです。遊びで行ったのはスペインだけですね。イタリアでブランドを見て回って、フランスはパリコレ行ったり新進気鋭のデザイナーのお店を覗いたりしてしまって」
「格好いいなぁ。イケメンでデザイナーとか、前世でどれだけ徳を積んだらそうやって生まれられるんですか」
「そんなことないですよ。普通です」
「それが普通だったら俺なんてどうなるんですか、ただのサラリーマンなのに」
「そういう涼だって証券マンだろ。頭良くなきゃできないんじゃない?」
「証券マンですか。株とか難しそうだな」
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デザイナーも証券マンも大変だと思うけどな、とコーヒーを飲みながら、ふとこぼす。
「カフェオーナーも大変だと思うけど」
俺が小さくこぼしたことは優馬さんにはバッチリ聞こえていたみたいだ。
「コーヒーの色んな銘柄の特徴覚えて、焙煎して、淹れて。それだけじゃなくケーキまでオリジナルで出してるでしょう」
「カフェで働くのだって色んな資格あるんだろ」
「俺はコーヒーマイスターとインストラクターだけだよ」
「でも、大学の頃、かなり厳しく仕込まれたって言ってただろ」
そう。大学生の頃、俺が師と仰ぐ正門誠也さんに厳しく特訓を受けた。正門さんは全国で数十人しかいないコーヒー鑑定士だ。専門学校の講師よりも正門さんの方がレベルが上で、学校では教わらないようなことも実地で教わることができた。この年でカフェを開けたのは正門さんがいたからだと思っている。
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「俺も何度か飲みに行ったけど、確かに美味しかったよ」
「だろ? 俺はまだ師匠には追いつけないよ」
「そんなに美味しいんだ?」
「美味しかったですよ。って湊斗の店で言うのもどうかと思うけど」
「もう他のお客さんいないし、ほんとのことだからいいよ」
「湊斗くんのコーヒー美味しいと思うんだよね、僕」
「湊斗は正門さんの次に美味しいですよ」
「だよね。コーヒーが好きで色々なところで飲むけど、湊斗くんのコーヒーが一番美味しいと思っているんだ。でもその湊斗くん以上っていう人のコーヒーは一度飲んでみたいな」
間に俺を挟んでではあるけれど、涼と優馬さんは結構話しがあうみたいだ。俺が口を挟まなくても2人だけで会話は弾んでいっている。
「今度行ってみてください。ここから3駅行った先なのでそんなに遠くないですよ」
「そうなんだね。でも、涼さんもコーヒー好きなんですね」
「ええ。学生時代は湊斗と一緒に色々なところでコーヒー飲んできたので」
そういって涼と優馬さんの会話は続く。これ、涼は優馬さんのこと気に入るんじゃないかな。そうなったら涼はなんて言うだろうか。そんなことを考えながら2人の話しを聞いていた。
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