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交差する想い4
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それからは、食事の美味しいお店の話しになった。優馬さんも食べることが好きらしく、時間のあるときは色々なお店を回ったりするらしい。それは好きなコーヒーに対してもそうで、色々なカフェに行ったりしていると言う。その中でコーヒー専門店としては俺の店が一番だとお世辞でも嬉しい言葉を言ってくれる。でも、カフェ巡りもしてみたいね、とも言われる。カフェ巡りはお店を開いてからはできていないけど、大学時代は色々なお店をまわっていたので、カフェ巡りも悪くない。
だけど、俺がその提案に乗ってもいいのだろうか、と思ってしまう。俺はまだ大輝が好きだし、待っている。来年の誕生日こそは迎えに来て欲しいと思っている。そんな俺がいいのだろうか。それでも、優馬さんの色々な面を知れば優馬さんのことを好きになることもあるのだろうか。
「湊斗くん?」
そんなことを考えていたら、優馬さんに名前を呼ばれていたことに気づいた。
「難しい顔してたけど大丈夫?」
「え? あ、いえ、大丈夫です。あ、もうここまできてたんですね」
「うん。だからここからナビゲートして貰いたくて」
「このまま真っ直ぐ行って、定食屋の手前で右折してください」
「こんなところに定食屋ってあったんだね」
「結構美味しいですよ。おすすめです」
「そうなんだね。じゃあ一度食べてみたいな。あ、そこかな、曲がるの」
「そうです。ここを曲がってまたしばらくまっすぐ行くと突き当たりになるので、そこで止めてください」
「突き当たり……あぁ、そこか」
「はい。その右側のマンションなんで。ありがとうございました」
車が止まり、降りる。電車だとそれなりの時間がかかるけれど、車ではあっという間に感じた。それは道路の方がまっすぐ行けるのと話しをしていたからだろう。
「わざわざ送ってくれてありがとうございました」
「いや、こちらこそ一緒に食事できて、色々話せて良かったよ。あ、連絡するのにメッセージアプリのID教えて貰ってもいい?」
「あ、はい」
ズボンのポケットからスマホを取りだし、メッセージアプリを立ち上げ、優馬さんのスマホに表示されたQRコードを読み取る。これでIDの交換だ。
「ありがとう。なんでもないようなこともメッセージ送っていい?」
「構いませんよ。ただ、返事するの遅くなっちゃいますけど」
「お店があるもんね。まぁ、僕がお店行くこともあるし」
「お待ちしています」
「うん。じゃあ今日はありがとう」
「いえ。こちらこそありがとうございました。おやすみなさい」
「あ、湊斗くん。僕は、ずっと君と過ごせたらって思ってるよ。もし、彼を待っていて辛いのなら、僕を利用して。僕はそれでも嬉しいから。お休み」
優馬さんの言葉に俺は何も言えずにマンションに入った。優雅に動くエレベーターのボタンを連打して7階へあがり、一番奥の701の鍵を開けて中へ飛び込んで玄関ドアに背をあずけ、そのまま座り込んでしまう。
優馬さんと過ごす時間は楽しかった。海で散々考えていた大輝のことも優馬さんといるときは楽しくて考えなかった。そう、楽しいと思ったのだ。”利用していい”と言ったのは、恐らくそれに気づいたからだろう。でも、だからと言ってその言葉通りに優馬さんを利用するだなんてことはできない。でも、一緒に食事に行こうと約束した。それは利用することになるんだろうか。わからない。いや、でも、友人とだって食事に行く。ということはそれは利用したことにはならないのかもしれない。最後に優馬さんに言われた言葉で頭がいっぱいで、どこまでがセーフなのか考える。一切断るしかないのかな。でも、それじゃあ失礼なのかな。玄関先でそんなことを考えた。
だけど、俺がその提案に乗ってもいいのだろうか、と思ってしまう。俺はまだ大輝が好きだし、待っている。来年の誕生日こそは迎えに来て欲しいと思っている。そんな俺がいいのだろうか。それでも、優馬さんの色々な面を知れば優馬さんのことを好きになることもあるのだろうか。
「湊斗くん?」
そんなことを考えていたら、優馬さんに名前を呼ばれていたことに気づいた。
「難しい顔してたけど大丈夫?」
「え? あ、いえ、大丈夫です。あ、もうここまできてたんですね」
「うん。だからここからナビゲートして貰いたくて」
「このまま真っ直ぐ行って、定食屋の手前で右折してください」
「こんなところに定食屋ってあったんだね」
「結構美味しいですよ。おすすめです」
「そうなんだね。じゃあ一度食べてみたいな。あ、そこかな、曲がるの」
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「突き当たり……あぁ、そこか」
「はい。その右側のマンションなんで。ありがとうございました」
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「わざわざ送ってくれてありがとうございました」
「いや、こちらこそ一緒に食事できて、色々話せて良かったよ。あ、連絡するのにメッセージアプリのID教えて貰ってもいい?」
「あ、はい」
ズボンのポケットからスマホを取りだし、メッセージアプリを立ち上げ、優馬さんのスマホに表示されたQRコードを読み取る。これでIDの交換だ。
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「構いませんよ。ただ、返事するの遅くなっちゃいますけど」
「お店があるもんね。まぁ、僕がお店行くこともあるし」
「お待ちしています」
「うん。じゃあ今日はありがとう」
「いえ。こちらこそありがとうございました。おやすみなさい」
「あ、湊斗くん。僕は、ずっと君と過ごせたらって思ってるよ。もし、彼を待っていて辛いのなら、僕を利用して。僕はそれでも嬉しいから。お休み」
優馬さんの言葉に俺は何も言えずにマンションに入った。優雅に動くエレベーターのボタンを連打して7階へあがり、一番奥の701の鍵を開けて中へ飛び込んで玄関ドアに背をあずけ、そのまま座り込んでしまう。
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