ダークオベリオン ~剣と魔法が支配する世界~ 

詩樹

文字の大きさ
1 / 26
第1章 始まりの地 「和人編」

魔法の国ヴァリアス「和人編」

しおりを挟む
俺の名前は柊和人。
で、こっちが幼なじみの観音寺涼音。
美術部で、主にラノベ読んだり、同人誌を作ったり、フィギュアを集めたりコミケに行ったりするヲタクだ。
涼音は中学時代から続けている剣道を続けている。大会でも良い成績を収めていて、高校では2年生でありながらも剣道部の主将をしている。
俺たちはVRゲーム機に夢中になっていた!
まぁどこにでもいる高校2年生だ。
あのゲームを手にするまでは・・・・・
「おぅ!涼音、やっと手に入れたよ!例のゲーム!2つ予約しといたから、おまえの分も買ってきてあるから一緒にやろうぜー」
和人はVR機器にセットするSDカード状のソフトを涼音に渡した。
「えー、マジでか!私も3か月もの間、待ち続けていたんだよねー、丁度明日から夏休みだし、夜20時に垢作って速攻でフルダイブするから」
そう、このゲームをプレイするまでは、どこにでもいる高校生・・・・・だった。
「20時な、了解。垢作っても分からなくならないようにさ、垢ネームは本名にしとくはー」
「んー、本名かー。まぁいっか。私も涼音にするわ」
そのゲームの名は「ダークオベリオン~剣と魔法が支配する世界~」

「私、剣道部だしさ、フルダイブで剣士になりたかったんだよねー。和人は?」

「俺かー、運動音痴なのは、おまえも知ってるだろ?だから魔法使いに決まってるじゃん」

そして20時・・・

二人はライン通話して待ち合わせ場所を決めて、ゲームをすることになった・・・・・わけなんだが。

「よしっと、セット完了。涼音もオッケー?」

「うん、準備おっけーだよ。今からダイブするから通話切るわ。待ち合わせ場所は、えーっと、パッケージに載ってる、噴水の前ねー」

通話を切って、そして二人は同時にログイン!
眩い光が起きて上空から落下される感じ。

「いててて、ってここどこよ?パッケージと違くね?バグ?とりあえず、涼音を探さないとだな・・・って言ってもどこに行けばいいんだろ?遠くに城が見えるけど、城下町かなかな~。とりあえず、そこに行けば噴水はあるのかな」

和人は自分自身を見てみると一見して皮の鎧とマント姿に、てには杖を持っていた。
周りを見渡しても、パッケージとは全く違っていた。

「違う場所にログインしちゃったのかな~。でも、この格好って魔法使いっぽくね?」

自分の姿に少し盛り上がっていた。

一方、涼音はというと。

「あいたたた、ここどこー?パッケージと全く違うじゃん!まあ、一応、剣と鎧は装備してるけど、風景?というか世界観がなんか違くない?とりあえず、和人を探すか~」

まだ二人は気づいていなかった。
ここが異世界だってことに。
二人は自分たちが異世界に召喚されてしまったことに気づかないまま、彷徨い始めるのだった。

この世界は、800年もの間、争いが起こっているのだった。
剣の王国「デュランダル」
そして魔法の王国「ヴァリアス」

涼音は剣の国、デュランダルへ。
そして、和人は魔法の国ヴァリアスへとそれぞれ召喚されていた。
その事実を、まだ二人は知らない。
戦争の目的はそれぞれの大国が持つ秘宝の奪い合いらしい。
なんでも、その二つの秘宝が揃うと強大な力を発するという伝承があった。
それぞれの国に分かれてしまった二人は、大戦争の戦火の中でどう生き抜くのか。
彼らの運命は果たしてどうなるのだろうか。
和人は魔法の国ヴァリアスへと召喚されていた。
周りは森と湖が見える。見渡すと美しい光を放っている魔法陣が広がっていた。

「こういう設定なのかな?なんか魔法陣の真ん中にいるんだけど、チュートリアル?」

彼は驚きながらも、魔法使いとしての力を試すべく杖を手に取る。
そこにはさまざまな魔法の本が並んでおり、彼は興奮しながら一冊の本を手に取って開いた。
しかし、彼が読み始めると、本から奇妙な光が放たれ、和人はその光に包まれてしまった。

「おぉ!なんじゃこりゃ~。全身が光ってる・・・けど、嫌な感覚じゃあないな。これも設定?チュートリアル?」

あまりの眩しさに目を閉じて、気がつくと、和人は見覚えのない場所に立っていた。
彼の周りには森が広がり、美しい光が木々の間から差し込んでいた。
彼は自分がどこにいるのか理解できず、戸惑いながらも前に進む。
和人は遠くの方に見える城を見つめていた。

「森の中、そして遠くには城?城下町でもあるんかな?」

二人はそれぞれの大国で新たな冒険が始まることを知らずに、自分たちの運命に逆らうことができるのか、そして秘宝を巡る戦いにどう立ち向かうのかを考えながら、未知の世界に足を踏み入れたのであった。

「ここは一体どこなんだろう・・・」
和人は不思議そうに周りを見回した。
森の中に立っている彼は、美しい光景に心を奪われていた。

すると、突然風が吹き、木々がざわめき始める。
和人は身を固くし、不安を感じながらも前に進む。
すると、彼の目の前に美しい湖が広がっていた。
湖の中には何かの力が宿っているのか、キラキラと輝く粒子が舞い上がっていた。
和人はその景色に魅了され、湖のほとりに近づく。

「すげーな、これ。なんか外国に来た観光地みたいだな、どれどれ」

和人は驚きと興味を抱きながら湖の水面を覗き込んだ。
すると、湖からは微かな声が聞こえてきた。

「異世界から召喚されし者よ、我が力をその杖と身体に魔力を宿しましょう・・・」

湖の水面から現れた美しい女性の声が和人に語りかける。
彼は一歩後ずさり戸惑いながらも、その声に従って湖の中へ手を差し伸べた。
その瞬間、和人の手に持っていた杖が輝く魔法の杖が変化をした。
変化し杖には真っ赤なルビーのような宝石が埋め込まれていた。
彼は驚きながらも、その力強さに心を奪われる。

「おぉ!杖が変形したぞ?これが、本当に魔法の杖なのか?」

和人は自問するが、杖からは確かな魔力の波動が感じられた。
そして、突如として和人の体に前違う何かが、強大の力が内から溢れ出てくるほどのものだった。
体内の奥深く、心の深層に魔力が宿り始める。
彼の体が震え、まるで新たな力が目覚めるかのようだった。

「これが、魔力の力?・・・!」

和人は自身の変化に驚きながらも、興奮と喜びを感じていた。
しかし、その時、湖の水面に映し出された景色が一変する。
闇の影が湖を覆い始め、湖の中から魔物の姿が現れた。

「召喚されし者よ、我が力を使い、試練を乗り切って見せなさい」

女性の声が和人に囁く。
和人は杖を握り締め、覚悟を決める。
彼の心の中には、友人である涼音との約束があった。
彼はこの試練を乗り切り、涼音と再会するために戦うことを決意する。

「涼音、待っていてくれ。必ず戻ってくるから!」

和人の身体が光に包まれ、湖の中へと吸い込まれていった。
湖の中には古びた神殿があり、扉の前に誘導されると神殿の扉が開いた。

「この古代より建てられし神殿には魔物が住みついているわ。これを倒すことがわか師からの試練なのです。さぁ、あなたに授けし力で見事試練を乗り切って見せなさい」

暗闇の神殿に入ると壁から次々と火かつき、辺りを照らしていった。
和人は明るく明るくなっていく様を見つめてから、神殿の奥深く間で歩いていくと、扉があり、目の前に立つと扉が重い音を立てながら開いた。
そして、周りを見ると無数の石像と玉座には大きな石像があった。

「なんだろ、これ?魔物の石像?一番奥にでかい石像が見えるな」

次々と石像がひび割れてうめき声をあげている。

「あなたの力を持って戦いなさい。これが、あなたに与えられし試練なのです。あの魔物たちをすべて倒して見せなさい」

石化が解けた魔物たちが、和人を睨みつけるとゆっくりと歩み寄ってきた。
魔物との激しい戦いが始まったのである。
和人は魔法の杖を振りかざし、心の中に響き渡る呪文を詠唱し、強力な炎の魔法を放つ。

「すごっ!今のはファイアーボールってやつかな?なんかゲームのRPGで見たことあるし・・・雑魚っぽい魔物なら一撃で焼き尽くすことが出来るのか~」

和人は杖に意識を集中して更に魔力を込め、杖を振り上げると更に大きな炎の球が現れた。
魔物たちは和人の攻撃に抗いながらも、彼の力に圧倒されていく。
和人は剣を振るう魔物の攻撃を避けながらも一体ずつ倒していくが、その戦闘中に彼はふと思い出す。

「涼音はどうしているんだろう・・・」

彼は心配しながらも、自分の使命に集中することを決める。
魔物との戦いは激しさを増し、和人の周りには魔法の赤き光と魔物たちの叫び声が響き渡る。
彼は魔法の力を駆使し、魔物をを次々と倒していく。

「はぁはぁ・・・めっちゃ疲れてきた。これがゲームで言うところのMPの消費ってやつかな」

また心の中に声が聞こえてきた。

「あなたはまだ真の力を解き放っていないわ。もっと意識を集中して大気中からマナを吸収するのよ。そして、最後に残ったあの魔物を倒すのよ。大丈夫、あなたならたやすく倒せるわ」

しかし、その中でも和人の心には、涼音への思いが募っていく。
彼は涼音との約束を忘れずに、力を振り絞って玉座から立ち上がって襲ってくる巨大な魔物と対峙した。

「でかっ!俺の倍近くあるじゃん!あんなの倒せんのか?」

和人は後ずさりしながらも心の聞こえてきた言葉を思い出し、意識を集中してマナの回復を試みた。
巨大な魔物に、幾度となく炎の魔法を繰り出し魔物の巨大な斧の攻撃を避けながら、炎の魔法を繰り出し、激しい戦闘をしていた。

「でかい割には動きが早いし、このままだと、じり貧だな。もっと意識を集中して力を貯めて一気に勝負を決めるしかないんだが、硬くて攻撃が通っているのかもわからんし」

一旦、後退し意識を集中してマナを吸収していると、和人の全身が煮えたぎるような炎に包まれ、呪文を詠唱して一気に杖を振り上げると全身にまとっていた炎が杖の先に集約されていった。

「これでとどめの一発を決めてやるぜ!身体が硬いなら・・・これしかない!」

一気に魔物に向かって突き進むと斧を振り上げると同時に咆哮した。

「ここだ!食らいやがれ!」

和人は強力な炎を宿した杖を魔物の口に突っ込み、再度、詠唱と共に口の中に魔法を放った。
激しい戦闘の末、和人はついに魔物たちを打ち倒した。
彼は息を切らしながら湖のほとりに座り込み、力尽きた体を休める。

「良く試練を乗り越えましたね。あなたの懐にある魔法の書には炎を宿す数々の魔法を習得できるわ」

和人は、さっき拾った一冊の古い本を手に取って眺めていた。
心の声の主は、どうやら炎をつかさどる女神だったらしい。
炎・水・風・土・闇・光。それぞれの女神がいるらしい。
和人が偶然手に取ったのは炎の書だったらしい。

「涼音のことが心配だな。たぶんどこかに飛ばされて困ってるんだろうな・・・って待て待て。さっき異世界から召喚されしとかなんとか言ってなかったか?もしかして、ここってゲームの中じゃなくて異世界ってやつか?なんかラノベで読んだことあるけど・・・」

と和人は心の中で何とも言えぬ思いで呟いた。
そして、再び立ち上がり、彼は新たな冒険へと歩を進める決意を固めたのであった。
城下街を目指して歩いているときに、ふと気づいた事があった。

「異世界か~。さっき受けた攻撃もリアルに痛かったしな~。って、金ねぇし。腹減ったし、宿にも泊れないし・・・困ったな文無しだ~」

そうこう考えているうちに城下町に着いた。
そこはとても賑やかで、色んな店があった。
見たことのない果実に、ダチョウみたいなのに乗って荷を運んでいる人やラノベで見たようなエルフっぽい人や獣人っぽい人?がちらほら見えた。
初めて見る光景に、心躍らされていた。

「とりあえずわっと、お金を何とかしないと、まずいな。なんか周りから肉の焼ける美味しそうな匂いするし。」

途方に暮れて歩いていると、人だかりができている光景が目に入った。
何やら、みんなは掲示板を見ているようだった。

「なんだろ?みんな集まって、なんか見てるな。ちょっと俺も見てみよっと。ちょっと、ごめんなさいね~」

人だかりの隙間から、割り込むように入っていくと木製の掲示板に何か書いてあった。

「えーっと、国王、直属の魔法兵団よりの報告?って書いてある。
続きはっと、来たるデュランダルとの戦いにおいて、わが軍は新しい新兵を募っている。腕に自信のある者がいれば、闘技場にて、試合をし、その腕前を披露してほしい!優勝者には、金貨100枚、城内に住む権利と、食事付き、高待遇でわが軍に迎え入れたい。腕に自信のある者よ、闘技場へ募るのだ」

和人は、興味津々に読んでいた。
なんでも、敵国と対抗するために軍の強化をしたいらしい。

「なるほど、これは参加するしかないでしょ。優勝すれば金貨100枚に部屋と食事まで用意してくれるってか。その闘技場は魔法VS魔法になるんだろうな~」

和人は申込書を1枚取って、参加資格を得るために城内に向かった。
募集場所は城内の一角に建てられた場所で受付をしているらしい。
道を聞きながら、和人は募集場所にたどり着き、申込書に記入して参加することになった。

和人は身を引き締め、募集場所に向かった。
受付のテーブルには数十人の参加者が列をなして待っていた。

「ご参加がご希望ですね。では、あなたの名前と得意魔法をご記入くださいませ」

和人は名前を告げると、受付の城の召使らしき女性に記入した用紙を手渡した。

「柊和人さん、了解です。試合は明日の午後に行われます。準備は整えておいてくださいませ」

和人は頷き、募集場所を後にした。明日の試合に向けて、練習を重ねる必要がある。
戦闘は試練の時以来していないし、今回は魔法同士の対戦になることはわかっていた。
相手がどんな魔法を使ってくるのかもわからずに不安がよぎるが、和人は自分の力で試合に勝ち、涼音と再会するために頑張ることを決意した。

翌日の早朝、和人は闘技場に到着した。
会場には多くの観客が集まり、まるでお祭り気分のように賑やかな雰囲気が漂っていた。

「さて、これから俺の試合が始まるな。緊張するけど、頑張って勝ち上がらないと。何試合か観戦しててある程度は参考になったし、魔力を高める練習もしてきたし、この本も読んで、新たな魔法も手に入れたし、何とかなるかな。喧嘩はめちゃ弱いけど、別に殴り合いをするわけじゃないし、試練で力も与えてもらったし、やってみないとわからないけど頑張るしかないな。そういえば、涼音がいつも言ってたっけな。戦いは間合いが大事なのよって」

和人は自分の番が来るまで待っている間、他の試合を観戦していた。
魔法の使い手たちが激しい戦いを繰り広げている様子に、和人は興奮を覚えた。

そして、ついに和人の試合の時間が迫ってきた。
彼は闘技場の中央に立ち、相手選手と対峙する。

「よし、一発気合入れて勝ち抜いていかないと!こいつはさっき試合で見たし、使う魔法も分かってるし何とかなりそうだな」

和人は杖を掲げ、魔力を込めながら詠唱をした。相手も同じように準備をしている。そして、司会者の合図とともに試合が始まった。

双方が激しく魔法を放ち合い、会場は熱気に包まれた。
和人は俊敏さを付与する魔法を自身に予めかけておき、炎の魔法を駆使し、素早さと炎の魔法で相手を圧倒する。

「試練の時の魔物より弱いし、絶対に負けられない!負けたら涼音に会えないどころか、下手したら死んでしまうわ」

隙を見てマナの回復をしながら、次の攻撃のために詠唱をしながら一気に相手に詰め寄った。

和人の気合が次第に力を与え、彼は次々と相手を倒していく。
観客たちは和人の勇姿に感動し、拍手と歓声を送った。
一戦ごとに確実に強さを増していき、ついに決勝戦にまで勝ち進めることができた。

「こいつ、何度も試合で見たやつじゃん。確か、めちゃ強かったやつだ。使う魔法は、確か幻影魔法と闇の魔法だったっけか。突然消えたり現れたりして相手を翻弄してたっけな。でも、戦法は毎回似たり寄ったりで単純だったから、幻影魔法さえ気を付ければ何とかなるかな~」

試合が始まり、見てきた戦術とは違って、かなりの強敵。
相手の幻影魔法に翻弄され、次から次へと繰り出される闇の魔法に苦戦していた。

「はぁはぁ・・・こいつ、今までの試合では手を抜いていたのか?こいつの試合は何度か見てきたけど、詠唱が早い!どれくらい時間がたったんだろう。大分疲れてきた。幻影魔法で消えたりなんなりで背後に現れるし、攻撃も早いし、マナを回復する余裕がないな」

自分に喝を入れて杖にありったけの魔力を込め、自信に炎を身にまとった。

「昨日、本を読んで実践してみたアレやってみっか。ふらふらになるからできれば使いたくないけど、倒すにはその方法しかないな。」

激しい炎に包まれている和人を見て、相手の動きが止まった。
杖を持つ手を上に掲げ、長い詠唱を唱え始めた。
更に身を包む炎の勢いが増していき、相手はそのさまを見てたじろいでいた。
じりじりと間を詰めていくが、和人の姿を見て攻撃をためらっていた。
詠唱は数分間続けて唱えていた。
全身を纏っていた炎が和人の頭上に大きな火球へとなっていった。

「食らいやがれっ!インフェルノー!!」

火球が竜巻状になり、龍の形となり、たじろぐ相手を食らいつくした。
相手は見たこともない魔法にみう土器が取れずに、炎に包まれ、そして相手は倒れて難とか和人は勝利を収めた。
会場は大いに沸き立ち、和人の名声は一気に広まった。
試合後、和人は優勝者として城内の特別な部屋に案内された。
部屋の中には快適なベッドと食事が用意されていた。

「やった!金貨100枚と、城内に住む権利いただきっ。にしても疲れ果てた~」

和人は喜びを隠せなかった。

「変わった料理だったけど、なんか美味かったな~。インフェルノでフラフラだし、とりあえず寝るか~」

ふかふかのベッドに横たわったが、しかし、喜びの中にも心配が入り混じっている。
思い悩む和人は、涼音との再会を願いながら、疲れ果てた和人は寝入ってしまった。
そして、翌朝・・・ドアを叩く音に目を覚まし、寝ぼけ顔でドアを開けると、白の兵士たちが数人いた。
兵士たちが言うには、国王に謁見してほしいそうだ。
何やら話があるようで、まだ寝ぼけながらも兵士たちに連れられて国王の間に案内された。
兵士が扉を開けると大広間の奥の玉座に国王が座っていた。
国王の前まで行くと案内されてきた兵士たちは、片膝をついた。

「昨日の試合は見事であった。名は・・・確か柊和人と申したな。妙な名だが異国から来たのか?」

国王は和人に尋ねて、今までのことやこれからのことを事細かく話し続けた。
なんでも、長い間、敵国であるデュランダルとの戦のことなどを説明していた。
和人には、兵士たちの訓練をしてほしいことや魔法兵団の側近を和人に預けて、対国である剣の国デュランダルとの戦に手を貸してほしいらしい。
和人はふと思ったことがあった。

「ラインで話してた時に涼音は剣士になりたいとか言ってたから、もしかしたらデュランダルとかいう国にいるんだろうな。手を貸せば涼音と会えるかもしれないな。なんとか合流出来るかもしれないけど、攻撃しちゃったらしゃれにならんな」

こうして和人は国王の配下として魔法兵団の育成と軍を率いることに承諾した。
賓客としてもてなされ、豪華な部屋と豪勢な食事に召使付き。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。 ※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる

仙道
ファンタジー
 気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。  この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。  俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。  オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。  腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。  俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。  こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。 12/23 HOT男性向け1位

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

処理中です...