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俺と彼女の、せいしをかけた戦い
せいしをかけた戦い③
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草飼さんは吉良坂さんのために、いい感じに透けている花柄レースピンクのエロい下着を持っていった。
「これはどうですか?」
なんて選ぶときにいちいち俺に確認を取っていたが、俺は全く反応してやらなかった。なのにピンクの下着を選んだ後に草飼さんは、
「なるほど。ピンクが趣味でしたか」
とニヤニヤしていたから不思議だ。ほんとにあのエロメイド、なにを言っているのかさっぱりだ。俺の趣味はゲームと漫画だぞ?
「あ、ごめんねさっきは」
リビングで待っていると吉良坂さんが入ってきた。程よく濡れた髪が無造作に頬に張りついている。彼女が着ているのは淡い水色と白のストライプ模様が特徴のもこもこしたパジャマ。
そうそう、こういうのでいいんだよ。
女の子の家に来たときのイベントとして、お風呂がガラスで囲まれててその中に入っている女の子の裸を想像! は求めてない。
それにしても、なんて健康的で性的なんだ。
もこもこした短パンからすらりと伸びる太ももに挟まれたい。
風呂上り特有の火照った顔と、破壊的なまでのおっぱいのふくらみは相性抜群だ。
そして、なによりそのパジャマの下にはさっき草飼さんが選んだ、いい感じに透けている花柄レースピンクのエロい下着を……ってなにを考えているんだ?
やばいやばい!
なんだか透視能力者になったみたいに吉良坂さんのパジャマが透けていく。
あのいい感じに透けている花柄レースピンクのエロい下着を身に着けた吉良坂さんの裸体が見える。見えるぞ!
神様ありがとう!
ここまで童貞を貫いてよかった! ……じゃなくて俺まだ高校二年生だから魔法使いになるには早すぎる!
ってかいい感じに透けている花柄レースピンクのエロい下着ってなんだよ。
なにをエロいと思うかなんてそんなの人によりけりだろ。
そもそも下着の特徴を覚えすぎな俺!
これじゃあまるで俺が花柄レースのピンク色が好きみたいじゃないか!
選んだのは草飼さんだからこれは紛れもない冤罪だからな。
そりゃあ草飼さんは「これはどうですか?」って見せてきたけど、俺はなにも反応してやらなかったから、吉良坂さんの下着選びに俺の意思は一切介在していない!
いまの時点でかなりくどいと思うが、もう一度言う!
俺は、あのいい感じに透けている花柄レースピンクの超エロい下着を草飼さんが選んだことに一切関係がない。
「ん? 私のパジャマ、へ、へん?」
「あ、いや……」
変態フルマックスの脳内会議をしている間、どうやら俺はじいっと吉良坂さんを見てしまっていたらしい。恥ずかしそうにこちらを向いている吉良坂さんは、もこもこの上着の裾を握りしめている。
「む、むしろ可愛いと思う。似合ってるよ」
正直にもこもこパジャマの感想を伝えた。その下に着ているものを想像してました、なんて死んでも言えないから。
「え、あ、か、かわ、可愛い?」
吉良坂さんは、おどおどきょろきょろしながら、なぜか草飼さんに「あ、ありがとう」と伝えていた。
「私は帆乃様のメイドですから。それに、まだまだ夜はこれからです」
草飼さんが吉良坂さんを椅子に座らせ、自分はドライヤーを持ってその背後に回る。
「あ、宮田下様もどうですか?」
「どうって、どういうことですか?」
「申しわけありません。聞き方が悪かったですね。これから私と一緒にお風呂に入りますか? それともお一人で風呂に入りますか?」
「ひ、一人で入るよ!」
「そうですか。では、バスタオル等を用意いたしますので少々お待ちください」
ドライヤーをいったんサイドテーブルの上に置いて、流れるように俺の風呂の準備を始める草飼さん。
……あれ?
なんでお風呂に入ることになってんの?
あ、これっていわゆるダブルバインドってやつだ!
デートに行く行かないかの二択を迫るのではなく、フレンチが好きか中華が好きか聞いて、答えがフレンチなら「じゃあフレンチに行こう」って、最初から行くことを前提にするやつ!
みんな覚えておいた方がいいよ!
女の子をホテルに誘うとき、行くか行かないかじゃなくて、あっちのホテルとこっちのホテルどっちがいいって聞くってことを!
「ご用意できました。どうぞ」
草飼さんが俺の目の前に、バスタオルと男用のパンツと男物のジャージを持ってきた。用意周到だな。どんなに抵抗しても風呂に入らされるやつだったんだな!
「あ、ありがとう」
俺はそれをすんなり受け取る。ま、別に風呂くらい入ってもいいか。逆に今日は変な汗をかきっぱなしだし、臭い言われるよりはましだろう。
「んじゃ、風呂入って……」
そうだった!
ここの風呂は特殊。リビングから丸見えになるんだったぁ!
「どうしたんですか? 男に二言はありませんよ。早く帆乃様がすでに入浴したお風呂に入ってください」
「変な修飾語をつけるなよ。それはとこのリモコンは持っていくからな」
「ちっ!」
「えっ?」
「このエロメイド舌打ちしやがったな」
それとなんで吉良坂さんは、『えっ』って驚いたの?
「言いがかりはよしてください。別に私は、これで若い男の裸を堪能できると思ってたわけではないです。ちっ」
「こいつまた舌打ちしやがった!」
「宮田下くん。ほんとに持ってくの?」
あれれ、どうして吉良坂さんは残念そうにしてるんですかねぇ!
これ以上二人と話していると押し切られかねないので、俺はそそくさとリモコンを持ってお風呂へ向かった。
脱衣所で服を脱いでいるとき、洗濯かごに無造作に放り込まれた洋服の上に、まだほんのり熱を帯びている真っ赤なTバックとブラジャーを見つけたけど、これは草飼さんのって思うことにします。
それもだめだよ!
草飼さんが穿いている姿も、吉良坂さんが穿いている姿も想像しちゃったじゃないか!
あとほんのり熱を帯びていると表現したが触ったわけではなくて、推測だからね!
「ほんとこんな単純な……隙を見せるなよ」
修行僧のような気持ちで服を脱ぎお風呂に入る。じろじろ二人から見られてこそこそ話されてたんだけど、ほんとに向こう側から見えないようになってるんだよね?
ってか風呂に入ってるところを異性に見られるってめちゃくちゃ恥ずかしいな!
吉良坂さんもこんな気持ちだったのかな?
しかも吉良坂さんが裸で浸かった風呂でしょこれ?
なんかちょっと病みつきになりそうなんですけど!
もうちょっと身体鍛えとけばよかったぁ!
「これはどうですか?」
なんて選ぶときにいちいち俺に確認を取っていたが、俺は全く反応してやらなかった。なのにピンクの下着を選んだ後に草飼さんは、
「なるほど。ピンクが趣味でしたか」
とニヤニヤしていたから不思議だ。ほんとにあのエロメイド、なにを言っているのかさっぱりだ。俺の趣味はゲームと漫画だぞ?
「あ、ごめんねさっきは」
リビングで待っていると吉良坂さんが入ってきた。程よく濡れた髪が無造作に頬に張りついている。彼女が着ているのは淡い水色と白のストライプ模様が特徴のもこもこしたパジャマ。
そうそう、こういうのでいいんだよ。
女の子の家に来たときのイベントとして、お風呂がガラスで囲まれててその中に入っている女の子の裸を想像! は求めてない。
それにしても、なんて健康的で性的なんだ。
もこもこした短パンからすらりと伸びる太ももに挟まれたい。
風呂上り特有の火照った顔と、破壊的なまでのおっぱいのふくらみは相性抜群だ。
そして、なによりそのパジャマの下にはさっき草飼さんが選んだ、いい感じに透けている花柄レースピンクのエロい下着を……ってなにを考えているんだ?
やばいやばい!
なんだか透視能力者になったみたいに吉良坂さんのパジャマが透けていく。
あのいい感じに透けている花柄レースピンクのエロい下着を身に着けた吉良坂さんの裸体が見える。見えるぞ!
神様ありがとう!
ここまで童貞を貫いてよかった! ……じゃなくて俺まだ高校二年生だから魔法使いになるには早すぎる!
ってかいい感じに透けている花柄レースピンクのエロい下着ってなんだよ。
なにをエロいと思うかなんてそんなの人によりけりだろ。
そもそも下着の特徴を覚えすぎな俺!
これじゃあまるで俺が花柄レースのピンク色が好きみたいじゃないか!
選んだのは草飼さんだからこれは紛れもない冤罪だからな。
そりゃあ草飼さんは「これはどうですか?」って見せてきたけど、俺はなにも反応してやらなかったから、吉良坂さんの下着選びに俺の意思は一切介在していない!
いまの時点でかなりくどいと思うが、もう一度言う!
俺は、あのいい感じに透けている花柄レースピンクの超エロい下着を草飼さんが選んだことに一切関係がない。
「ん? 私のパジャマ、へ、へん?」
「あ、いや……」
変態フルマックスの脳内会議をしている間、どうやら俺はじいっと吉良坂さんを見てしまっていたらしい。恥ずかしそうにこちらを向いている吉良坂さんは、もこもこの上着の裾を握りしめている。
「む、むしろ可愛いと思う。似合ってるよ」
正直にもこもこパジャマの感想を伝えた。その下に着ているものを想像してました、なんて死んでも言えないから。
「え、あ、か、かわ、可愛い?」
吉良坂さんは、おどおどきょろきょろしながら、なぜか草飼さんに「あ、ありがとう」と伝えていた。
「私は帆乃様のメイドですから。それに、まだまだ夜はこれからです」
草飼さんが吉良坂さんを椅子に座らせ、自分はドライヤーを持ってその背後に回る。
「あ、宮田下様もどうですか?」
「どうって、どういうことですか?」
「申しわけありません。聞き方が悪かったですね。これから私と一緒にお風呂に入りますか? それともお一人で風呂に入りますか?」
「ひ、一人で入るよ!」
「そうですか。では、バスタオル等を用意いたしますので少々お待ちください」
ドライヤーをいったんサイドテーブルの上に置いて、流れるように俺の風呂の準備を始める草飼さん。
……あれ?
なんでお風呂に入ることになってんの?
あ、これっていわゆるダブルバインドってやつだ!
デートに行く行かないかの二択を迫るのではなく、フレンチが好きか中華が好きか聞いて、答えがフレンチなら「じゃあフレンチに行こう」って、最初から行くことを前提にするやつ!
みんな覚えておいた方がいいよ!
女の子をホテルに誘うとき、行くか行かないかじゃなくて、あっちのホテルとこっちのホテルどっちがいいって聞くってことを!
「ご用意できました。どうぞ」
草飼さんが俺の目の前に、バスタオルと男用のパンツと男物のジャージを持ってきた。用意周到だな。どんなに抵抗しても風呂に入らされるやつだったんだな!
「あ、ありがとう」
俺はそれをすんなり受け取る。ま、別に風呂くらい入ってもいいか。逆に今日は変な汗をかきっぱなしだし、臭い言われるよりはましだろう。
「んじゃ、風呂入って……」
そうだった!
ここの風呂は特殊。リビングから丸見えになるんだったぁ!
「どうしたんですか? 男に二言はありませんよ。早く帆乃様がすでに入浴したお風呂に入ってください」
「変な修飾語をつけるなよ。それはとこのリモコンは持っていくからな」
「ちっ!」
「えっ?」
「このエロメイド舌打ちしやがったな」
それとなんで吉良坂さんは、『えっ』って驚いたの?
「言いがかりはよしてください。別に私は、これで若い男の裸を堪能できると思ってたわけではないです。ちっ」
「こいつまた舌打ちしやがった!」
「宮田下くん。ほんとに持ってくの?」
あれれ、どうして吉良坂さんは残念そうにしてるんですかねぇ!
これ以上二人と話していると押し切られかねないので、俺はそそくさとリモコンを持ってお風呂へ向かった。
脱衣所で服を脱いでいるとき、洗濯かごに無造作に放り込まれた洋服の上に、まだほんのり熱を帯びている真っ赤なTバックとブラジャーを見つけたけど、これは草飼さんのって思うことにします。
それもだめだよ!
草飼さんが穿いている姿も、吉良坂さんが穿いている姿も想像しちゃったじゃないか!
あとほんのり熱を帯びていると表現したが触ったわけではなくて、推測だからね!
「ほんとこんな単純な……隙を見せるなよ」
修行僧のような気持ちで服を脱ぎお風呂に入る。じろじろ二人から見られてこそこそ話されてたんだけど、ほんとに向こう側から見えないようになってるんだよね?
ってか風呂に入ってるところを異性に見られるってめちゃくちゃ恥ずかしいな!
吉良坂さんもこんな気持ちだったのかな?
しかも吉良坂さんが裸で浸かった風呂でしょこれ?
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