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脱ぎたてのパンツをかけた戦い
脱ぎたてのパンツ③
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今日一日中、俺の心臓は早鐘のように動いていた。ドキドキが止まらず、授業内容は一つも頭に入ってこなかった。
だって考えてもみてよ?
クラスの女の子が実はノーパンで過ごしてて、しかもそれを知っているのは俺だけで、彼女が穿いていたパンツを持っているのも俺で、そんな大胆なことをしているのが物静かで控えめで、そういうエロいこととは対極にいるような吉良坂帆乃という女の子で。
かろうじて理性を保っていたことを逆に褒めて欲しいくらいだよ!
俺は、今日ずっと吉良坂さんのことを目で追い続けていた。
二限の物理の授業中も彼女はノーパン。
三限目の英語で教科書の英文を流暢に音読していたときもノーパン。
四限目の化学で実験をしていたときもノーパン。
昼休みにお弁当を食べていたときもノーパン。
五限目の体育で体操服を着てバレーでレシーブしているときも、足をもつれさせて股を開くようにして転んでしまったときも、体育館の隅でちょこんと膝を抱えて座っているときもノーパン。
六限目の古文の小テストのときもノーパン。
今日の吉良坂さんは全部ノーパンだったんだ!
こんなの目で追わない方がおかしいよね?
ノーパンだって知ってるだけでやたらとドキドキするし、すべての動作が妖艶に見えるし、なにかのきっかけでみんなの前でスカートがめくれてしまったら……なんて考えるだけで心臓が止まりそうだったからね!
吉良坂さんが開いている窓のそばを歩くだけで緊張したよ!
その大きなおっぱいのせいで転びやすいって知ってるし、現に何回か転びそうになったのを見かけてしまったからね!
ちなみに!
これは強調しておきたいんだけど、吉良坂さんが階段を上っているときに少し下の位置をキープしてスカートの中を見上げようなんてこと、神に誓ってしてないからね!
ほ、ほんとだよ?
そんなこんなで気が休まらない一日を過ごした俺は、鞄をもって理科準備室に向かい、吉良坂さんの到着を待つ。
【クラスメイトがパンツを穿かずに過ごしていることを自分だけが知っているという背徳感がどんなだったか、放課後、事細かにインタビューさせて欲しい】
と手紙の最後に書かれてあったからだ。
「でも、それだけ本気ってことだよなぁ」
今回の行動は吉良坂さんにもリスクが伴う。
理科準備室で二人きりの状態で行っているのとは異なり、不特定多数の人間にスカートの中を見られる可能性があったのだ。
その危険を冒すくらい、吉良坂さんは本気で小説家を目指しているということである。
そんなことを考えていると、理科準備室の扉が開いた。
「あ、ごめん。遅れて」
吉良坂さんの登場だ。ノーパンの。
「いいよ。俺もさっき来たところだから」
「なんか、いつもより人目を気にしないといけないし、歩きづらくって」
扉を閉めて鍵をかけた吉良坂さんは、スカートのすそを下へ引っ張っている。
「そ、そうだよな。その、そんな状況なわけだし」
「う、うん」
吉良坂さんがこくりとあごを引く。
「それで、その、どうだった?」
「どうだったって?」
「私が穿いてたパンツを持ってて、ノーパンで過ごさせてるって状況は、興奮した?」
「興奮、ってか、心配の方が勝ってたかな」
ああ、恥ずかしくて強がってしまった。正直に答えることが吉良坂さんのためになるってわかっていたのに。
「だって、もし見えちゃったら吉良坂さんの学校生活も終了するわけじゃん。変態って思われて。だから気が気じゃなかったよ」
「ほ、ほんとに?」
どうしてそこを追及してくる? まさか嘘をついてるってばれたのか? い、いや、でも不安な気持ちもたしかにあったから嘘じゃないぞ!
「ああ。心配の方がはるかに勝ってた」
「そっか」
吉良坂さんは残念そうに俯く。
「じ、じゃあ私の脱ぎたてのパンツについては?」
「え、あ……」
そういえばそうだったぁ!
俺は吉良坂さんの穿いていたパンツをポケットに入れてるんだったぁ!
だって考えてもみてよ?
クラスの女の子が実はノーパンで過ごしてて、しかもそれを知っているのは俺だけで、彼女が穿いていたパンツを持っているのも俺で、そんな大胆なことをしているのが物静かで控えめで、そういうエロいこととは対極にいるような吉良坂帆乃という女の子で。
かろうじて理性を保っていたことを逆に褒めて欲しいくらいだよ!
俺は、今日ずっと吉良坂さんのことを目で追い続けていた。
二限の物理の授業中も彼女はノーパン。
三限目の英語で教科書の英文を流暢に音読していたときもノーパン。
四限目の化学で実験をしていたときもノーパン。
昼休みにお弁当を食べていたときもノーパン。
五限目の体育で体操服を着てバレーでレシーブしているときも、足をもつれさせて股を開くようにして転んでしまったときも、体育館の隅でちょこんと膝を抱えて座っているときもノーパン。
六限目の古文の小テストのときもノーパン。
今日の吉良坂さんは全部ノーパンだったんだ!
こんなの目で追わない方がおかしいよね?
ノーパンだって知ってるだけでやたらとドキドキするし、すべての動作が妖艶に見えるし、なにかのきっかけでみんなの前でスカートがめくれてしまったら……なんて考えるだけで心臓が止まりそうだったからね!
吉良坂さんが開いている窓のそばを歩くだけで緊張したよ!
その大きなおっぱいのせいで転びやすいって知ってるし、現に何回か転びそうになったのを見かけてしまったからね!
ちなみに!
これは強調しておきたいんだけど、吉良坂さんが階段を上っているときに少し下の位置をキープしてスカートの中を見上げようなんてこと、神に誓ってしてないからね!
ほ、ほんとだよ?
そんなこんなで気が休まらない一日を過ごした俺は、鞄をもって理科準備室に向かい、吉良坂さんの到着を待つ。
【クラスメイトがパンツを穿かずに過ごしていることを自分だけが知っているという背徳感がどんなだったか、放課後、事細かにインタビューさせて欲しい】
と手紙の最後に書かれてあったからだ。
「でも、それだけ本気ってことだよなぁ」
今回の行動は吉良坂さんにもリスクが伴う。
理科準備室で二人きりの状態で行っているのとは異なり、不特定多数の人間にスカートの中を見られる可能性があったのだ。
その危険を冒すくらい、吉良坂さんは本気で小説家を目指しているということである。
そんなことを考えていると、理科準備室の扉が開いた。
「あ、ごめん。遅れて」
吉良坂さんの登場だ。ノーパンの。
「いいよ。俺もさっき来たところだから」
「なんか、いつもより人目を気にしないといけないし、歩きづらくって」
扉を閉めて鍵をかけた吉良坂さんは、スカートのすそを下へ引っ張っている。
「そ、そうだよな。その、そんな状況なわけだし」
「う、うん」
吉良坂さんがこくりとあごを引く。
「それで、その、どうだった?」
「どうだったって?」
「私が穿いてたパンツを持ってて、ノーパンで過ごさせてるって状況は、興奮した?」
「興奮、ってか、心配の方が勝ってたかな」
ああ、恥ずかしくて強がってしまった。正直に答えることが吉良坂さんのためになるってわかっていたのに。
「だって、もし見えちゃったら吉良坂さんの学校生活も終了するわけじゃん。変態って思われて。だから気が気じゃなかったよ」
「ほ、ほんとに?」
どうしてそこを追及してくる? まさか嘘をついてるってばれたのか? い、いや、でも不安な気持ちもたしかにあったから嘘じゃないぞ!
「ああ。心配の方がはるかに勝ってた」
「そっか」
吉良坂さんは残念そうに俯く。
「じ、じゃあ私の脱ぎたてのパンツについては?」
「え、あ……」
そういえばそうだったぁ!
俺は吉良坂さんの穿いていたパンツをポケットに入れてるんだったぁ!
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