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脱ぎたてのパンツをかけた戦い
脱ぎたてのパンツ②
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一限目の授業を終えた俺は、すぐにトイレに飛び込み個室に入った。
決して漏れそうだったわけじゃないぞ。下着と一緒に下駄箱の中に入っていた手紙を読むためだからな。教室の中で出せるわけがないからね。万が一、取り出した拍子に下着がポロリと落ちてしまったら人生終了だ。
「……ったく、こいつのせいで」
まずポケットから下着だけを取り出し、目の前で広げてみる。
白のレースと赤のリボンがついた可愛らしくもエロい水色の下着。
この水色ってところがいいんだよなぁ。純情さが溢れている――じゃなくて、これがポケットに入っていると考えただけで緊張して、一限目の授業に全然集中できなかった。ここ大事だからテストに出すぞーっていつもより多めに言ってたのに。俺をこんな状況に陥れた吉良坂さんは、まじめに授業を聞いて板書しているようだったから、なおさら腹が立つ。
「っと、手紙だ手紙」
凝視しすぎて下着に穴が開くところだったぜ。穴が開いた下着っていうのも、それはそれでいいのかもなぁ、なんて思いつつ俺はポケットから手紙を取り出した。
「えっと、なになに。【吉良坂です。それは私からのプレゼントです。ご自由にお使いください】――――お使いくださいぃぃ!」
思わず叫んでしまって、とっさに口を手で覆う。扉に耳を当てて外の物音を確認。無音だ。どうやら俺以外に誰もいなかったらしい。
「ふぅ」
安堵の息を吐く。ってか使ってくださいって、吉良坂さんは下着をなにに使うことを想定していたのでしょう。ここで想像した使い方の総数が、あなたのエロ指数ですので覚えておいてください。
「なんで吉良坂さんは、こんなこと……」
気持ちを落ち着かせてから、俺は改めてその手紙を読み直す。そこにはやっぱり、
【吉良坂です。それは私からのプレゼントです。ご自由にお使いください】
と書かれてある。
さらに続けて、
【ついさっきまで私が穿いていたものなので、脱ぎたてです。私のに触れてましたよ。興奮しますか?】
「脱ぎたてぇぇぇ!」
また叫んでしまった。いやいや、脱ぎ、脱ぎ、脱ぎたてって。もぎたてフレッシュ! みたいに言うなよ。果汁百パーセントのオレンジジュースじゃないんだから。触れてましたよって、いったいどこのことを言ってるのかなぁ?
でも、これは脱ぎたての下着……。
そう思うと、途端にその下着がダイアモンドより貴重なものに感じられた。
たしかに今朝触ったとき暖かいと感じたような……。
俺は再度、吉良坂さんが穿いていた水色パンツを広げてじいっと眺めてみた。
もう吉良坂さんのぬくもりは消えているはずなのに、まだそこに吉良坂さんの体温が残っているような気がする。
ってかこれを吉良坂さんが穿いてて、脱いで、俺の下駄箱に入れて……いかんいかん吉良坂さんがパンツを脱いでいる姿の妄想はエロすぎてよきだけどよくない。
ってかなんで俺はパンツを顔に近づけようとしてんだ?
「…………あ」
俺はそこまで妄想してようやく、とある重大な事実に気がついてしまった。
つまり吉良坂さんはいまノーパンってことかぁああ!
「……まじ、か」
朝日に照らされながら何食わぬ顔で静かに本を読んでいたときも、平然と数学の授業を受けていたときも、そのスカートの下にはなにも穿いてなかったってことか!
しかもそれを俺だけが知っているってことか!
そう思った瞬間に、二限目の始まりを告げるチャイムが鳴る。慌てて戻ったものの、俺はすでに来ていた物理教師の稲田《いなだ》にこっぴどく叱られた。
ただ、こうしてクラスの失笑の的になったわけだけど、俺は怒られている間も、
『いま、吉良坂さんはノーパンだ』
ということしか考えられていなかった。
だって怒られている最中に吉良坂さんがこちらを見て、少しだけ恥ずかしそうに目を逸らしたんだよ!
スカートをぎゅっと握るようにして上から押さえつけたんだよ!
その反応はノーパン確定じゃんか!
決して漏れそうだったわけじゃないぞ。下着と一緒に下駄箱の中に入っていた手紙を読むためだからな。教室の中で出せるわけがないからね。万が一、取り出した拍子に下着がポロリと落ちてしまったら人生終了だ。
「……ったく、こいつのせいで」
まずポケットから下着だけを取り出し、目の前で広げてみる。
白のレースと赤のリボンがついた可愛らしくもエロい水色の下着。
この水色ってところがいいんだよなぁ。純情さが溢れている――じゃなくて、これがポケットに入っていると考えただけで緊張して、一限目の授業に全然集中できなかった。ここ大事だからテストに出すぞーっていつもより多めに言ってたのに。俺をこんな状況に陥れた吉良坂さんは、まじめに授業を聞いて板書しているようだったから、なおさら腹が立つ。
「っと、手紙だ手紙」
凝視しすぎて下着に穴が開くところだったぜ。穴が開いた下着っていうのも、それはそれでいいのかもなぁ、なんて思いつつ俺はポケットから手紙を取り出した。
「えっと、なになに。【吉良坂です。それは私からのプレゼントです。ご自由にお使いください】――――お使いくださいぃぃ!」
思わず叫んでしまって、とっさに口を手で覆う。扉に耳を当てて外の物音を確認。無音だ。どうやら俺以外に誰もいなかったらしい。
「ふぅ」
安堵の息を吐く。ってか使ってくださいって、吉良坂さんは下着をなにに使うことを想定していたのでしょう。ここで想像した使い方の総数が、あなたのエロ指数ですので覚えておいてください。
「なんで吉良坂さんは、こんなこと……」
気持ちを落ち着かせてから、俺は改めてその手紙を読み直す。そこにはやっぱり、
【吉良坂です。それは私からのプレゼントです。ご自由にお使いください】
と書かれてある。
さらに続けて、
【ついさっきまで私が穿いていたものなので、脱ぎたてです。私のに触れてましたよ。興奮しますか?】
「脱ぎたてぇぇぇ!」
また叫んでしまった。いやいや、脱ぎ、脱ぎ、脱ぎたてって。もぎたてフレッシュ! みたいに言うなよ。果汁百パーセントのオレンジジュースじゃないんだから。触れてましたよって、いったいどこのことを言ってるのかなぁ?
でも、これは脱ぎたての下着……。
そう思うと、途端にその下着がダイアモンドより貴重なものに感じられた。
たしかに今朝触ったとき暖かいと感じたような……。
俺は再度、吉良坂さんが穿いていた水色パンツを広げてじいっと眺めてみた。
もう吉良坂さんのぬくもりは消えているはずなのに、まだそこに吉良坂さんの体温が残っているような気がする。
ってかこれを吉良坂さんが穿いてて、脱いで、俺の下駄箱に入れて……いかんいかん吉良坂さんがパンツを脱いでいる姿の妄想はエロすぎてよきだけどよくない。
ってかなんで俺はパンツを顔に近づけようとしてんだ?
「…………あ」
俺はそこまで妄想してようやく、とある重大な事実に気がついてしまった。
つまり吉良坂さんはいまノーパンってことかぁああ!
「……まじ、か」
朝日に照らされながら何食わぬ顔で静かに本を読んでいたときも、平然と数学の授業を受けていたときも、そのスカートの下にはなにも穿いてなかったってことか!
しかもそれを俺だけが知っているってことか!
そう思った瞬間に、二限目の始まりを告げるチャイムが鳴る。慌てて戻ったものの、俺はすでに来ていた物理教師の稲田《いなだ》にこっぴどく叱られた。
ただ、こうしてクラスの失笑の的になったわけだけど、俺は怒られている間も、
『いま、吉良坂さんはノーパンだ』
ということしか考えられていなかった。
だって怒られている最中に吉良坂さんがこちらを見て、少しだけ恥ずかしそうに目を逸らしたんだよ!
スカートをぎゅっと握るようにして上から押さえつけたんだよ!
その反応はノーパン確定じゃんか!
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