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おっぱいをかけた戦い
私を縛って④
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「そ。じゃあ縛るから、動かないでね」
「はい喜んで!」
吉良坂さんが俺の身体を椅子に縛りつけていく。まずは右足、それから左足、続いて腰。アイマスクを渡されたので素直にそれをつけ、自らを暗黒の世界へ召喚する。
ああ、見えないってだけでこんなにも不安になるものなのか。
視覚って人間が一番大事にしている感覚だって聞いたことがあるし当然か。それを奪われたんだから、本能レベルで生命の危機を感じているのだろう。ってかいまがたって物音したよねっ? なに? どこから? あなたの風邪がどこから来るかより誰か詳しく教えて!
「……あれ? 手は縛らないの?」
吉良坂さんが手を縛る様子がないのでそう聞いてみる。
「うん、手は大丈夫」
「……そうですか」
それは手になにかするってことですか? やっぱり爪を剥ぐんですか?
「あ! でも手を動かして暴れたり抵抗したりするのはなしだからね」
「だったら痛くしないでくださいね」
「それは絶対にしないから、安心して」
わかった。安心しよう――ってできるかぁー! だって俺は視界を奪われてんの。不安と恐怖に押しつぶされて、このまま押し花にでもなりそうだよ。
「じゃあ、いくよ。絶対に勝手に動かないでね」
「は、はい」
なにをされるのだろう。どうしようどうしようどうしよう。精神がどうにかなりそうだよ。足音と空気の流れから、吉良坂さんが俺の右横に移動したのがわかったその瞬間。
「……いくよ」
耳元で吐息交じりの声が聞こえたかと思ったら、ふぅぅぅ、と熱い息が耳に吹きかけられた。
「ひっ!」
俺は思わず悲鳴を上げる。
耳が気持ちよくて暖かくてもぞもぞしてこそばゆい。
「ち、ちょっと吉良坂さ――っひ!」
俺の言葉を遮ったのは、またしても俺の情けない悲鳴。
でもしかたないだろ!
だって吉良坂さんが俺の耳をぺろりと舌で舐めたんだから。
「吉良坂さんっ……あっ」
また舐められる。舌が通った場所だけがほんのり湿っており、そこに暖かな吐息が吹きかけられると、このまま天国に登ってしまいそうなほどの快感が身体を駆け巡った。
「みみ、耳舐めて……る?」
「いいから黙ってて。次は、もっとすごいの、やるから」
そんな台詞を耳元でささやかれたら、もう身を委ねるしかないじゃないですか! 次はなに? もっとすごいって、いったいなにをしてくれるの?
知らぬ間に吉良坂さんの行為に喜びを感じている自分がいる。耳はまだむずむずと温かい。拘束プレイってのも案外悪くないかもしれないなぁ。
「じゃあ、いくよ」
吉良坂さんの吐息が耳元から離れていく。それからやや間があってから、細くて冷たい指を持つ手――吉良坂さんの手だろう――が俺の右手首を掴んだ。
「絶対、勝手に動かさないでよ」
そう言いつつ俺の右手を持ち上げていく吉良坂さん。
「手のひらは広げて、そう、そのまま」
いったいなにをされるんだ、と期待と不安と興奮が混じった気持ちで右手の行く末を吉良坂さんに任せていると…………むにっ。
「むにっ?」
なんだか柔らかいものが手のひらに当たった。いままで感じたことがない柔らかさだと思っているのに、どことなく懐かしい気がする。その柔らかさに触れているだけで身体が無条件に興奮していた。指が勝手に動いて、その柔らかいなにかをむにむにと揉んでしまう。
「ひゃっ!」
そして、聞こえたのは吉良坂さんの嬌声だった。
「か、勝手に動かすなって、言ったぁ」
「はい喜んで!」
吉良坂さんが俺の身体を椅子に縛りつけていく。まずは右足、それから左足、続いて腰。アイマスクを渡されたので素直にそれをつけ、自らを暗黒の世界へ召喚する。
ああ、見えないってだけでこんなにも不安になるものなのか。
視覚って人間が一番大事にしている感覚だって聞いたことがあるし当然か。それを奪われたんだから、本能レベルで生命の危機を感じているのだろう。ってかいまがたって物音したよねっ? なに? どこから? あなたの風邪がどこから来るかより誰か詳しく教えて!
「……あれ? 手は縛らないの?」
吉良坂さんが手を縛る様子がないのでそう聞いてみる。
「うん、手は大丈夫」
「……そうですか」
それは手になにかするってことですか? やっぱり爪を剥ぐんですか?
「あ! でも手を動かして暴れたり抵抗したりするのはなしだからね」
「だったら痛くしないでくださいね」
「それは絶対にしないから、安心して」
わかった。安心しよう――ってできるかぁー! だって俺は視界を奪われてんの。不安と恐怖に押しつぶされて、このまま押し花にでもなりそうだよ。
「じゃあ、いくよ。絶対に勝手に動かないでね」
「は、はい」
なにをされるのだろう。どうしようどうしようどうしよう。精神がどうにかなりそうだよ。足音と空気の流れから、吉良坂さんが俺の右横に移動したのがわかったその瞬間。
「……いくよ」
耳元で吐息交じりの声が聞こえたかと思ったら、ふぅぅぅ、と熱い息が耳に吹きかけられた。
「ひっ!」
俺は思わず悲鳴を上げる。
耳が気持ちよくて暖かくてもぞもぞしてこそばゆい。
「ち、ちょっと吉良坂さ――っひ!」
俺の言葉を遮ったのは、またしても俺の情けない悲鳴。
でもしかたないだろ!
だって吉良坂さんが俺の耳をぺろりと舌で舐めたんだから。
「吉良坂さんっ……あっ」
また舐められる。舌が通った場所だけがほんのり湿っており、そこに暖かな吐息が吹きかけられると、このまま天国に登ってしまいそうなほどの快感が身体を駆け巡った。
「みみ、耳舐めて……る?」
「いいから黙ってて。次は、もっとすごいの、やるから」
そんな台詞を耳元でささやかれたら、もう身を委ねるしかないじゃないですか! 次はなに? もっとすごいって、いったいなにをしてくれるの?
知らぬ間に吉良坂さんの行為に喜びを感じている自分がいる。耳はまだむずむずと温かい。拘束プレイってのも案外悪くないかもしれないなぁ。
「じゃあ、いくよ」
吉良坂さんの吐息が耳元から離れていく。それからやや間があってから、細くて冷たい指を持つ手――吉良坂さんの手だろう――が俺の右手首を掴んだ。
「絶対、勝手に動かさないでよ」
そう言いつつ俺の右手を持ち上げていく吉良坂さん。
「手のひらは広げて、そう、そのまま」
いったいなにをされるんだ、と期待と不安と興奮が混じった気持ちで右手の行く末を吉良坂さんに任せていると…………むにっ。
「むにっ?」
なんだか柔らかいものが手のひらに当たった。いままで感じたことがない柔らかさだと思っているのに、どことなく懐かしい気がする。その柔らかさに触れているだけで身体が無条件に興奮していた。指が勝手に動いて、その柔らかいなにかをむにむにと揉んでしまう。
「ひゃっ!」
そして、聞こえたのは吉良坂さんの嬌声だった。
「か、勝手に動かすなって、言ったぁ」
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